1,562hpの中国製EV、シャオミがニュル記録を粉砕 総合3番手の怪物が爆誕

スマホメーカーで有名なシャオミ(Xiaomi)のプロトタイプが、どういうわけか自己ベストを24秒も更新。何が起きたんだ。

クラシックCASIOなら公式CASIOオンラインストア
外車限定の車買取サービス【外車バトン】

ど派手なイエローをまとった、中国生まれの爆速EVが、ドイツの恐ろしいサーキットで、にわかには信じがたい速さを見せつけた。シャオミ、そう、あの「SU7 ウルトラ プロトタイプ」のメーカーが、再びこの狂った、ヤバい、1,562馬力のプロトタイプをホットラップに送り込んだのだ。そして、こいつがとんでもなく“ホット”なのだ。

なぜなら、このクルマは昨年、6分46秒874というタイムを叩き出し、ニュルを周回した最速の4ドア車となった。そして今年、それがほとんど信じられないような6分22秒091というタイムにまで縮まったのだ。これにより、このマシンは「グリーンヘル(緑の地獄)」において、フォルクスワーゲンID.Rとポルシェ919 Evoに次ぐ、総合3番目に速いクルマとなった。

一体…何が…どうなってやがるんだ。シャオミは、もともと常軌を逸した速さだったタイムから、どうやって24秒も削り取ったのか、その詳細を一切説明していない。ただ、今回の走行は「最適なコンディションの下で」計測された、と述べるに留まっている。ずいぶんと丁寧な言い方じゃないか。

もちろん、SU7のドライブトレインに丁寧さなど微塵もない。それは「ハイパーエンジンV8s」と呼ばれる何かを搭載している。残念ながら、V8という言葉そのままの意味ではないのだが、最大27,200rpmで回転する3つの電気モーターを意味することは確かだ。それらは強力なバッテリーから電力を供給され、あの凄まじいパワーを生み出す。

当然、SU7 ウルトラ プロトタイプには専用のエアロパーツが与えられている。昨年の記録更新時には285kgのダウンフォースを発生させていたというから、今年の走行ではさらに“特別仕様”になっていたのだろうと、我々は想像するしかない。その他、巨大なブレーキ、アダプティブダンパー、そして0-100km/hを1.98秒で駆け抜ける能力(1フィート・ロールアウトあり)を備えている。

お気づきだろう、このクルマの名前には「プロトタイプ」と付いている。そう、6分22秒091を叩き出した個体そのものを購入することはできない。しかし、シャオミは「トラックパッケージ」仕様車――ビルシュタイン製ダンパー、ピレリPゼロ、カーボンファイバー製ホイールアーチ、21インチホイールなど――と、「ニュルブルクリンク リミテッドエディション」を販売している。

後者は、トラックパッケージの全装備に加え、6点式ハーネス、レーシングバケットシート、ロールケージ、そしてアンダーボディのエアロパネル、ボンネット、スカート、リアスポイラーを含む、カーボンファイバー製の様々なパーツが与えられる。

だが、君が知りたいのはそんなことじゃないだろう。君が見たいのは、ど派手なイエローをまとった、中国生まれの爆速EVが、ドイツの恐ろしいサーキットを、永遠に続くかのように速く駆け抜ける姿だ。

そして、こいつがまあ、とんでもなく速いのだから。
【エレクトリック アワード 2025】ロータス エヴァイヤ/ルノー 4, 5/R32電動化計画:トップギア・ジャパン 067

【tooocycling DVR80】
箱バン.com




=海外の反応=
「どうやって24秒も縮めたかなんて、実はかなり簡単さ。前のタイムはウォームアップなし、湿った路面で、たった1回のアタックしかできなかった時のもの。おまけに、ラップ中に10秒間パワーを失う不具合まであったんだから。
(豪雨で、割り当てられた時間内にまともなアタックができなかったんだよ)」
「4番目だろ。1983年にポルシェ 956が6分11秒を出してる」
「誰も興味ないね」
↑「なのに、わざわざログインしてコメントを残すんだな」
「忘れるなよ、市販バージョンは200万ドルのリマック・ネヴェーラとタイカン ターボ GTの両方に勝ってるんだぞ。しかも中国じゃ10万ドル以下で買える。西側の関税がかかったらどうなるか知らんが」
↑「西側に来るのはまだ先だろうな。中国での需要が高すぎる。シャオミが出した2番目のクルマなんて、年間生産20万台が3分で完売したらしいぞ」
「ロータスが240万ポンドのエヴァイヤを魔改造して、これより2秒も遅かったのを覚えてるか?」
↑「手頃な価格のEVセダンが、公道でもサーキットでもハイパーカーを打ち負かすのが当たり前になったら、その時ハイパーカーメーカーはどうするんだろうな。
答えは「エクスペリエンス(体験)重視」になるんだろうけど、それでも数字のゲームからは逃れられない。自慢するためのクルマって側面もあるからな。面白い力学が生まれそうだ」
↑「ハイパーカーの数字比べはもう終わりが近いかも。マクマートリー スピアリングはすでに3.4Gでコーナーを曲がるらしいが、これはGで意識を失う領域に近い。ドライバーの生存限界がラップタイムを決めるようになったら、もう数字を上げる意味はない。
とはいえ、10ドルのカシオの方が正確でもロレックスを買う人がいるように、ハイパーカーのオーナーにとっては、9代目のMX-5(ロードスター)にシグナルGPで負けることより、自分がランボを持ってて相手が持ってないことの方が重要なんだろうけど」
↑「それがラグジュアリーブランドの戦いの半分だよな。機能より、カタチと希少性。大量生産されたミサイル付きのレンガより、速くてクールで台数限定のスポーツカーの方が、いつだって魅力的なのさ」

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2025/07/77421/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 067

アーカイブ