新型の電動ハイパーSUV、ロータス エレトレが「ワンチャンいけそう」から確信に変わった


ロータスの電動ハイパーSUV、ロータス エレトレが2モデル、日本で発表された。75周年を迎えたロータスが電気自動車で成功できるのだろうか?

ロータスが日本で、新型電動ハイパーSUVのエレトレを発表し、ロータスのHead of Japan & Taiwanの寺嶋正一氏、エルシーアイの取締役、大谷昭弘氏、PR & セールスプロモーションの中村康宏氏によるプレゼンテーションが行われた。今回受注しているエレトレには2モデルある。603hp/710Nm、航続距離600kmのエレトレ S(23,320,000円)と905hp/985Nm、航続距離490kmのエレトレ R(25,850,000円)だ。

ぶっちゃけ、軽量スポーツカーのイメージが強いロータスが、2.5t超える電気自動車のSUVを出すと聞いて、不安に思った人は多いと思う。そりゃそうだ。75年の歴史の中で、それこそがロータスらしさだったのだから。だが、実車を見てみると、ワンチャンいけそう→確信に変わったのである。その魅力をお伝えしていこう。

ロータス エレトレはビジョン80を一気に推し進める一台だ。現在、75周年を迎えるロータスだが、80歳になるまでの間にロータスの売り方、ブランド、全てを変革していく。このビジョン80の成功の可否を握るのがエレトレでもある。エレトレの車名は E で始まり、東欧・ハンガリーの言語では「Coming to Life(命を吹き込む)」を意味している。エレトレはロータスの歴史の新たな幕開け、つまり初の EV 及び SUV の始まりを示すものだということだ。エレトレは、英国、ドイツ、中国にある経験豊かなロータスのチームとのコラボレーションによって生まれた「Born British, Raised Globally(英国で誕生し、グローバルで成長する)」クルマなのである。2017年から中国のジーリー傘下となったロータスだからか、中国が主導してデザインをしていると考えがちなのだが、実際は異なる。1966 年以来ロータスの本拠地であるヘセルの製品定義とチーム、コベントリーの UK クリエイティブセンター(UKCC)のデザインチーム、ラウンハイムのドイツイノベーションセンター(GIC)のエンジニアリングチーム、そして武漢のロータステックエンジニアリングと製造チームから構成されているのだ。ポーラスデザインと呼ばれる、車体の周囲を吹き抜ける空気によって、車がえぐられたようなデザインとなっている。このデザイン言語は、ハイパーカーであるエヴァイア、そして新型のスポーツカー、エミーラ、そして今回のエレトレ全てで見られる特徴だ。SUV特有の高さは、スポーツカーのDNAを受け継いだデザインによって、そのシルエットの中に巧みに隠されている。このロングホイールベースとショートオーバーハングが、ダイナミックなスタンスをさらに強調して、快適な車内空間を生み出している。

ロータスエレトレのインテリアは最高品質の材料とテクノロジーで仕上げられている。車内には15.1インチの高画質OLEDセンタースクリーンが搭載されており、操作性に優れている。冷たい手触りのメタルスイッチは最高品質の素材で作られており、カスタマイズ可能なカラーオプションが用意されている。センターコンソールブリッジには収納スペースが設けられ、利便性を提供している。

後部座席では、自然光が降り注ぐ環境を楽しむことができる。4シート構成を選択した場合、リアシートには専用のLEDスクリーンが備えられている。また、オプションでリアビューサイドカメラを追加でき、ドライバーと乗員に視覚的なメリットを提供する。

追加のサイドビュースクリーンは、KEFのスピーカーの脇に配置され、フロントドアのデザインと調和している。23個のスピーカーと2160WのKEFシステムは、Dolby Atmos対応のシネマサラウンドエクスペリエンスを提供する。リアコンパートメントには、4人乗りのキャプテンズチェアーオプションも用意されており、標準装備では5人乗りの設定もある。

インテリアトリムには、ハイテク素材仕上げまたはブリッジオブウェアの最高級レザー仕上げの選択肢があり、さまざまな色とテーマから選ぶことができる。トランクスペースの容量は688リッターで、5人乗り設定の場合、リアシートを倒すことで1532リッターまで増加する。

そして、エレトレの一番のポイントは、革新的なテクノロジーと設計によって驚くべき性能を備えた電動ハイパーSUVだということ。エレトレは各車軸にモーターを搭載し、全電気駆動を実現している。高強度のアルミニウムと高張力合板を組み合わせた800VのモジュールプラットフォームEPAを採用しており、剛性を向上させている。

350kWの急速充電に対応し、20分で充電が完了し、最大600kmの走行が可能だ。車両の底には最新の800V、112kWのリチウムイオンバッテリーパックが搭載されている。800Vアーキテクチャは、従来の400Vシステムに比べて出力の効率化、軽量化、熱管理の向上、高速充電を実現する。前輪と後輪の各モーターを統合的に制御する電動駆動システム (EDS) が採用されており、効率的なデザインと小型化を実現している。リアにはファイブリンク式のサスペンションを採用し、全バージョンで連続減衰力制御とエアサスペンションを備えている。

ロータス発のデジタルコックピットキャビンを採用し、ロータスのハイパーOSを導入している。このOSは、ゲーム業界のアンリアルエンジン技術を世界で初めて導入し、次世代のリアルタイム3Dコンテンツを提供する。クラス最高のビジュアルエフェクトとインタラクティブなパフォーマンスを提供し、シームレスなインタラクティブな体験を実現する。膨大なデータはデュアルNVIDIA Orin-Xチップによって処理され、これは毎秒500兆回の演算能力を提供している。

エレトレは、先進運転支援システム (ADAS) をフル装備しており、安全性を高めるために設計されている。世界初の4つの展開式ライダー、6つのレーダー、7つのHDカメラ、12個の超音波センサーを含む34個の最新のセンサーを活用し、車両は360度の視界を確保する。ソフトウェアと機能を無線でアップデートできるため、常に最新のADAS機能を利用できる。

寺嶋氏にお話を伺った。
「エレトレはロータスのDNAを全く失っていないと断言できます。電気自動車のSUVにしたことで、これまでロータスを愛してくださっていたエンスージアストのお客様にも、引き続き乗っていただけるのではないかと思っています。やはり、これまでのロータスは、1人あるいは2人しか乗れないものばかりで、家族が増え、日常の足として使うなど、ライフスタイルの変化に適応できない部分がありました。そこにエレトレだけではなく、電動セダンや電動小型SUVの導入を行って、より広いお客様に受け入れられるようにしていきます。ロータスは、今、英国の小規模なスポーツカーブランドから世界的なパフォーマンスブランドへと変革しているのです。日本でも、販売台数を2,000から3,000台まで拡大していきたいと考えています。そのためには、現状9のディーラー数も、20くらいまで増やしていきたいです」
エルシーアイの新開 厚之氏は次のようにコメントしてくれた。
「ガソリンエンジンのスポーツカーを楽しむ人っていうのは必ずしも最新のものを好むわけではありません。でも、中には相反する最新のテクノロジーというものにも興味を示す方はとても多いのです。そういう意味でロータスのこれまでのお客様、まさにエンスーの方と、その車を好みながらも最新のものに興味を示すっていう方もその中には多くいらっしゃるっていうところがポイントなのです。
それから、ロータスオーナーには会社経営者の方も多いです。会社として環境への配慮をしている方っていうのはすでに社用車はハイブリッドあるいはEVを持っているんです。ただ日本の自動車メーカーが作るハイブリッドやEVっていうのは基本的には移動手段の車で、そういう層を満足させる商品っていうのは存在しにくかったのも事実だと思います。仕方なく乗っている方もいらっしゃいました。でも、エンスーな経営者の方々は、普段2,000万、3,000万円のクルマに乗られている人です。その人たちからすると、高速道路を走っていて自分が乗っているのと同じクルマを何台も見るっていうのはあまり面白いものでもないでしょう。そういう部分は、エレトレで狙っていけそうですね。これまではロータス車を個人名義で買っていたけれど、社用車として購入するという動きにつなげられれば面白いと思います」

ロータスの中核となる、フォーザドライバーズという価値観、全ての車の中心にあるDNAは今後も残し続けていくという。卓越した乗り心地とハンドリング、並外れたパフォーマンス、最適化された空力性能を備え、可能な限りの軽量化を実現していく。また、パフォーマンスで伝統を持つ英国のテクノロジーブランドであるロータスは、テクノロジーと伝統を兼ね備えたブランドはまだ存在しないので、その領域の頂点に立つことを目指していくという。

確かに、エレトレの技術は、例えばハードコアなゲーマーなど先進的なテクノロジーを好む人たちにも受け入れられるのではないだろうか。これまでのロータスファンのオタク気質が、新しいファン層を取り込みそうな予感がする。大事なことは、単にファッションやライフスタイルに走るだけでなく、75年の歴史に基づいた、エンスーブランドとしての地位を確立している上で、最新のテクノロジーを取り入れているということだ。エレトレで「ワンチャンいけそう」がはっきりと、確信に変わったのである。

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