フォードの“2,000馬力魔改造バン”がニュルで6分48秒! GT3 RS超えの爆速タイムは、故サビーネ シュミッツに捧ぐ

すべての始まりは、一人の女性レーサーと、一台のフォード トランジット、そして「バンでも速く走れる」という、途方もない賭けだった。

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フォードは、今は亡き、偉大で、超自然的な速さを持ったサビーネ シュミッツに敬意を表し、2,000馬力のスーパーバン4.2を、ニュルブルクリンクに、容赦なく解き放った。サビーネ シュミッツ(Sabine Schmitz)は、2021年に亡くなった、ドイツの伝説的な女性レーシングドライバー。「ニュルブルクリンクの女王」の異名を持つ。

ロマン デュマの駆るスーパーバン4.2が記録したタイムは、6分48秒393。これは、バンによって記録された史上最速タイムであるだけでなく――バンが、だぞ!――全長20.8kmのこのトラックを駆け抜けた、9番目に速い「クルマ」でもあるのだ。スーパーバン(SuperVan)とは、フォードが宣伝目的で製作する、ワンオフの超高性能デモカーシリーズ。見た目は商用車のトランジットだが、中身は完全なレーシングカーである。初代は1971年に登場した。

信じられない。そのラップタイムは、ポルシェ 911 GT3 RSや、シボレー コルベット ZR1X、そしてフォード自身の狂気の産物であるマスタング GTDといった、本当に速いモノたちよりも速い。AMG GTブラックシリーズにも、あと一歩のところまで迫っている。

そして、そのすべては、*サビーネがクラークソンに「あのラップタイム、バンでも出せるわよ」と賭けたことから始まったのだ。

あの今や有名になったラップは、フォード社内で火をつけた。なぜなら、サビーネが容赦なくそれをやってのけて以来、「フォード トランジットをニュルブルクリンクで限界まで走らせることは、我々のうちの数人にとって、常に夢でした」と、フォードのF1およびデモプログラム・マネージャー、マイケル ノートンは語る。

「我々が、それにふさわしいトランジット、ふさわしいドライバー、そして何が可能かを見るためのふさわしいコンディションを手に入れたのは、今になってからでした」と彼は言った。彼は、スーパーバン4.2――4モーターの電動レーシングバンだ――が、スリックタイヤを履き、2,000馬力を絞り出していたことは認めた。「しかし、そうだとしても」とノートンは言う。「これは、とんでもなく速いトランジットであることに違いありません」

そして、ノートンは「競争上の理由から、まだ具体的には言えません」としながらも、「我々の将来のレースプログラムのいくつか」が、スーパーバン4.2の冒険から恩恵を受けるだろう、と述べた。

「我々は決して休みません。まだ先があります。同じ日にニュルにいた、F-150ライトニング・ ーパートラックも、その一つです」と彼は言った。「しかし、今は、この達成を祝い、そしてまた、サビーネ シュミッツと、この素晴らしい物語における彼女の役割を、記憶に留めたいと思います」

「彼女が忘れられることは、決してないでしょう」

*サビーネとクラークソンの賭け: 世界的に有名なTV番組時代の『トップギア』での伝説的なエピソードを指す。番組司会のジェレミー クラークソンが、ジャガー Sタイプでニュルブルクリンクを10分切り(9分59秒)した際、ゲストとして登場したサビーネは「そのタイムなら、バン(フォード トランジット)でも出せるわ」と豪語。実際にトランジットを運転し、クラークソンのタイムに肉薄する10分8秒という驚異的なタイムを叩き出し、世界中の視聴者の度肝を抜いた。この記事は、その伝説へのオマージュとなっている。下の動画を参照。

アルファ ロメオ 33 ストラダーレ/ランド ノリス✕R32 東京ナイトドライブ/R35日本取材:トップギア・ジャパン 068
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