書評コーナーは、マツダNDロードスター。開発責任者自らの記録がここにある。
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1989年の誕生以来、マツダのブランドを象徴する1台、それがロードスターだ。NA、NB、NC、NDと初代からいまに続く“人馬一体”の開発思想を守り続け、35年にわたり販売が継続されてきた。
本書は、開発責任者を務めた山本修弘氏自ら書き綴った膨大な「開発ノート」を基に、NDロードスターがライトウェイトスポーツカーとして“原点回帰”を図るために、「守るために変えていく」をキーワードにどのような取り組みをし、「共創」という考え方で開発メンバーたちをいかに導いてブレークスルーに挑戦したのかをまとめた一冊である。
1973年、東洋工業(現マツダ)に入社した山本氏は、念願のロータリー研究部への配属後レース用やRX-7のロータリーエンジンを担当。その後NBとNCロードスターの開発副主査を経験したのちNDロードスターの開発主査に。2016年にはロードスターのアンバサダーに就任するという経歴の持ち主だ。つまり、マツダの命ともいえるロータリーとロードスターに携わった第一人者といっても過言ではない。
その本人が自ら記した本書にはこれまで見たことのない写真や図などが豊富に取り上げられているほか、内部の人間にしかわからない葛藤や苦悩、そして問題解決に至る手法までが赤裸々に語られている。
ロードスターファンだけでなく、クルマの企画や開発、販売に興味のある人たちにぜひ読んでもらいたい1冊だ。(内田俊一)
本題:マツダNDロードスター
副 題:開発責任者の記録
著 者:第5代ロードスター開発責任者 山本修弘
発 行:三樹書房
定 価:4,950円
ISBN978-4-89522-822-0
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