「ファン・トゥ・ドライブ」なんてよく言うけれど、’ファン’な走りを求めるなら、馬力あたりの重量について、今一度考えて見る必要がある。そう、運転を楽しむためには、必ずしも馬力は必要ないという話をしているのだ。ハイパワーのハイパーカーに乗るよりも、低出力のクルマに乗った方が絶対に楽しい、という者も編集部にはいる。トップギアでは、この意見に’推し’が多い。しかし、ここで強調したい3つ目のポイントは、低出力車の首を絞める必要はないということ。
しかし、「低出力」とは具体的に何を指すのだろうか?2020年には、一般的には300馬力以下のものを意味することが多いが、トップギアの人間は、馬力がメートル法のボートロードだった時代から来ている昔気質なので、間違いなくそれよりも低い馬力にしたい。
200馬力以下?もちろん。200馬力というのは、ルノー・スポーツ クリオ 200やMkV ゴルフ GTIのような機械を、免許証を剥奪されるようなスピードで走らせるために必要なサイズだ。トヨタの86-スバルのBRZの双子も、約200hpなので、低出力だけど楽しいという、3つの完璧な例があるということだ。
じゃあ、150hp未満ではどうだろうか?現代の常識では、この数値以下になると、楽しみは蒸発してしまうと考えられている。現代のホットハッチに必要なパワーの半分、パフォーマンスサルーンの4分の1、スーパーカーやハイパーカーに必要なパワーのごくわずかなものに過ぎないのだから。確かに、150hp以下とは、楽しくない領域といえるかもしれない。
そりゃ、そうなんだけどさ…。でも、ここに集めた150馬力以下のクルマを見たら、考えが変わるかもしれないよ。