魅惑的で実用的な「ビッグボーイ」はわずか70台限定。これは間違いなく欲しくなるやつだ。
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BMWのツーリングは、どんな時にツーリングではないのか? それは「スピードトップ」である時だ。M8をベースとし、価格50万ポンド(9,700万円)、限定70台というスペシャルモデルが、毎年恒例の美の祭典、ヴィラ デステ コンクールデレガンスでベールを脱いだ。
「BMWコンセプト スピードトップは、何よりもまずそのプロフィールが特徴です」と、BMWグループデザインのヘッドであるエイドリアン ファン ホーイドンクは説明する。「自動車業界において唯一無二の存在です。こうして我々は、特にツーリングモデルを中心とした、我々の全車両ラインナップに『感嘆符』をもたらす存在を生み出したのです」
ご存知の通り、BMWはコモ湖畔の歴史的なこのイベントで、感情に強く訴えかけるワンオフモデルを披露してきた長い歴史を持つ。だが、近年はそれらを実際に生産化することで、その実力(または多様な可能性)を示している。2015年の3.0 CSLオマージュは多くの人々を驚かせ、最終的に50台が生産された。昨年はスカイトップの番だった。優雅なクーペ/コンバーチブルで、繊細ながらも目を引くグラデーション塗装が施されている。こちらも50台が、バイエルンにあるBMWディンゴルフィング工場の特別施設で生命を得ようとしているのだ。そこの塗装工場は驚異的な技術力を持ち、最高のレザーインテリア仕上げのためのサドルリー(馬具工房)さえ備わっている。
スピードトップは、神秘的な魅力を持つシューティングブレークというアイデアに敬意を表しつつ、あらゆる可能性を追求している。そして、おそらく永遠にクールな90年代後半のMクーペの響きも感じさせるだろう。(豆知識:ブレークとは19世紀の馬車の形態の一つで、「シューティング」という部分は狩猟パーティーに適応させるためのボディの改造を指す。これで理由が分かったね…)
スカイトップのルック&フィールの明確な進化形であるこのモデルは、同じようにサメのような鋭いノーズを持つ。ヘッドライトはほとんど視認できないほど細く絞り込まれ、シグネチャーであるキドニーグリルは光り輝き、存在感を放っている――ただし、他の現行ハイエンドBMWに比べれば控えめだが。すぐに目を奪われるのは、ボンネット中央の「スプライン(隆起線)」だ。それはルーフへと続き、一体感を強調している。
そして、スカイトップと同様に、スピードトップは高価な塗装により、ひときわ輝いて見える。それは「フローティング サンストーン マルーン」から「フローティング サンダウン シルバー」へと魔法のように変化するのだ。ベリーを食す鳥たちによって汚されるのを恐れて、このクルマを木の下に停めたいとは思わないだろう。
その他のエクステリアのハイライトとしては、タービンブレードのようなデザインを持つ特注アロイホイールや、フルレングスのグラスハウスが、力強いリアショルダーへと溶け込むように繋がる様子が挙げられる。かつてBMWは、ピニンファリーナやザガートといったイタリアのカロッツェリアと協業して、このようなクルマを生み出してきた。だが、スピードトップは、同社が自らコーチビルダーの役割を楽しむようになったことを示唆している。
インテリアの再構築はより困難なため、室内では8シリーズとの血縁関係が見て取れやすい。だが、スピードトップはそれでもBMWのパーソナライゼーション/ビスポークプログラムの限界を押し広げている。ダッシュボード、ドア上部、センターコンソールには、ブラウンの「サンダウン マルーン」レザーがふんだんに使用されている。それは、シートを覆う「ムーンストーン ホワイト」レザーとは強いコントラストをなしており、インテリアのダイナミックな部分と機能的な部分を区別している。ただし、白いレザーがどれだけ実用的かは定かではない。外装を鳥に台無しにされる心配はさておき、デニムを着た尻をここに座らせるのをためらうだろう。
外装と同様、室内にも「スプライン」がある。ツートンカラーのレザーのヘッドライナーの中に埋め込まれ、光り輝いている。ここにはアール デコの雰囲気が漂う。コンクール会場を賑わす1920年代後半の傑作たちへの、もう一つのオマージュだ。リアシートには、イタリアのスペシャリスト、スケドーニ製特注ラゲッジが、レザーストラップで固定されている。
それから、えっと、荷室。そう呼んでいいものだろうか? ここで話しているのは、リドル(ドイツのディスカウントスーパー)の買い物袋ではなく、プラダのショッピングバッグの話だ。2段構造で、上段の蓋は他の部分と同じレザーで覆われ…下段は驚くほど広い。収納部全体が照らされている。気の利いた演出だ。
ビスポークボディワークの下にあるのは、実はBMW M8だ。動力源は、先代M5でも使われた523bhp(仏馬力)、4.4リッター、ツインターボチャージドS63 V8エンジン。つまり、視覚的な華やかさにふさわしいガッツ(動力性能)も備えている。オーナーが、きっと特注のブローグシューズでカーペットを蹴り飛ばす(アクセルを踏み込む)必要を感じたとしても、応えてくれるだろう。
コレクターたちは、このスピードトップを彼らのスカイトップに加えることになるだろうと我々は推測している。ただし、スピードトップは70台限定だが、スカイトップは50台だ。この奇妙なアンバランスが、スカイトップの価値を押し上げるかもしれない。その両方が、湖畔に停められ、その下の湖面にはリーヴァ アクアラマが優雅に揺れている様子を想像してほしい。…さて、現実に戻ろうか。
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=海外の反応=
「悪くはないけど、1億円近いのか…うーん、微妙だな。SUVの変なの出すより、こういうの作ってくれたのは嬉しいね」
「これで1億円? 全然特別に見えないし、内装が古い1シリーズと同じってのが終わってる。高すぎ。せめてラゲッジランプだけは気の利いたとこだね。他の車にも採用してほしいレベル」
「アホみたいな値段は無視するとしても、前から見ると細くて後ろがデブって見えるサイドビューがマジでダサい。これ見るとフェラーリのプロサングエですらカッコよくてお買い得に見えるから不思議。つまりBMWは見た目のセンスと趣味の悪い金持ち50〜70人さえ捕まえればOKってことか。買う奴の気が知れない」
「ほとんどのアングルからは悪くないんだけど、横から見た姿は…うーん、微妙。サイドが残念」
「横からのスタイル、マジで酷すぎ。絶望的にダサい」
「悪くないじゃん。最近のBMW連中よりはるかにマシ。久々にまともなBMW見た気がする。ていうか、これより10万ポンド(2000万)安くアストンマーティンのザガート製シューティングブレーク(走行300マイル)が中古で買えるぞ。希少性ではちょっと劣るかもしれんが、街で見ることはほぼ無い。それ考えたら…ね。1億でこれ買う奴は情弱?」
「マジで欲しい!最高かよ!!!」
「コンセプト自体は好きなんだけど、正直M8より見た目ダサい。なんかプロポーションが微妙で、00年代半ばのアストンみたいにちょっと太ってずんぐりむっくりに見えるんだよな。今どき時代遅れな内装を、革張りまくって誤魔化してる感じも、また00年代半ばのアストンっぽい雰囲気でててさ。残念デザイン」
「あとさ、あのテールパイプ、10年前のアウディRS6のやつだろ…。手抜きかよ」
「お、いいね。ついに目に優しい現代のBMWが出てきたか。変な主張だけして、どんだけ醜くてもどうせ客は買うだろって無視するんじゃなくて、ちゃんと形とスタイルを考えれば、技術力あるんだから美しい車も作れるんだって証明してくれたな。もしこれがレーシングカーみたいじゃなくて、昔のジャガーみたいな乗り心地なら、本当にBMWも変わったって言える。なんか昔のランチア・ベータHPEにドーピングしたみたいに見えるのも、やればできるって証拠だよ!」
「確かに『衝撃的』だね。食肉処理場で牛を気絶させるあの銃みたいに、見ててゾッとするって意味で。皮肉が効いてるw ヤバい例えw」
「中身掘り下げたら10年近く前の5シリーズベースとかマジ? BMWさん、結構ですわ。いらね」