トヨタが、ホットハッチのGRヤリスをさらに進化させたモデルを発表。しかし、残念ながら日本市場のみの展開となる。
先月のトヨタ技術発表会「Kenshiki Forum」で公開されたGRヤリス用エアロパーツのプロトタイプ。その市販化が正式に決定し、数々のアップデートによって、このホットハッチはさらに魅力的な存在へと進化を遂げた。
ただし、興奮は少しだけ抑えてほしい。このアップデート版GRヤリスは、日本でのみ販売される予定だからだ。4月11日から受注開始、5月には納車が開始される見込みだ。グレードはRC、RZ、RZ“High performance”と3グレードがあり、それぞれ8ATと6MTが選べる。3,560,000-5,330,000円。
では、具体的な変更点を振り返ってみよう。最も目を引くのは、エアロスペックのボディキット。今年秋から全グレードでメーカーオプションとして選択可能になる。スーパー耐久シリーズや全日本ラリー選手権に参戦するマシンからインスピレーションを得たこのキットには、ダクト付きボンネット、フロントリップスポイラー、フロントホイール後方の追加ベント、そして車体下部の空気の流れを最適化する燃料タンクカバーが含まれる。
さらに、巨大な調整式リアウイングや、リアバンパーに追加されたベントも特徴的だ。リアバンパーのベントは、スーパー耐久シリーズに参戦したGRヤリスのリアバンパーが、エアロ負荷によって脱落したことを受けて開発されたという。
もう一つのオプションとして、縦型のラリースタイルハンドブレーキが用意される。これは2024年に日本仕様の「RC」グレードに初めて導入されたものだが、今回のアップデートで全グレードで選択可能となり、GRヤリスをより一層ドリフト向きのマシンへと変貌させるだろう。
また、日本仕様のGRヤリス全車に、トヨタの先進安全機能が標準装備される。さらに、ATモデルを選択した場合、大型フットレストが装着されるという。これは見逃せないポイントだ。
8速ATに関しても、数々のアップデートが施されている。「スポーティな走行」時の使用に重点を置き、パドルシフトによるシフトダウン時のレスポンスが向上。レブリミット付近でのシフトアップも、より「ダイレクト」になったという。また、上り坂での加速時には、自動的にシフトアップする前に低いギアを保持するようになった。
さらに、マニアックな変更点として、シャシー部品の締結を強化するための特殊ボルトが新たに採用された。これにより、ステアリングレスポンス、直進安定性、そして「クルマとの一体感」が向上するという。このボルトの締結強化に合わせて、サスペンションセッティングと電動パワーステアリングも再調整されている。GRのエンジニアたちは、決して手を緩めることはないようだ。
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=海外の反応=
「これが'カイゼン'ってやつか?」