【トップギア試乗】日産 Z:より引き締まって、よりヤバくて、より完成度の高いZだが、欧州で発売されない

ドライビング

ドライビングはどんな感じ?
ふむふむ。370Zよりも軽く見えるのに、ちょっと太めなんだ。ショーに見合うだけのGOする理由があるのだろうか?

正直なところ、Zは370Zより30kgほど重いだけで、(ドア、ボンネット、テールゲートはアルミ製)さらに60馬力以上、トルクも大きいので、そのわずかな重量増を補って余りあるものだ。走り出しもギアチェンジも速く、さらに重要なのは、方向転換やブレーキ操作がより軽快に感じられることである。V6の回転は十分に心地よく、ターボは2,500rpm以下の比較的早い段階でスプールアップし、ブーストはうまく管理されている。大きな頭打ちはないが、6,800rpmのレッドラインまでずっと筋肉質な引きが続く。このクルマは、硬直した筋肉というより、むしろたくましい筋肉質という表現がふさわしい。中速域のパワーバンドは、常にエンジンを酷使することなく、安全で確実な追い越しやクロスカントリーのペースアップを可能にするものだ。ギアを間違えることはほとんどなく、トップギアがテストしたアメリカの曲がりくねったバックロードに間違いなくマッチしていた。

ということは、イギリスのB級ロードには合わないということ?
中くらいのペースで走る分には問題ないだろうが、ハードな方向転換をすると、ヨーロッパ人の感覚からすると、Zはちょっとダラダラしているように感じられるかもしれない。でも、コーナリング中にサスペンションをセットし直す傾向があり、斜めに通過するときに外側の前輪が傾きがちなのが気になる。しかし、いったん落ち着けば、グリップ感もよく、乗り心地もよく、心配はない。ただ、US仕様のため、乗り心地やステアリングの柔らかさには若干の余裕が加えられている。ただ、その分、クルーザーとしては非常に楽なので、その辺の妥協がアメリカでは正解なのだろう。ネバダ州の流れるようなバックロードでの高速移動は、気をつけないとちょっと反社会的な速度に達してしまうものの、抜群に楽しいものだった。405psは伊達じゃない。

楽しそうなクルマだね
率直に言って、その通りだ。特に目立ったのは、自分も他人も脅かさずに、クルマを少しダイブさせることができる点。ブレーキを踏めば、クルマは前方に大きく傾き、フィードバックが得られる。また、荷重がかかったまま旋回すれば、望み通りのオーバーステアが得られる。一番いいところは?簡単で、コントロールしやすく、楽しい。しかも、その気になれば走らせ続けられるパワーがある。また、未舗装の砂漠の裏道で調子に乗りすぎたら、かなり大きな角度でピボットできるような十分なステアリングロックも備えている。噂通り。

マニュアルボックスは魅惑的で短く、オートマチックは巧みで扱いやすく、どちらにもローンチコントロールがあり、マニュアルにはレブマッチングがついている。トップギアがヒール&トゥの技術を習得するのに長い時間を費やしたのに、残念だ。オートマチックほど速くはないにしろ、このクルマに乗るならマニュアルが一番。渋滞に巻き込まれない限りは、あるいはほんのちょっとだけ巻き込まれても、クラッチも軽いからあまり邪魔にならない。Zに必要なのは、もうちょっとだけ、ノイズを増やすこと。ターボチャージャーとか、ヘビーメタル系のエキゾーストとか。日産はすでにそれを知っているはずだ。だって発表会のテストカーの1台には、より大音量でハードエッジな「プロトタイプ」スポーツエグゾーストがすでに装着されいたのだから。
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