スープラもジャガーも暴れまくる!「ワイスピ/ジェットブレイク」の登場車をトップギアがマシン製作責任者に深堀り

爆発やファミリー、そしてE38 BMW 7シリーズの圧倒的なクラス感を描いた新しい映画が公開される。それが日本では8/6公開の『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(原題:Fast and Furious 9)という映画で、…けど、実はすみません、E38は1分ほどしか出てこないんだ。

でも、いいんだ、それでも。だって、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』だもの。爆発に包まれた火の玉が、家族の絆の厳粛な宣言をバックに、その題名通り、ジェットエンジンを搭載したポンティアック フィエロで飾られている。たまには、このポンティアック フィエロのように、常に進むべき道を大胆に行ってみるってのも良いだろう。

それにしても、だ。とにかく、クルマなんだ。たくさんのクルマが出てくるのがこの映画。だから、クルマの世界に特化したシリーズだと思われても仕方ない。信じられないかもしれないが、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は、ちょうど20年前の2001年に公開された「ワイルド・スピード(The Fast and the Furious)」から始まったシリーズの第9作目である。ドミニク トレットと、窃盗や破壊を好む愛すべき自動車愛好家たちの人生への扉を開いたのが、この映画の第1作目なのである。

このシリーズでは、車が飛行機からパラシュートで外の世界に飛び出したり、漫画のようなスタントをしたりと、愉快でおかしなハイジャンプをしているが、クルマは本物のレースカーと同じ情熱と技術で作られている。このようにして、数十億ドル規模のフランチャイズ、文字通りのジャガーノート(他車の脅威になるような長距離大型トラック)を持つこの映画の中心にいるのが、「ワイスピ」シリーズのカーコーディネーターであり、大画面で見ることのできるマシンの製作責任者であるデニス マッカーシーだ。

トップギアは彼にインタビューし、最新作のスターカーの秘密について簡単に説明してもらった。

他のワイスピ作品と同様に、全てのスタントカーは統一されたドライブトレインを使用している

パワートレインについて、マッカーシーは「LS3(V8)で多くのパワーを統一しています」と説明した。「すべてを標準化するという意味では、これが我々の一般的な手法です」

「どちらも525bhpを発揮してます。素晴らしいパッケージです」と彼は付け加えた。「めちゃくちゃ上手くいきました」

チームは2台の特別なクルマを作った。ミッドエンジンでヘルキャットを搭載したダッジチャージャーである

「SEMAショーでラスベガスに行ったとき、SpeedKoreの友人たちに会いました」とマッカーシーは言った。「彼らは、ワイドボディのコークボトル型チャージャーを製作中でした。彼らが作っているものを見せてもらいました。私たちは常に何か違うものを探しています。これだけの数の映画を作っていれば、何かを変えなければなりません」

「ミッドエンジンは、私がずっとやりたいと思っていたことなんです。そのコンセプトは、フォード GT40に軍配が上がります。私は、60年代の雰囲気やル・マンの雰囲気がとても好きなのです」と彼は付け加えた。「私たちが最も力を入れていると感じるクルマが常にあります。それがチャージャーです。実際にはヘルキャットのモーターにデーモンのチューンを施しています」

じつはマッカーシーは、すべてのクルマをヘルキャット仕様で作りたかった

「大きな馬力が必要なときには、ヘルキャットカーが最適。本当は全部をそのように作りたかったのですが、あのクルマは映画のために作ったクルマの中でも最も手間のかかるものでした」

「最初は3台作るつもりだったのですが、どうしても無理がありました。2台を完成させ、トレーラーに積んで国外に送ったのです」と語った。

それぞれが800馬力以上のパワーを有している

中央に詰め込まれた巨大なヘルキャットV8には、ランボルギーニ ガヤルドの6速マニュアルギアボックスが組み合わされている。「クルマの下にあるものはすべてカスタムメイドです」とマッカーシーは言う。「オリジナルのチャージャーはほとんど残っていません、屋根だけでしょうか。SpeedKore社は、すべてのパネルをカーボンファイバーで製作しました。ホイールベースが延長され、明らかにかなりワイドになっています」

「これは私のお気に入りのチャージャーでした」と彼は付け加えた。

彼はチャージャーがちゃんとしたレースカーだと思っている

「あのクルマでサーキット走行をしてみたいものです」と、マッカーシーは笑いながら言う。「サスペンションやスタビライザーを調整して、実際にどんなことができるのか見てみたいですね。こんなに素晴らしいプラットフォームがあるんですから」

「本当の意味でのレーシングカーなのです。あとは1日かけてじっくりと調整するだけです。さほどハードにプッシュしていなかったので、このマシンの能力は未知数だと思います。損傷を与えたくなかったのです。部下には、あの2台(2台のヘルキャット チャージャー)は生きて帰ってこなければならないと言っていました」と彼は付け加えた。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』にジャガー プロジェクト8が登場

マッカーシーは、V8 'ジャーグ'(ジェレミー クラークソンが使うジャガーを略したスラング。ジャガーオーナーがみだらであったり、年寄りであったりすることを指すことが多かった)について次のように述べている。「昔、このクルマのことを読んだことがあり、とても気に入っていました。史上最もクールなジャガーのひとつだと思っていたので、どうしても手に入れたかったのです。多くの人がこのジャガーについて知らないし、知っている人も少ないので、これをきっかけに知ってもらいたいですね」

ノーブル M600も『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』に出る

「プロジェクト8と同じ背景です」と彼は言った。その希少性と知名度の高さから、スクリーンに登場することになったのだ。「私たちがやりたいことは、人目につかない車を引っ張ってくることです。ショー(ジェイソン・ステイサム)の母親(ヘレン ミレンが運転している)のために作られたクルマだからです」

「そして、私の親友であるアレックス キングがノーブル社と素晴らしいコンタクトを持っていたんだ」と付け加えている。

親友のアレックス キングもメルセデスのウニモグでモンスターを作っていた

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』では、主に2つの「悪役」のクルマが登場する。「兵器庫トラック」と呼ばれるものと、「アルマジロ」と呼ばれるものがある。前者は巨大であり、後者は、バカでかい。アルマジロ(写真)について、マッカーシーは「あれは正気の沙汰ではなく、'あたおか'」だと言う。ウニモグのパワートレインを使って作られている。

「これまでの『ワイルド・スピード』の中で最大のクルマとして、間違いなく記録されると思ってます」

マッカーシーがもしやるとしたら、アメリカの大型トラックでこれを作っただろう

アレックス キングは「アルマジロ」と「兵器庫トラック」(写真)の両方をイギリスで製作した。「ロンドンではウニモグがよく走っているそうですよ!」と笑いながら。ロンドンが世界的に知られているのは、巨大なメルセデスのトラックが街中で繁殖していることだという意味だろう。

「もしアメリカで作ったら、ウニモグではなく、フレイトライナーやピータービルトなどの大型トラックをベースにしていたかもしれません。しかし、ロンドンでは。信頼のおけるウニモグに行くんだ」

ロンドンと切っても切れない関係にあるものはたくさんあるが、これほどバカでかいものは他にない。

E60 BMW 5シリーズのパトカーがたくさん

トップギアが、なぜE60 5が『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』に登場したのか?と尋ねると、「E60 5は入手可能で、価格も手頃だったからです。カッコいい車だし、絵面にフィットするし。スタントマンたちも気に入っているんです。ABSとトラクションコントロールを取り除くためにコンピューターを少し改造して、スライドブレーキを取り付ければ、あとは何もしなくてもいいんですよ」

「素晴らしいハンドリング、素晴らしいプラットフォームを備えているんです」と彼は付け加えた。「それに、僕の妻は新車のM5に乗っているんだ。ということで、お察しでしょ?」

すごく状態の良いE38 7シリーズも

デニス マッカーシーは、この話になるとただ微笑むだけだ。「豪華でゴージャスなクルマだね。1ヶ月くらいは楽しめそうだね」

同じ思いだ、デニス。まったく同意だよ。

数え切れないほどのホイールとタイヤを交換した

常識的に考えれば、タイヤ代には相当な苦労があるはずだ。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』で使用したホイールとタイヤの本数を聞くと、「ものすごいですよ!」と笑う。「それは計算したことはありません。でも、たとえばスープラを登場させるとすれば、その3倍のホイールとタイヤを出費することになるんですよ」

「本当にリアはたくさん消費します。毎晩、燃え尽きてしまうんです。コンチネンタルは、ゼネラルタイヤとともにフランチャイズとして支えてくれています。もしそうでなければ、タイヤの予算は全体の予算の中で大きな割合を占めていたでしょう。タイヤの支援はいつでもありがたいものですよ」と彼は笑う。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の撮影では350台以上のクルマが逝っちゃった

「この手の映画はどれも、脚本を読んで "すごい"と感じるものだと思います」とマッカーシーは言う。"新しい作品が出るたびに、より過激になっていくような気がします。だから、いつも『どうやってこれをやり遂げようか』と考えています。どうにかするように工夫すると、いつもうまくいくのです」

しかし、それは貴重な数分間の上映時間のために、使い捨ての金属の軍隊がゴミ箱に捨てられる前のことである。トップギアが今回の映画で何台のクルマを逝かせてしまったのか?と聞くと、マッカーシーは「350台くらいかな」と、実にあっけらかんと答える。「決して少ない量じゃないですね」

だが5作目ではさらに多くのクルマが逝っちゃった

「この作品(9作目)は、他の作品ほど悪くなかったんです」とマッカーシーは認めている。「主な理由は、シーケンスがもう少し孤立していたからだ。第1幕のシークエンスはジャングルの中で行われたので、5作目『ワイルド・スピード MEGA MAX』(写真)のように街を切り裂き、すべてを引き裂くようなものではありませんでした」

「しかし、その環境がよりエキサイティングなものにしてくれました。第3幕では、より多くの破壊行為を行うことになります。おそらく記録には残らないでしょうが、何か違うものになるでしょう」と付け加えた。

たくさんのスタントドライバーを採用

「いつも素晴らしいスタントチームなんです」とマッカーシーは言う。ドライバーの豪華な顔ぶれを紹介しよう。パイクスピークのヒーロー、リース ミレン、ジェイ リンチ、スティーブ ケルソー、マイク ライアン、カイル パデルフォード、ヘンリー キンジ、ヘンリー キンジ Jr、ボビー タルバート、クリスタル フック(バイクスタント)、リッチ ラザフォード。

「常に最高の仕事をしているんです。そうしなければ、時間の無駄ですから」

彼はまだ「ワイスピ」の映画にヘネシーを登場させたいと思っている

トップギアはデニス(写真)に、前回話をしたときに、ヘネシーをワイスピの映画に登場させたいと強く願っていたことを思い出す。「それは本当です!どの映画かは忘れましたが、話し合いをしていました。車を手に入れたいと思っていましたし、あと少しでした」

「あの人たちにまた連絡を取りたいですね。彼らが作るものはすべて、明らかにとんでもなく速い。もしかしたら『ワイスピ10』ではあのクルマが手に入るかもしれません。そのことを思い出させてくれて嬉しいです」

ポンティアック フィエロも。その性能とは…「ワイルド・スピード」の第9作目に期待されるそのものと言っていいだろう

マッカーシーは、フィエロの登場について、「面白いシーンだと思いますよ」と笑う。彼は、フィエロを登場させるのは自分のアイデアではなく、ジャスティン リン監督のアイデアだと強調している。「コメディの要素としては、ポンティアック フィエロに勝るものはありません」

「ヘンなチョイスに思われるかもしれませんが、素晴らしいエンターテイメントです」と付け加えている。

=海外の反応=
「もはや、クルマの映画ではない。クルマが出てくる映画だが、クルマの映画じゃない」
「今の時代、ミドルエンジンのダッジ チャージャーはロングテールと言えるのではないだろうか…」
「チャージャーのブレーキをアップグレードしてほしいね」
↑「そのチャージャーは、(トップギアに掲載された記事を見ると)フルレース仕様のようにきちんと作られている:ミッドエンジンの悪魔的なシェルキャット、軽くて強いカーボンコンポジット製のボディパネル。記事の写真を見ただけだけど、その質問に答えると、このチャージャーのブレーキはクレイジーだ。リア側には2つの巨大な4ピストンブレンボキャリパーがあり、リア側それぞれに8つのピストンが噛み合っている非常にパワフルなシステムだ(つまりリア側だけで16ピストンというのはクレイジー)、ダブルベント+穴あきディスクでたくさんのピストンから発生する熱を冷却している。 フロントにはブレンボ製の大型6ピストンキャリパーが左右に装備されている(一般的なスーパーカーでは日常的に目にするフロントの合計12ピストン)が、このクレイジーなチャージャーではフロント12ピストン+リア16ピストン=合計28ピストンの制動力!!これはかなりクレイジーだよね!!こんなブレーキシステムはなかなかない」
↑「僕のコメントは、実はジョークのつもだった。しかし、あなたの返信は素晴らしい、ありがとう」
↑「OK やっぱり…戦車かな!?」
「ワイスピの大ファンというわけではないけれど、ファーストカー、カスタマイズ、パフォーマンスモディファイなどを促進するためにFFが行ってきたことは否定できない。映画はおそらく単独で一世代分の自動車文化を生み出し、僕の時代のクルマ(ドムのチャージャー)を今日のギア(ガソリン)ヘッズに紹介したのだから。僕はクルマ、スタント、アクションが大好きだ。数時間を過ごすのに最適な方法だし、自分の車に手を加えている間、バックグラウンドで流しておくこともできる。それにワイスピは、グレタの一番嫌いな映画だそう🤣だからこそ、自動的に素晴らしい作品になるんだ」
↑「そうだね、でも最初の2作品かね。ストリートギャングの子供たちが、何十万もの改造を施したクルマを買うことができた。それをカジュアルなレースでぶち壊す。しかし、それ以降は銃と国際テロリズムの話になってしまった」
↑「しかし、もしこのシリーズのエピソード10まで、最初と同じことをやっていたら、何の意味があるのだろうか? それは、人間が成長しない、進化しない、同じレベルに留まるようなものじゃない?だから、映画の観点からは、特に、このシリーズにもっと多様性を求め、期待する視聴者がいたので、彼らは正しかったと思うな。映画監督にとっては、この種の映画シリーズをさらに充実させるための非常にシンプルなルールだ。5作目の直後、彼らは世界中のファンのために写真撮影会を始め、人々は次の作品について尋ね、何人かはアイデアを出し、彼らはアイデアを取り入れ、人々に提供してみたじゃない?」
↑「いやいや。このような映画には、ストーリーや脚本が重要なわけじゃない。子供たちは、何百台ものクルマが破壊され、銃や大きな爆発を見るのが好きなだけなんだから」

アーカイブ

subscribe RSS