インターナショナルで有名なカメラマンであるマーク リッチオーニは、何年も何年もTGと一緒に仕事をしている。で、写真を撮っていないときは、「けしからん」クルマを購入しているのだ。日本車のチューニングが大好きなマークだが、ここでは、彼の中毒性とその世界を共有しよう。
最近、日本のある男性が、私の代わりにヤフーオークションを調べてくれた。イギリスのeBayで探し終わったから、もっと海外のサイトを見てみようというわけではなく、ここにはないニッチなものが欲しいという衝動に駆られたのだ。
そのクルマは日産 スカイラインだが、よくあるネットで話題のGT-Rじゃない。RS-Turboと書かれていますが、バックミラーにはボクシンググローブがぶら下がっていないし、ドアにはロールアップのパックも入っていない。
アノラック仕様のフルネームは、DR30日産スカイライン 2000 RS-X ターボC(インタークーラー付き)。ガイ マーティンがボルボ 740とアングルグラインダーで格闘したような姿をしているのはご愛嬌として、これはスカイラインの歴史において重要な、そして時に忘れ去られた存在なのである。
1981年に発売された自然吸気のDR30 スカイライン 2000RSは、日本の市販車として初めて1気筒4バルブ、ダブルオーバーヘッドカムを採用した。日産はこれを誇りに思い、車体側面にステッカーとして貼り付けてアピールしたのである。
1983年にはFJ20にターボを装着した2000年型ターボRSを発表し、188bhpのスカイラインは日本で最もパワフルな市販車となった。これだけ立派になると、さらにステッカーが必要になってくる。日産はそれを実行した。で、そのあとのマイナーチェンジによる後期型に関しては、日本では「鉄仮面」っていう通称がつけられているみたい。なんか、雰囲気は伝わるよね。
R30スカイラインは、40万台以上生産されたが、すべてがスパイシーなモデルというわけではない。しかし、ターボとノンターボのRSがあるスポーティな「DR30」は、数千台しか売れなかった。しかも、塩分を含むとサビから溶けてしまうため、現在では状態の良いものを見つけるのはかなり難しい。
この超キレイなRS-X ターボCだが、半年間日本で探した後、はるばるミルトンキーンズからやってきたと知れば、満足がいく。私の家から50kmのところだ。
確かに、10年ぶりに車を売った後だったので、購入までのプロセスは早かった。クルマに関してはお金に糸目をつけない私は、そのお金を家のリフォームに使おうと夜な夜な話し合っていたのだが、スカイラインの形の穴がビクトリア調の配管のバスルームになる前に、早く決断し、行動しなければならなかった。
そこで、FacebookのDR30スカイラインのオーナーズグループに参加し、早速ルールを破って、車を売っている人がいないか聞いてみた。30分後にはこのクルマを見つけ、さらに30分後にはルール違反でグループから追い出されたのは、言うまでもない。
さて、このクルマはどんなパワーを持っているのだろう?えーと、できればノーマル以下がいいな。37年前のクルマにしてはキレイだし、このまま壊れたスカイラインにしちゃうのはもったいない。仕上げに時代遅れのワタナベRSホイールが必要だけど、それだけだ。とりあえず、今はもういいや。
今のところ、壊れたり壊れたりしたクルマが多すぎて、これ以上のことはできないし、ブレグジットの影響でブルガリアにいる750iL BMWのような装甲化されたようなクルマはもう必要ないんだ。この具体的な頭痛の種については、また後日。