BYDのeスポーツセダン、SEALが発売された後輪駆動とAWDの2タイプだが、キャンペーンを使用すれば、495万円から入手可能だ。
BYDがシールを日本で発表した。BYDは1995年にバッテリーメーカーとして中国深圳で創業し、自動車事業は2003年から本格的な販売を開始した。2008年には自前のバッテリー技術を駆使いたしました世界初のプラグインハイブリッドを世にだした。自動車事業だけでも9万人を超えるエンジニア集団を抱えている。2020年にはガソリン車の生産を終了し、電気自動車とプラグインハイブリッドのみを生産している。累計生産台数は2010年以降で、今年の3月に700万台を超えた。また先日画期的な第5世代の最新型プラグインハイブリッドシステム、DM-Iを発表したが、燃焼効率が46.06%という驚異的な熱効率、34.5km/L、そして、航続距離は2,100kmを誇り、世界的に注目されている。ちなみに日本へのプラグインハイブリッドの導入に関しては、現在検討課題ということだが、間違いなく遠くない未来に導入されると思う。
日本では2015年に電気バスとフォークリフトの販売を始め、乗用車は2022年から。ATTO 3、ドルフィンと続き、乗用車の累計受注台数が6月20日時点で2,500台を超えた。その一つの要因は、ディーラーネットワークの拡大にある。2025年末までに全国100店舗体制を謳うBYDジャパンは、現時点で55拠点となり、2024年12月末までに90拠点を目標にしている。自動車は家に続く高額商品ということで、慎重な人が多い日本ではなかなかネットでクリックして購入するという動きにはなりにくいのではないだろうか。その点、BYDのディーラー拡大という戦略はうまくハマったのだと言えるだろう。
そして、BYD シールだ。「今後のBYDブランドを力強く牽引するフラッグシップモデルといたしまして、重要な戦略モデルというふうに位置づけております」と、東福寺厚樹社長。後輪駆動の標準モデル(航続距離640km)の528万円と、AWD(航続距離575km)の605万円の2車種がある。eスポーツセダンということだ。そして、限定1,000台だが、後輪駆動の標準モデルが495万円、AWDが572万円とお買い得なキャンペーンも行う。
デザインは、欧州の自動車名門ブランドで活躍したデザインチーム、ウォルフガング エッガーが担当。ボディカラーは2輪駆動・4輪駆動ともに5色設定。インテリアはブラックの1色。オーシャンシリーズということで、寒色系を中心とした外装色とブラックの内装により、スポーティさが際立つ。
また、ブレードバッテリーを使用し、事故などの外部からの強い衝撃や損傷に対してもバッテリー内部の熱暴走が起こりにくく、発火の危険性が極めて少ないリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用。車内で実施した4,500回の満充電テストをクリア。毎日急速充電を行っても約12年使用可能だ。
東京、名古屋、大阪、福岡では試乗会も行われるが、どこもいっぱいという人気ぶり。気になる人は、ディーラーに足を伸ばして実車を確かめに行ってみるのも良いだろう。