アストンマーティンの新CEOが、元フェラーリCEOのアメデオ フェリサに


アストンマーティンに新しいボスが誕生した。アメデオ フェリサは、数十年にわたってフェラーリを名車に育て上げ、後にその会社全体を経営したエンジニアである。

アストンの前ボス、元AMGのトビアス ムアースは解任された。

これは、アストンマーティン社内の動揺を反映している。今朝、アストンは今年度第1四半期の決算を発表したが、またしても赤字決算となり、納車台数も減少した。

ムアースは、擦れた性格が有名で、AMGから幹部を連れてきたものの、彼の指揮下で何人かのエンジニアやデザイナーが去ってしまった。彼の時代にクルマの要素や生産品質が改善されたとはいえ、それが十分でなかったことは明らかだ。

この降板劇は、まるでソープオペラ(昼メロ)だ。ほんの数週間前まで、アストン社のローレンス ストロール会長は、同社に多額の個人投資をしており、ムアースへの信頼を表明していたというのに。だが今、ストロールは、ムアースが再建の第一段階はやったものの、第二段階には新しいリーダーシップが必要だと言っているのである。もっとスムーズに、もっといい形で移行できなかったのだろうか。

フェリサは非常に尊敬されているエンジニアであり、マネジャーでもある。フェラーリでは、彼は継続性の象徴であり、人々は彼の下で働くことを望んだ。今75歳で数年間の引退生活の後、なぜアストンの煮えたぎる大釜に飛び込むことになったのか、その理由は全くもって謎である。

彼はフェラーリの優秀な同僚をもう一人連れてきた。アストンマーティンの新しい最高技術責任者(CTO)はロベルト フェデリで、ラフェラーリや458の時代にマラネロで開発責任者を務め、その後アルファ ロメオのジュリアやステルヴィオを担当した人物だ。

しかし、このことは、自動車の技術面における回転ドアのもうひとつの呪縛を示唆しているのかもしれない。アストンの技術部門には、AMGからムアースの高官を雇い入れた人たちがいた。彼らはどうなるのだろう。今朝、アストン社内で聞いたところでは、「まだ、かなりいますよ」とのことだった。しかし、その上に新しいCTOが入るのだから、彼らの裁量の範囲は損なわれているに違いない。

人が変わっても、アストンマーティンの使命は変わらない。短期的には品質を向上させ、市場に流出させることなく、良質なエンジニアリングが施された競争力のある車を提供しなければならない。これには、ヴァルキリーを実際に出荷することも含まれる。

長期的には、バイヤーが求める超高級電気スポーツカーを作らなければならない。今のところ、それをやり遂げているメーカーはない。アストンマーティンはメルセデスの技術にアクセスできるのが大きな利点なのに、ストロールは現在、新しい経営体制で自社で行うEVの開発量を増やそうと話している。なぜ、そのような根本的な問題を繰り返すのだろうか?電気自動車のアストンがどう見えるか、どう感じるか、それを一貫して実現するために、さらに上のレベルで仕事をするためにも、イギリス出身の才能を使う方がいいに決まっているのに。

=海外の反応=
「フェリサはとんでもない経歴の持ち主だ。もし彼がアストンの458を作る手助けをするなら、それは特別なことになるだろう」
「75歳で復職を決意した理由は、ものすごい金額のキャッシュを積まれたからだろう」
↑「そう、人は普通、働くときに何らかの金銭的な報酬を受け取るものなんだ」
↑「このままでは、自動車業界の最高齢CEOの一人になってしまう。それじゃ、何の意味もない。ホントのところは、ムアースを追い出すために現場からクーデターが起きたのではないだろうか。だから、このような事態になったのだ」
↑「あるいは、フェラーリとつながりのあるストロールが、インフォテインメントのアップデートに言及したか」

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