150馬力以下でもなめんなよ!ファンな走りの11台

ケータハム セブン

多くの点で、ケータハム セブンはフィアットパンダ100HPに似ている。前のページのフィアット パンダ 100HPは100馬力だが、ケータハム セブン 270は135馬力。重量は500kgなので…そう、1トンあたり270馬力ということ。他の多くの点でも、セブンは完全に異なっている。例えば、それがどのようなルックスなのか、どこの自動車メーカーから来たのか、そして2台のうち1台だけは、大きな竹を食べる熊にちなんで名前が付けられているという事実もある。
また、「パワー トゥ ウェイトレシオ」という考え方に慣れていない方のために、270hp/tneという数字の意味をご説明しよう。メルセデスAMG E 63 Sは、612hpというとんでもないパワーを発揮し、非常に速い。重量は2トンを少し超えるので、パワーウエイトレシオは1トンあたり297hpだ。新品のポルシェ カレラSは45bhp、重量1590kgなので、1トンあたり283hpということになる。

ケータハム セブン 270に搭載されている135hpの自然吸気フォード・シグマ・エンジンは、E63やカレラ Sのようなパフォーマンス性能の高い巨人たちのドアをノックしている。これぞコーリン チャップマンの天才芸。ああ、そして、今回の特集の条件、150hpの限界の外でふらふらとまごついている場合は、パワー トゥ ウェイトでAMGやカレラSを凌駕するセブン 310だってある。しかし、その必要はほとんどない。わずか135hpでも、ドライバーが感覚を完全に解放していれば、0-97km/hダッシュを5秒フラットで達成でき、時速122mph(196km/h)まで、ぶっ飛ばして走ることができる。そして、コーナーをスルリと抜け切るのにはたった500kgの重さしかないので、大柄で技術的に重くならざるを得ない(一般的には重い)クルマのドライバーと同じくらいの速さを出すためでも、半分の努力しか必要ないだろう。

しかし、それはただのスピードであり、スピードと楽しさは同じではない。旅客用ジェット機は時速600マイル(965km/h)で飛行するが、それがどれほど楽しいものではないかを知りたければ、イギリスからオーストラリアへのフライトを試してみて(いつになるかはわからないけど)。

ケータハム セブンの楽しさはマツダ ロードスターと同じように、純粋にクルマと関与できることだ。しかし、ロードスターが「ケージの中に入ってサメと一緒にダイビング」をするのに対し、ケータハムは「撒き餌でできたウェットスーツを着て、ホオジロザメとフリー・ダイブ」をするのだ。その間には明らかに違いがある。

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