日産は、将来のバッテリー技術への投資が実を結び始めたら、象徴的なGT-Rの電気自動車バージョンを作るだろうということを、同社の責任者が確認した。
GT-Rは新しい騒音規制をクリアできないため、3月をもってヨーロッパの顧客は購入できなくなった(まだ悲嘆に暮れている人はいるのだろうか?)。また、新型Zクーペは英国に導入されないため、日産は英国でのスポーツカーラインナップを失うことになる。
では、なぜ皆の真似をして、すぐにハイブリッドの道を進まなかったのだろう?「まず第一に、(ZとGT-Rは)どちらも異なる生き物です」と、最高執行責任者のアシュワニ グプタは説明している。「Zは "美"、GT-Rは "獣"です。そして、どちらも日産の中で異なる役割を担っているのです」
「現在、これらのクルマの電動化に関するシミュレーションを行っても、何が『Z』で何が『GT-R』なのかを定義するのに適したテクノロジーの正解は見つかっていません。というのも結局、この2つのモデルは単なるクルマという製品ではなく、我々の文化なのですから」
もっともである。では、既存のバッテリーエレクトリック技術で望む性能が得られない場合、どうすればいいのだろうか?日産によれば、その答えは、次世代技術に何十億も投資することだそうだ。いいことだね。
開発は日本のエンジニアが主導しているが、オックスフォード大学との共同研究も行われており、これらはすべて、サンダーランドに建設予定の10億ポンド(1,600億円)のギガファクトリーに多大な利益をもたらすはずである。2024年には実用的なプロトタイプが完成し、2028年には生産が開始される予定だ。
先週末にモナコで開催されたフォーミュラEレースの会場でトップギアに語ってくれたヨーロッパ会長のギヨーム カルティエは、「これは我々にとってゲームチェンジャーです」と述べた。「そして、それを手に入れることで、パフォーマンスを手に入れることができるのです。現実には1対3の比率です。つまり、現在と同じ出力を得るためにバッテリーを小さくするか、同じにして3倍の出力を得るか、どちらかを選択することになります」
つまり、現在の最高の電気自動車の3倍の航続距離、または3分の1の重量で同じ航続距離、実質的に数百キロの重量を削減することができるってこと。すごい。
そのとき、GT-Rの電気自動車が現実のものとなるのだ。「チャレンジという意味では、GT-Rはリファレンスを作ったのです」とカルティエは続ける。「だから、あなたは失望することはできませんよ…。この名前は強いですから。"野獣"はいいし、象徴的なワードです。だから、トップ・オブ・トップになる必要があるのです」
一方、Zクーペは、GT-Rの足元を見るような性能はないものの、よりスタイルにこだわったものになるそうだ。「2台の位置づけは、今のままでなければなりません。パワートレインの違いだけです」
それゆえ、日産はメルセデス、アウディ、BMWが相次いで撤退を決めているのとは逆に、フォーミュラEへの関与を強めているのだ。日産はフォーミュラEの運営を担うパートナー企業e.damsを買収し、すでに来季の時速200マイル(322km/h)の新型車Gen3に続く技術についての議論に加わっている。
「ZとGT-Rは、ドライバーを興奮させるという点では、同じ質ではありません」とグプタは説明する。「だからこそ、フォーミュラEで学んでいることは、未来のスポーツカーを定義する上でとても重要なのです」
「いつというには早すぎると思いますが、いつか必ず(電動GT-Rは)実現されますよ」みなさん、乗り気になってる?そして、日産が計画しているニスモバッジのついたホットなEVの製造についてはどうだろうか?
=海外の反応=
「この際、気にしないさ。いずれはこうなることは分かっていたのだから。でも、今知りたいのは、R36の開発・製造はいつから始まるのか、ということ」
「ってことは、発明してからいつか作ろうね、か。正直な話だ。しかし、現在のEVは、より良い技術が発明されて初めて地球にとって良いものになるのだ」
「3:1については、興味深いポイントだ。次世代電気自動車の航続距離が大幅に改善され、実用的になるということだね」
「この前サーキットで標準のGT-Rに乗った。このクルマの特徴である騒音は、電動化によって解消されると思う。それよりも、物理学を無視した方法で加速し、コーナーを回るという気の遠くなるような能力が、この車の強みなんだ。私の意見だけど」