エントリーフェラーリは、非ハイブリッドのV8を堅持し、ついに理にかなったインテリアを手に入れた。
クラシックCASIOなら公式CASIOオンラインストア
外車限定の車買取サービス【外車バトン】
速報:ついに、まともに発音できる名前のフェラーリが登場!
日本人だけじゃない。イギリス人だって同じなんだ。プロサングエやドーディチ チリンドリといった、舌を噛みそうな名前の後だけに、イタリア南部の高級リゾート地にちなんで名付けられた、この新型アマルフィとの出会いは、実にありがたい。そして、ローマの後継となるこのクーペに見られる“常識的な判断”は、それだけでは終わらないのだ。
このクルマは、パワーウォーズからの離脱を宣言した。最新のアストンマーティン ヴァンテージが650馬力を超え、次期ポルシェ 911 ターボが700馬力の大台を突破しようとしている中、フェラーリはローマの3.9リッターV8ツインターボに、わずか20馬力を上乗せしただけ。結果、アマルフィの最高出力は631馬力、0-100km/h加速は扱いやすい3.3秒。最近では、ほとんど常識的なレベルだ。アクセルを踏み続ければ、9秒ジャストで200km/hを通過し、最高速は320km/hに達する。まあ、そんなもんだろう。
メカニズムに革命的なものはない。あくまでファインチューンだ。アマルフィは8速デュアルクラッチギアボックスをリアに置き、後輪のみを駆動する。ハイブリッドシステムや、複雑なアクティブAWDはない。フェラーリによれば、カムシャフトを軽量化し、エキゾーストを調整することでV8の吹け上がりをより鋭く、活発に感じられるようにしたという。その後、ドライビングモードにも懸命に取り組み、選択できる“気分”の幅を広げた。
何と言っても、これはエントリーレベルのフェラーリ。王国への入り口なのだ。WetモードとComfortモードは、初心者が怖がらないように、ローマよりもリラックスしたものになっているという。その一方で、SportモードとRaceモードのアグレッシブさは増しており、自称“ピロティ”たちが、第6世代のサイドスリップコントロールに守られながら、さらにヒロイックな気分に浸れるようになっている。
その話で言うと…ボディワークは、ガラス類を除いてすべてが刷新されたようだ。しかし、アマルフィには物議を醸すかもしれない変更点がある。リアはそれほどでもない。テールライト周りがより厳格な表情になり、3段階のポジションを持つスマートなリアウイングが、最大110kgのダウンフォースを発生させる。
サイドにも、伝統を破るような変更はない。曲線的なリアフェンダーと滑らかな側面が、エレガントなプロファイルを描く。そして、旧型ボンネットにあった、少しばかり恥ずかしいパワードームは、平らにならされた。だが、フロントは? これは…慣れるのに少し時間がかかりそうだ。
フェラーリのデザインボス、フラビオ マンゾーニは、クルマが「顔」を持つことを好まない。彼は、ヘッドライトを目、グリルを口として見てほしくないのだ。だからこそ、F80や12チリンドリは、ミニマルな「バイザー」効果を生み出すために、あの黒い目隠しを着用している。
アマルフィは、プロサングエのフロントからいくつかのアイデアを借用し、ローマよりもスマートにパーキングセンサーを隠している。ヘッドライトに入れられた切り込みは、フェラーリの風洞実験の専門家たちが定めた場所に空気を導くのに役立つ。しかし、その結果生まれたのは、表情を読み取りにくいクルマだ。まるで、ザ・スティグの冷たく、生命感のない瞳を覗き込んでいるかのようだ。そもそも彼に瞳があるのかどうかは知らないが。
というわけで、より滑らかなスタイリングになり、運転しても(たぶん)怖くなく(それが本当かどうかは来年判明するだろう)、名前を発音するのに言語学の学位は必要ない。しかし、アマルフィにおける最も常識的なデザイン上の選択は? それは、室内にある。
そう、フェラーリはついに分別を取り戻し、オーナー(そして我々)の声に耳を傾け、「物理ボタンを復活させた」のだ。あのゴチャゴチャしたステアリングホイールにあった、忌まわしいタッチセンサー式の操作系はもうない…とはいえ、ミラーの調整には使われているようだが。ああ、まあ。そこは次回に期待しよう。
現行モデルのタッチセンサー式エンジンスタートボタンに失望していたオーナーたちは、今や古き良き時代のように、ちゃんとしたボタンを手に入れることができる。もっとも、アマルフィのインテリアの残りの部分は、完全にデジタル化されたままだが。物理的な空調コントロールはなく、新しい10.25インチの横長タッチスクリーンと、オプションの助手席用ディスプレイが、煌々と輝いている。Apple CarPlayは中央に配置され、もう地図とタコメーターのどちらかを選ぶ必要はない。
実際、フェラーリはこの2+2シーターのキャビンを完全に見直し、ローマの急勾配な「滝のような」ダッシュボードを廃止し、よりワイドで広々として見えるデザインを採用した。内装にカーボンを使いすぎるのはやめた方がいい。アルマイト処理されたアルミニウムの「ブリッジ」コンソールを見逃すことになるからだ。
ゴージャスに削り出された金属が好きなら、慎重に削り出されたホイールの横にかがみ込んで、よだれを垂らすがいい。軽量化のために、ねじれた各スポークの先端の間から削り取られた素材に注目しよう。一つ一つが、エンジニアリングの驚異だ。そのホイールを黒く塗装し、そして縁石に擦る前に、そのことをよく考えてほしい。
アマルフィは2026年初頭に最初の顧客の元へ届き、彼らはその対価として26万ユーロ(4,400万円)以上を支払うことになる。
さて、大きな疑問について議論する時間はたっぷりある。アマルフィは十分に美しいか? それともローマの方が好みだったか? 他のメーカーも、フェラーリの「馬力はもう十分」という姿勢に追随すべきだろうか?
そして我々は――ついに、ようやく――ボタンレスという鬱陶しいインテリアトレンドのどん底を抜け出したのだろうか?
とにかく、おかえり、物理ボタン。君がいなくて寂しかったよ…。
*YouTube自動日本語字幕設定*
動画右下にカーソルを合わせ、歯車マーク「設定」→字幕→「自動翻訳」→日本語
【エレクトリック アワード 2025】ロータス エヴァイヤ/ルノー 4, 5/R32電動化計画:トップギア・ジャパン 067
=海外の反応=
「フェラーリの大ファンじゃないけど、ローマは本当に美しいクルマだった。こいつは…そうじゃない。まあまあ良くは見えるけど、フロントは個人的にトヨタっぽさがかなりあるし、リアですら洗練さを失ってる」
↑「トヨタに罪はない、良いクルマを作ってる。でも君の言いたいことは分かる。LFAでもない限り、この値段でそれは無いよな。まあLFAは今やこれよりずっと高いけど」
「ローマより良く見えると思う。巨大で口を開けたようなグリルには飽き飽きしてたから、これは少し違ってていい」
「個人的には、このスタイリングはゴージャスだと思う。最高点だね」
「見た目は好きだ。もちろん主観だけど、GTフェラーリとして相応しいルックスだと思う。
これは不人気な意見だろうけど、数十キロでもいいからEV走行できるプラグインシステムがあればよかったのに。現代のGTには、それも似合うと思う」
↑「ああ、でもプラグインシステムを付けたら、簡単に2トンを超えちまうだろうな」
「リアエンドはFタイプの雰囲気が強いな。ホイールは素晴らしい」
↑「そそ。俺が最初に思ったのも、リアがFタイプのけばけばしさを取ったバージョンみたいだってこと。まるでミニスカートと網タイツを捨てて、カクテルドレスと高そうな髪型にした大人の女性みたい」
「あのふくれっ面みたいなボディ同色のリップはともかく、これは素晴らしい」
「洗練されてるし、見た目も良いと思うけど、「ゴージャス」と呼ぶかと言われると、ちょっと分からないな」
「個人的にはローマより良く見えるし、インテリアは大きな改善だ」
「このクルマは美しい。特にアクアとイエローの塗装はね。どんなクルマでもグレーは好きじゃないけど、こいつをグレーに塗ると、まるで下塗りみたいでみすぼらしく見える。
フェラーリがパワーウォーズに「もう十分」と言ったことには拍手を送りたい。ほとんどのドライバーにとって、あんなものは愚かで使い道がない。あれは単に、男性の“小さな何か”を補うためのものだ! これを買う金がないのが残念だよ。ローマも美しいが、こいつも美しいし、名前も常識的だ。よくやった、フェラーリ」
「他の人が指摘してるように、フロントエンドはプリウスみたいで、ローマほどハンサムじゃない。一方でリアは、なんで四角くしちゃったんだ? ローマの曲線的なリアの方が良かった。今のフェラーリのデザインは、めちゃくちゃだ。
296は本当に美しいのに、プロサングエ、SF90、12 チリンドリ、そしてこいつみたいな、デザイン的に支離滅裂なものもある。ライバルの一台、2024年のフェイスリフト前のアストンマーティン ヴァンテージなんて考えもしなかったけど、今ならアマルフィよりヴァンテージを選ぶね。パワーは同じくらいで、イライラするタッチスクリーンだらけじゃないインテリアがあって、素直に「ワオ」って言えるルックスを持ってる]
「ありがとうフェラーリ! ボタンを救ってくれた! 命の恩人だ!」
「かなり退屈なフェラーリだな」
「フロントがプリウスみたいだ」
「全然好きじゃない。スプリングを上げたら、ほとんどSUVに見えそう」