なんだよ、なんだよ、カタログに書いてあるのより、実際のが速いってどういうことだよ。謙虚に、慎ましくが美徳…って、昔の日本人じゃないんだからさ。やべー、これを読んでなかったら、騙されるところだった。試験の日に「全然勉強してない」って言って、100点取っちゃうようなヤツを9台紹介しよう。
01ポルシェ 959S
1980年代後半のポルシェの「ハイパーカー」といえば、959だった。見た目はちょっと変わった911だが、中身は宇宙船だったのである。アダプティブ4輪駆動、タイヤ空気圧センサーを内蔵したマグネシウムホイール、シーケンシャルツインターボチャージ、軽量で錆びないケブラー製ボディなど、今日の911 ターボの祖先ともいえるモデルである。
ポルシェは、装備の充実した959 コンフォートの最高速度を317km/h、959 スポーツの最高速度を319km/hと発表した。ポルシェは、まともな959なら、実際に322km/hを超えるだろうと考えていたと言われているが、謙虚さのためか、この2トン車の最高速度を発表しなかったのだ。
しかし、工場出荷時に行われた極秘のパワーアップグレードにより、959は450hpから520hp以上にパワーアップし、1988年には29台が510bhp、340km/hの最高速度を記録した「959 S」として公式に発表された。お笑い用の相撲スーツを着た911にしては悪くない。