この輝ける小さな電池の塊は、フォーミュラEの新しいセーフティカーだ。「ミニエレクトリック ペースセッター」という名前で、メーカーが言うには「100%電動化したミニの最もダイナミックな解釈」とのこと。
BMWのモータースポーツ部門と共同で開発されたこのクルマは、通常の公道走行用のミニ エレクトリックから、サーキットで鍛えられたこのブルドッグへの移行したものだ。そして、製作側の説明を必要とするほど、中身がからっぽでなにもない。モンタージュを使って説明してほしいくらい。
バッテリーとモーターのセットアップはロードカーと同じで、182bhp、280Nmのトルクを発揮するが、ここではかなり軽量化されている。BMWモータースポーツがミニに魔法をかけて、130kgもの軽量化を実現した。現在の車重は1,230kgである。
フロントとリアのエプロンがともに軽量化され、新しいフレアアーチも同様に軽量化されている。新しいフロントスプリッター、空洞化されたグリル(電気自動車なのでラジエターは必要なし)、新しいブレーキ冷却用の開口部は、「僕はフレンドリーなブルドッグだよ」という雰囲気を醸し出している。派手な新しい役割に必要なライトは、ボンネットに組み込まれている。
控えめなサイドスカートと、控えめではない18インチの鮮やかなオレンジ色の鍛造アルミホイールが組み合わされた。サーキット走行専用のワンオフモデルであるため、ルーフに取り付けられたリアウイングは3Dプリンターで作られたもので、もう一列のライトが取り付けられており、新しいリアエプロンにはリアホイールの周りに「カットアウト」が施されている。
内部も解体され、残っているのは一対のレーシングシート(とハーネス)だけ。ステアリングホイール、ペダル、ギアシフト、ハンドブレーキ、インジケーターにはカーボンファイバーが使用されており、ドアパネルにもカーボンファイバーが使用されている。そして、巨大なロールケージもある。ロールケージを除いて、このインテリアの多くは3Dプリントで作られている。
この軽量化により、0-100km/hのタイムは市販車の7.3秒から6.7秒へと向上し、0-60km/hのタイムも3.9秒から3.6秒へと短縮された。3方向に調整可能なサスペンション、レース仕様のコントロールアームマウント、ワイドなトラック、ミニ JCW GPの巨大な4ピストンブレーキなどにより、「ゴーカートのようなフィーリング」というお決まりのフレーズが飛び出しそうだ。
「ミニエレクトリックのこの極端なバージョンは、フォーミュラEのセーフティーカーとして開発されたもので、明らかに公道での使用を意図したものではありません」と、ミニのボスであるベルント ケルバーは説明している。「ですが、JCWブランドの電動化の方向性のひとつを示すものです」
「私にとっては、電動化とジョン・クーパー・ワークスは相性が良いという明確なメッセージです」と付け加えた。
=海外の反応=
「これ、ヤバいね!いいじゃん!」