ベントレー コンチネンタル GT試乗:スポーティかつ快適、伝統的でありながらモダンという真の二面性は、どのライバルよりもGTに適しているということだ

インテリア
室内の様子は?
室内は、非常に美しい。このキャビンは、ラグジュアリーさ、触感、雰囲気においてVWグループと共通する部分もあるが、やはり、それらとは一線を画している。ウッドとレザーは美しく仕上げられているが、希望すれば石やアルミニウムの化粧板を使うこともできる。

これほどインテリアオプションの幅が広いクルマはほとんどない。可能なコンフィギュレーションは数十億通りにものぼり、よっぽどのことでない限り、どの素材を選んでもコンチの室内は洒落た現代的な雰囲気に包まれる。

もし迷っているのであれば、本社のクルーを訪れ、紅茶とビスケット(高級アールグレイと高級ショートブレッドに違いない)を片手に木材店をぶらぶらすれば、決心がつくかもしれない。あるいは、選択肢をさらに広げることもできるだろう。

V8 SやW12 Speedを選ぶと、トリムの色が濃くなり、車内にはマイクロファイバーやメタルが多用され、よりモダンな雰囲気になる。また、豪華なアズールやマリナーバージョンだと、輝きと細やかにステッチされたレザーが特徴だ。

レイアウトは?
ステアリングホイールには底が平らになっているようなバカげたデザインはなく、接続も一級品だ。車内の断熱性が非常に高いため、4Gの電波を探すのに苦労するかもしれない。そういう場合は、むしろ、この平穏と静寂をお楽しみいただきたい。

後部座席は大きくないが、フォルクスワーゲン ゴルフに匹敵する358リットルのトランクに週末用の荷物を積んで、4人で1時間か2時間の距離を移動する方法として、コンチネンタル GTを志願する人も多いだろう。4つの窓をすべて閉めれば、キャビン内は開放的な空気に包まれる。高速道路ではAピラーからの風切り音が気になるが、(オプションの)ローテイティングディスプレイを反転させれば、Qブランチのナンバープレートのように、3つの独立したプレート(真っ白な化粧板、広大なタッチスクリーン、3つのアナログダイヤル(コンパス、外気温、クロノメーター))の間をフリックして、古風なエレガンスを演出することができる。

おすすめは後者で、ナビの案内や音楽の選曲をデジタルメーターディスプレイに押し込むこと。ベントレーのトレードマークである豪華さが、どのライバルよりも突出している「外界とのスイッチを切る」ということに、本当に身を委ねてみてほしい。フェラーリ ローマのステアリングホイール操作の混乱は、ここでは別世界のものに感じられる。

何か問題は?
バーチャルコクピットダッシュディスプレイは、おそらくアウディほど直感的かつ魅力的に操作できないだろう。ギアレバーには、DからRへの直進を止めるための煩わしい仕掛けがある。また、ゆったりとしたAピラーとずんぐりとしたドアミラーが合体しているため、前方の死角が大きく、リアガラスの長さを考えると後方の視界は想像以上に狭い。

しかし、座って世界とその中での自分の(経済的に格上げされた)居場所についていい気分に浸る場所としては、このクルマに勝るものはない。ロールス・ロイス レイスよりもハイテクでドライバー志向、アストンマーティン DB11よりも広々として仕上げが良く、すべてが明快で、ほとんど論理的に操作でき、コントロールウエイトには満足のいく重厚感があるため、適切なステータスのものを操作していることがわかる。

スコア 9/10

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