アストンマーティン、ル マン制覇へ!680hpにデチューンされたV12搭載のヴァルキリーが咆哮を上げる。舞台は公道からサーキットへ移る。
モータースポーツファンのみなさん、耳の穴をかっぽじって聞いてほしい。アストンマーティンが6月に開催されるル マン24時間レースに送り込む刺客、ヴァルキリーの姿がついに明らかになったのだから。
ただの公道走行可能なヴァルキリーじゃない。アストンマーティンが1959年以来となる総合優勝を目指し、満を持して投入する最強のヴァルキリーだ。プレッシャーは計り知れない。
何年も前から噂され、2023年10月に正式発表されたアストンマーティンのWEC(世界耐久選手権)参戦計画。2025年シーズンは、月末にカタールで開幕戦を迎えるWECに2台、そして海を渡ってIMSAに1台、計3台のヴァルキリーが参戦する。
皮肉なことに、WECのレギュレーションにより、搭載される6.5リッターV12エンジンは、本来の11,000rpm、1,000bhp超えというモンスター級のスペックから、680bhpにデチューンされることに。そう、史上最も非力なヴァルキリーの誕生だ。
しかし、ライバルがV6やV8エンジンを搭載する中、アストンマーティンはあえてV12を選択。燃費効率を考慮し、コスワース製エンジンのリーンバーン仕様を採用した。その結果、トルクカーブの調整が可能となり、独自のアドバンテージを得ている。
ル マンのハイパーカークラスで唯一、公道走行可能な車両をベースに開発されたヴァルキリー(フェラーリよ、参ったか?)。しかし、変更点はエンジンだけではない。リカルド製の7速ギアボックスはエクストラック製に変更され、給油時間を短縮するためのシングルポイント給油システム、ハイスピードエアジャッキシステム、そして素早い脱出を可能にするコックピットなど、細部に至るまでレース仕様にモディファイされている。一刻も早くシャンパンファイトを楽しむためだ。
もちろん、タイヤもレギュレーションに沿い、ミシュラン パイロットスポーツ 18を装着。おなじみのカップ2はお預けだ。
空力性能を追求したボディワークも、エイドリアン ニューウェイが初めてデザインを手がけて以来、進化を遂げている。ちなみに、ニューウェイは現在アストンマーティンに在籍。もしかしたら、「ヴァルキリー - 未完成部分」と書かれたファイルがまだ残っているかも?
WECフル参戦のドライバーラインナップは、ハリー ティンクネルとトム ガンブルのイギリス人コンビ。もう1台はマルコ ソレンセンとアレックス リベラスがステアリングを握る。一方、IMSAにはロス ガンとローマン デ アンジェリスが参戦。6月のル マンでは、2人がWECの2台に分かれて乗り込む予定だ。
アストンマーティンCEOのエイドリアン ホールマークは、「ル マン24時間レースで再び総合優勝を目指すことは、アストンマーティンの価値観そのものであり、モータースポーツの歴史における重要な節目となる」と語る。
「WECとIMSAの両方で、公道走行可能な車両をベースに開発された唯一のハイパーカーとして、ヴァルキリーは1世紀以上にわたってブランドを定義づけてきた不屈のスポーツ精神を体現している」
アストンマーティンのファクトリープログラムは、これまでヴァンテージでGT3クラスに参戦していたザ ハート オブ レーシング(THOR)が担当する。
容易な挑戦ではないだろう。フェラーリ、トヨタ、ポルシェ、キャデラック、BMW、アルピーヌ、プジョーなど、強豪ひしめく中、アストンマーティンは結果を残せるか?
アストンマーティンの耐久レース部門責任者であるアダム カーターは、これをポジティブに捉えている。「もちろん、勝つためにレースをしている」と彼は説明する。「しかし、我々はイベントの難しさと競争の厳しさを尊重している。彼らはハイレベルであり、だからこそ我々は彼らと競争したいのだ。結局のところ、強い相手と戦ってこそ、勝利の価値がある」
決戦の火蓋が切られるまで、あとわずか5ヶ月。モータースポーツファンは、轟くV12サウンドを体感する準備を!
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=海外の反応=
「どこかで見かけたツイートによれば、車両の重量を減らすために、排気サイレンサーからいくらかの重さを削減したとのこと」
「私のお気に入りの重量減少法」
「勝つかどうかはわからないけど、間違いなく良い音がするだろうね」
「彼らの成功を祈っているけど、すでにパワープラント技術で後手に回っているように聞こえるな。私が間違っていることを心から願う。それでも、ル マンで走る姿を見るのが楽しみ」