【トップギア試乗】トヨタ GR ヤリス

内装

レイアウト、フィニッシュ、スペース

高い位置に座ることになるが、これはラリーカーの特徴で、視界を確保するため。あなたはすぐにそれに慣れ、低い位置にして座った場合は、ステアリングホイールが、上部に傾いて、変な角度になっていると思うようになるだろ。このままでもドライビングポジションはバツグンで、コントロールはホンダ シビック タイプ Rを除いたどのホットハッチよりも正確に操作できる。厳しくて攻撃的ではなく、ちょうど快適に支えてくれるのだ。

ギアレバーは50mm上げているが、もっと上げてステアリングに近づけてもよかったのではないだろうか。そしたら、ラリー車に寄せすぎるかも知れないけど。重要なのは、GRヤリスは、乗ったときに標準的なヤリスっぽさを、何も感じないということだ。確かに、ドアパネルや暖房コントロールは同じだが、ダッシュボード(2つのアナログダイヤルと小さな液晶画面の間)はよりシンプルで明確で、レバーの前にはモード用のシンプルなロータリーコントローラーがあり、「FIA世界ラリー選手権のために開発された」と書かれた小さなプレートがある。どう見ても、お買い物好きのママ向けのクルマではない。

さらに良いのは、それが頑丈に感じられることだ。剛性の高いシャシーは軋みやガタつきがなく、素材の質は平均的なものと変わらないが、金属製のペダルやアルカンターラ製のステアリングインサートを採用していることで、その良さが引き出されている。また、センタースクリーンの下には便利なスマホトレイも。しかし、全体的な印象としては、これは、最後まで頑張れるように感じられるという、うまく設計、構築されたクルマだということ。トヨタが言うには、標準的なヤリスの10倍の時間がかかるとのことで、通常のラインではなく、元町工場内にあるGRの新施設で製造されていることは知っておくといいだろう。

後部座席は狭くて暗い。頭部と足元のスペースが非常に限られているだけでなく、前部座席のチルト&スライドがうまくいかないので、トヨタは後部座席を使うつもりはなかったのだろう。174リッターのトランクも大きくはない。でも、そんなこと誰が気にする?このクルマを欲しいなら、あなたは自分のものにするために仕事をするだろう。クルマが欲しくなったんじゃないの?そのはずだ。

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