【トップギア試乗】ベントレー ベンテイガ

ドライビング

道路ではどんな感触??
新型に用意されているエンジンは、最大出力550PSの4リッターツインターボV8の一種類のみ。しかし!ハードな君にはW12エンジン搭載のベンテイガ スピードが出たし、ソフトな君には、そんなに遠くない未来に、ハイブリッド版ベンテイガが出るはずだ。ディーゼルエンジンは完全にお払い箱みたい。

新型に基づいて判断するならば、いくら他にもたくさんのオプションが用意されようとも、V8が外されることはまずあり得ない。誰がなんと言おうと、これは神が定めた偉大な事実ですから!新型のコンチネンタル GTほどわかりやすくはないけど、ノーズをちょっと軽量化しただけでも違いが出るんだ。

…あー、ゴホン、ともかくだ、5m×2mボディと2.4トンの車量をしたベンテイガのドライビングは、今もなお均整の取れたものであるってこと。ちょっぴり幅広のリアタイヤがステアリングに少しだけキレを生んでて、すでにかなりリラックス状態のドライバーの仕事をさらに楽にしてくれる。落ち着いたドライブにはうってつけのクルマで、搭載された半自動運転支援はいらないと感じてしまうくらいだ。

と言っても、たとえスピードを速めても変わる所はほとんどないと言っていい。強いて言えば、お気に入りの裏道に入った途端に車がシャープになり、車幅がいつもの半分ほどの大きさに感じられるってくらいかな。「半分」は言い過ぎかな、しばしば引き合いに出される、めちゃ速いアウディQ7にも付いていることでおなじみの、とってもクレバーな48Vアンチロール サスペンション システムのおかげで、シャシーが「3分の2」くらいになる感じがする。

このクルマ、根っから楽しいよ、マジで。急発進した時にクルマのケツがグンッと下がるとことか、コーナーを出る時にチョ~アグレッシブにスロットルを開けちゃうとこなんか、もう大爆笑ものだよ。「プレミアリーグの練習場的に、リッチでいい子ちゃんなクルマじゃん」みたいな、車オタ特有のヤなレッテル貼りを一蹴するに十分なんじゃない?

もし、「性能」と「利益拡大のためのSUV化」という二つの相反する面をもつクルマが作られるとしたら、それはベントレーのことを言うんだろう。軽量化が施されているものの、元はベントレーのサルーンやクーペなんで、新型ベンテイガもガッシリいかつい系だろうということは既に分かってはいた。案の定、ベンテイガは、背が高いだけで普通のベントレーのような走りをするんで、ランボルギーニ ウルスとかフェラーリから今後出る「FUV」みたいなクルマよりも、純粋派の心に響くものはほとんどないはずだ。

正しく走らせている分には非の打ちどころのないクルマで、キャビン内はまるでフライングスパーのそれのように静かで心地よく、運転席からの見晴らしはいいのに、それでいて落ち着いてる。ベンテイガは確かにデカいけど、ベントレーのリムジンよりかは運転しやすい。扱いやすさは気になるよね、わかる。でもこれは運転手さんが気にすることだから。じゃ、中に行きますか…。

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