オフロードも爆走できるラリースペックなスポーツカーなんて、まさかないよね?に応える9台

コロナであまり出かけられず、ストレスが溜まる…。地元のサーキットなんかじゃなくて、もっと遠く離れた場所で爆走してみたい。そんな思いを強くしている人におすすめな、ラリースペックのスポーツカーを9台ご紹介しよう。

01

モーガン CX-T


保守的なモーガン愛好家の皆さんは、早く目を覆った方がいいかも。CX-Tは、プラス フォー ロードスターをベースに、モーガンによれば「オーバーランド・アドベンチャー」のためのモデルで、ダカールラリーの準備を専門とするラリーレイドUKとのパートナーシップにより、ラリー仕様になっている。

ハードトップのルーフとロールケージが付いているのが特徴だ。目に見えない部分では、サスペンションアームの長さ、新しいラリー仕様のスプリング、4方向に調整可能なダンパー、アンダーボディプロテクションなど、数え上げればきりがない。今のところ、私たちはこのクルマがきちんとラリー用に仕上げられていると言うだけしかできない。

残念ながら、ダカールラリーに出場することはない。ラリーレイドの専門知識をもってしても、そこまではできなかったのである。しかし、8人の幸運なオーナー(1人204,000ポンド/3,100万円)なら、地元のダートトラックがどんな状況になっても、十分に対応できることを確信している。

02

シンガー ACS


シンガーのAll-Terrain Competition Study、略してACSだ。911ラリーのエキスパート、リチャード トゥシル氏との共同開発によるこのモデルは、サーキットのスターであっても、適切な人の手にかかれば、汚れを落として走ることができることを証明している。

そのストーリーは次のようなものである。長年の顧客から、「オフロードレースに出場し、全地形を探索する能力を発揮できる911が欲しい」という要望がシンガー社に寄せられた。ぶっちゃけシンガーの得意分野ではないため、彼らはリチャードにそのノウハウを求めた。

1990年に購入したポルシェ 964をラリーレーサーに改造し、最高出力450hpのターボ付きフラットシックス、フルタイム四輪駆動、カーボンパネル、取り外されたインテリア、モンスタートラックのような車高、そして何といってもタイヤのノブリングを装備したのだ。

03

ランボルギーニ ウラカン ステラート

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ウルスは、ランボルギーニの唯一の超豪華でどこにでも行けるクロスオーバーだと思っていたでしょ?それは違うんだ。イタリア語で「未舗装道路、ダート」を意味する名前を持つウラカン ステラート(Sterrato)の登場だ。

ウラカン Evoの5.2リッターV10を搭載し、車高は47mm、トレッドは30mm高くなっている。また、20インチのホイールには、高さのあるタイヤが装着され、フロントスプリッター、ホイールアーチ、サイドシル、アンダートレイも強化。高価なランボに傷をつけたくないからね。

さらに、ルーフレール、ライトバー、2つのフロントスポットライトが追加され、外観を完成させている。そして、私たちはSUVよりもこの車に乗りたいと思っている。

04

アルピーヌ A110 スポーツX


アルピーヌといえば、軽量で洗練されたクーペのメーカーというのが、常識的なイメージだ。だが、パリで開催された2020年国際自動車フェスティバルで公開された、A110 スポーツXのことを言っているのであれば話は別だが。フランスのメーカーは自分たちのルールブックを窓から投げ捨てた。思い切ったことするね、まったく。

1973年のモンテカルロ・ラリーで優勝したA110にインスパイアされたこのモデルは、基本的にベーススペックのA110にステロイド注射を打ったもの。ボディの幅は標準より80mm広く、車高は60mm高くなっている。また、ホイールアーチにはプロテクションクラッディングが施され、クラシカルなラリースタイルのフォグランプテープや、スタイリッシュなスキーラックも追加されている。アルプスが呼んでいるって?

残念ながら、このSportsXはコンセプトモデルにとどまってしまった。しかし、シグナテック社との共同開発により、R-GTクラスに参戦する15万ユーロ)1,950万円)のアルピーヌ A110 ラリーという選択肢もあるから、ここはぜひとも登場を期待したい。

05

マーク フィリップ ゲンバラ 'マーシャン'


読者の皆さん、ようこそ「マーシャン(Marsien)」の世界へ。ドイツのチューナー、故ウーヴェ ゲンバラ氏の息子、マーク フィリップ ゲンバラ氏の手によるもので、992系911ターボSがベースとなっている。火星のようなUAEの砂漠の砂丘をイメージして、「Martian」(フランス語で火星)という単語を使ったこのクルマの名前は、まさにそこから来ているのだ。

さて、スペックだけど。フルカーボンファイバー製のボディに加え、ドイツのポルシェ専門メーカーであるRUF社が3.7リッターフラットシックスに手を加え、最高出力750bhp、最大トルク930Nmを実現している。地球上の未踏の地を訪れる際には、必要なスペックだよね?

また、KWオートモーティブ社が設計したアジャスタブル・サスペンションは、車高を標準の120mmから250mmまで油圧で上げることができる。これなら赤い惑星でも問題はないだろう。価格は?495,000ユーロ(6,450万円)だ。え?だけじゃ収まらないって?「お客様、プラス、911 ターボ Sのドナーが必要となります」

06

ジャガー Fタイプ


"Fタイプ" "ラリーカー" と口に出してみれば、普通はこの2つを連想しないだろう。しかし、2018年にジャガーは、50年代初頭にアルペンラリーを3回連続でペナルティポイントなしで完走したXK 120から70年を記念して、2台のFタイプのコンバーチブルを製造した。このクルマで、ジャガーにもラリーの血統があることを証明している。

2.0リッター4気筒エンジンを搭載したジャガーのアニバーサリープレゼントは、FIA仕様で、ブレーキとサスペンションを強化し、保護用ロールケージ、6点式ハーネス付きレースシート、ボンネットに取り付けられたライトポッド、消火器などが装備されていた。

残念なことに、Fタイプのラリーカーは一般に公開されることはなく、「公式」にラリーの舞台に参戦することもなかった。スポーツカーを買ってもガレージから出さないのと同じで、残念なことである。しかし、数年前に私たちがFタイプを試乗した際には、ラリーカーとしての性能を証明していたんだけどね。

07

ロータス エキシージ R-GT


2011年、ロータスはタルボ サンビーム ロータスで世界ラリー選手権を制覇してから約30年後、フランクフルト・モーターショーにおいて、新たに設立されたFIA R-GTカテゴリーに参戦するエキシージ R-GTでラリーシーンに復帰することを発表した。

シリーズ規定により、3.5リッターV6エンジンの出力は302bhpに抑えられ、重量はロールケージ、インイヤーフェイスのライトポッド、6速シーケンシャルギアボックス、アップグレードされたブレーキなどにより、1,200kgに増加している。見た目はそれなりにいいだろう。

最初のテストでも、ポルトガルでのシリーズ開幕戦でも、その可能性は十分にあった。だがそれは、電子機器の不具合とその後の軽い事故により、リタイアを余儀なくされるまでのことだった。そんなこんなで、ラリー仕様のエミーラが登場するのはいつになるのだろうか…という疑問は残ったままだ。

08

アストンマーティン V8 ヴァンテージ R-GT


グランドツアラーとして、過酷な戦いに挑む。2015年、GT4シリーズで9戦を戦ったV8 ヴァンテージが、フィンランドのラリースペシャリストマケラ オート チューニング(Mäkelä Auto Tuning)によってR-GTクラスに改造された。

4方向に調整可能なサスペンション、ライトポッド、ルーフスクープ、アンダーボディプロテクション、ロールケージ、バケットシート、油圧式ハンドブレーキなどのラリー仕様が施されている。ボンネットの中では、シーケンシャル・ギアボックスのみが変更され、494bhpを出力する巨大な4.7リッターV8は、ラリーに相応しいと太鼓判。そのとおーり♪

2015年に開催されたラップランド・アークティック・ラリーでは、マイナス25度以下の中で900kmのレースが行われ、ラリーでの実力を証明した。いやいや、大したことないさ。その後、2017年のWRCラリー・デュ・ヴァールでは、フランスの著名なドライバーであり、元WRC競技者であるフランソワ・デレクールがドライブし、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにも登場した。

09

タットヒル ポルシェ 997 R-GT


この写真を見れば、ポルシェ911GT3が本当に空を飛べることがわかる。しかし、これは普通の997ではなく、ラリーのスペシャリストであるタットヒル ポルシェの作品であり、FIA世界ラリー選手権のR-GTレギュレーションに基づいて製作されたものである。

そして、このクルマはラリーの舞台でも大いに活躍した。3.8リッターのフラット6エンジンとシーケンシャル・トランスミッションを搭載し、WRCのステージでは最大級のウイングを装備したこのマシンは、2014年にドイツでWRCデビューを果たし、R-GTクラスで1位、総合27位となった。約30年ぶりにポルシェがWRCイベントを完走したのだ。

それは、来るべきものの兆しだった。その1年後には、フランソワ ドゥレクールがハンドルを握る。彼はFIA R-GTカップの第1回大会で優勝し、モンテカルロやツール・ド・コルスでも1位を獲得するなど、かなりの経歴の持ち主であることがうかがえる。

=海外の反応=
「どんな車でも、サスペンションのリフトアップとライトの増設で見栄えが良くなることを証明している(必要であれば)。公平を期して言えば、シンガーはライトを付けなくても非常に良く見えるが、ライトを付ければもっと良くなることは誰もが知っているところ」
「勝者を選ぶのは難しいけど、アルピーヌはとてもクールだ」
「ダートラリー2.0ではヴァンテージと911も主役級だ。ヴァンテージは扱いづらいところもあるけど、隙あらば折れてしまう911よりはずっと扱いやすいね」
「エキシージが実際に参戦していたことを考えると、ストラトス、037、RS200、あの308などはどうなっているのだろうか。また、ワークスラリーの911やビッグヒーリーは?」
「一番いいのは959なんだけど、どうやらリストには入っていないようだね…?」

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