アストンマーティン ヴァンキッシュ ヴォランテ日本上陸:60周年記念、最高速345km/hのV12モンスター

アストンマーティンが、最新フラッグシップモデル、ヴァンキッシュ ヴォランテを日本で発表。60周年を迎えたヴォランテの記念モデルとして、今や希少価値の高いV12エンジンの圧倒的なパワーと、洗練されたデザインが融合。世界最速レベルのコンバーチブルがもたらす、極上のドライビング体験とは?

事故車買取の<タウ>査定申込促進プログラム

アストンマーティンが新型ヴァンキッシュ ヴォランテを日本でも発表した。APACリージョナルプレジデントのグレゴリー アダムス氏が冒頭の挨拶を述べた。「今年、アストンマーティンのオープンコンバーチブル、すなわちヴォランテは60周年を迎え、このV12ヴァンキッシュ ヴォランテは、その記念モデルとなります」

続いてヘッド・オブ・Q・スペシャルプロジェクトセールスのサム ベネッツ氏がヴァンキッシュ ヴォランテの説明を行った。彼は以前、アストンマーティン本社で2年強の間、すべてのスペシャルビークルのプロダクトマネージャーを担当していた。ヴァルキリー、ヴァラー、そしてヴァルハラといったスペシャルモデルに関してのエキスパートである。ヴァンキッシュ ヴォランテは世界最速かつ最もパワフルなフロントエンジン車であり、アストンマーティンにおける新たなフラッグシップである。その心臓部には、完全に新しく英国で製造された5.2リッターV12エンジンが搭載されており、最高出力は835PS、最大トルクは1,000Nm。初代ヴォランテのローンチ以来、エンジンの出力は400PS強から835PSへとほぼ倍増している。最高速度はクラストップの345km/h、0-100km/h加速はわずか3.4秒。シャシーにはインテリジェントな構造補強が施され、ダンパーとサスペンションの設定は、クーペと全く同じ目標値のドライブフィールとなるように、専用にチューニングされている。これにより、乗り心地に妥協はないと強調した。ヴァンテージと同様に、エンジニアリングチームは両モデルを並行して開発したため、これら二つの素晴らしい製品はダイナミックな面で肩を並べている。

ヴォランテは現代的なエレガンスを表現しており、むき出しの筋肉のようなシステムではない。ライティングを備えたKフォールディングルーフが中心にあり、ルーフの実際の高さはわずか260mm。これにより、非常に低いリアエリアを維持し、全体として流れるようなラインが保たれている。インテリジェント化した構造補強が採用され、ルーフは14秒で開き、16秒で閉じ、時速50km/h以下であれば操作可能となっている。全世界での販売台数は1,000台以下であり、トップエンドモデルを購入する顧客にエクスクルーシビティを提供する。

「過去数週間、実際にこの車を運転しましたが、それは全く素晴らしい経験でした。ヴァンキッシュ ヴォランテはここに駐車していても美しいのですが、路上で他の車と並ぶと、本当に並外れた存在感を示すのです」

ベネット氏にお話を伺った。

―「世界最速のコンバーチブル」ということだが、アストンマーティンは世界最速になることが第一目標だったわけではない?
その通りでございます。 世界最速になることが、この車を開発する上での唯一の目標ではありませんでした。お客様から様々なリクエストを頂いておりましたので、それらのリクエストにどのように対応していくかという点が重要な検討事項でした。既存のお客様からのご要望だけでなく、まだアストンマーティンをお買い上げいただいていないお客様に対しても時間をかけて調査を行い、どのような車が求められているのかを検討してまいりました。そのようなお客様からのフィードバックの結果が、この車には具現化されているのです。例えば、より洗練された乗り心地にしてほしい、ドライビングをしやすくしてほしいというご要望がありました。DBXのドライビングがやや荒々しいと感じるお客様もいらっしゃったようです。

―このヴァンキッシュ ヴォランテは、最もパワフルなDBSよりもさらにパワーがあるが、よりコントロールしやすくなっている?
はい、そのように言えます。最もパワフルなDBSよりも65馬力ほど上回っております。それだけのパワーを実現するために、負荷に対してどのように対応するかという点について、本当に様々なアイデアを出し合いました。そこには大きな労力がかけられています。安全であることはもちろん、制御性が良くなければなりません。そして、運転して楽しい車でなければ意味がありません。

―12気筒のエンジンを今後どのくらい長く開発し続けられるか分からないという話があったが、このヴァンキッシュ ヴォランテには、そうした思いも込められている?
その通りです。様々な要因により、今後12気筒の車を長く開発し続けることが年々厳しくなる可能性があると考えております。そのため、今できることのすべてをこの車に詰め込もうという意気込みで開発いたしました。そうすることで、現段階で本当に最高の車を作り上げることができるのではないかという思いで取り組んでおりました。

―コンバーチブルの顧客は、クーペの顧客とは異なる点を重視されるのか? 例えば、聞こえるノイズ、運転の感覚、匂い、風を受ける感覚などを求められる顧客が多いのだろうか?
はい、コンバーチブルのお客様はクーペのお客様とは異なる点を重視されることが多いと感じています。実際、風を受ける感覚といった要素を求められるお客様は多くいらっしゃいます。クーペの開発においてもそうした要素は考慮していますが、コンバーチブルではそれがより顕著になります。このヴァンキッシュ ヴォランテには、そうした要素がすべて盛り込まれています。クーペとコンバーチブルは同時期に開発しており、クーペで実現した要素を損なうことなく、この車にもすべて取り入れています。

―アストンマーティンのお客様の中で、クーペとコンバーチブルの顧客で、ユーザー層に違いはあるか?
全然違うグループのように感じることがあります。多くの方が、例えばマツダ ロードスターのような車からオープンカーに入ってこられるのではないかと思います。そして、「必ずオープンじゃないと嫌だ」というようにオープンカーに強いこだわりをお持ちの方もいらっしゃいます。一方で、「オープンカーはもう絶対ありえない」という方もいらっしゃいます。このように、はっきりと好みが分かれているようです。

ヴァンキッシュ ヴォランテは、ルーフを閉じている時はクーペと変わらないと言ってよいか?
基本的に、ルーフをクローズしている時は本当にクーペと変わらないと思います。ノイズレベルもほとんど同じですし、乗り心地も同じです。温度や遮熱性能も同等のレベルを実現しています。実際のドライビングフィールも全く同じです。0-100km/hの加速性能も、クーペと0.1秒ほどしか変わりません。最高速度の違いも1km/hほどです。1000Nmという大きなトルクがあることのメリットは、そうした点にあると言えるでしょう。

―ポルシェの911のコンバーチブルやレクサスのLC500のコンバーチブルと比較して、この車はどのような特性を持っているのか?例えば、レクサスはコンフォートモードでゆったり走りたいという方が多いようだが、この車はどうだろうか?
ヴァンキッシュ ヴォランテは、何ができるかという点を考えた時に、幅広い楽しみ方ができる車に仕上がったと言えます。ドライブモードは3つあり、GT、スポーツ、スポーツプラスです。GTモードでは、非常にリラックスして快適なドライブを楽しんでいただけます。シフトもそれほどアグレッシブではなく、エンジンのパワーを発揮しながらも落ち着いたドライビングが可能です。一方、スポーツやスポーツプラスのモードに入れると、エンジン音などの合成音が増し、レスポンスもより鋭くなります。ですので、実際に運転する方のフィーリングとしては大きく異なってくると思います。その幅が非常に広いので、様々なシチュエーションで使われる方が多いのではないかと考えています。実際に、普段はSUVなど別の車をお持ちで、セカンドカーとして購入された方が、この車の良さに気づき、結局毎日乗る主力車になっているという例もあります。

―ヴァンキッシュ ヴォランテをアストンマーティンの特別な部門であるQ by Aston Martinで仕上げる場合、どのような工程でどれくらいの時間がかかるのか?
Qのスペシャルカラーは、非常に特殊な色です。例えば、「モンフォタフライ」という蝶の名前が付いた色は、見る角度によって色の見え方が少しずつ変わるのが特徴です。お客様が望む箇所は、何でもカスタマイズ可能です。よくあるリクエストとしては、特別なペイントをしてほしいというものがあります。例えば、お客様のネイルの色や、最も大切にしている靴の色、大好きなペットの色に合わせてほしいといったご要望があります。本当に様々なリクエストを頂戴しており、できることとできないこともありますが、できる限り対応したいと考えております。お客様の望むものを最善を尽くして作り上げる、それがQ by Aston Martinの役割です。そのため、一台一台にかかる時間も、打ち合わせの回数も異なります。通常ですと、カスタマイズに200時間程度かかることが多いです。リクエストの内容によっては、その倍の時間がかかる場合もあります。複雑なものもあれば、シンプルなものもあります。追加でテストをしてほしいといったご要望にも、できる限り対応しております。

―サムさんが個人的にこの車で一番似合うと思う色は何?
私が個人的に一番好きなのは、「Mako Blue」です。微妙にブロンズのような色味があり、見る角度によって色の見え方が変わる、非常にユニークなカラーです。また、「Spectral Silver」というスペシャルカラーも素敵です。光の当たり方によって虹色のように見えるのが特徴です。スペシャルカラーはコアの色が52色あり、それ以外にもお客様のご要望に応じて、ほぼどんな色でも対応可能です。

*「Mako」はマコガレイ(Mako Shark)に由来。マコガレイは、非常に速く、敏捷な魚で、スポーツ性や力強さを象徴している。

【日本特集】日本で乗るシビック タイプ R/日本の4駆カルチャー/ランクル:トップギア・ジャパン 066


外車限定の車買取サービス【外車バトン】
箱バン.com




=海外の反応=
「もし、とんでもなくバカげた、小型で速いラリー仕様のハッチバックが復活するなら、大賛成だ!」

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2025/03/75333/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 066

アーカイブ