ジラール・ペルゴとアストンマーティンのパートナーシップから生まれた18本限定生産のトゥールビヨン

今年初頭に発表された、ジラール・ペルゴとアストンマーティンのパートナーシップから、初めて生まれた時計が公開された。「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン – アストンマーティン エディション」は、ジラール・ペルゴの時計製造に関する知見と、アストンマーティンのラグジュアリーとパフォーマンスに関する独自の知識とが融合されている。18本限定生産のスリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン - アストンマーティン エディションは、世界各国のジラール・ペルゴ正規販売店で即日販売開始されており、価格は17,380,000円。

どちらのブランドも、洗練されたクラフトマンシップへの情熱を示しており、共同作業を通じて、デザイン、素材、テクノロジーの理解を共有してきた。
この最新モデルは、19 世紀以来羨望の的となってきたスリー・ブリッジの懐中時計に対し、ストラップをはじめとする細かいディテールに至るまで、明確に現代的な形でオマージュされている。ストラップには世界初の機能が採用されており、ブラックのカーフレザーに、ホワイトゴールドを使用した革新的なラバーインサートが組み合わせられている。これは、過去のアストンマーティンのレーシングカーの理念を連想させることを意図したものだ。

ジラール・ペルゴの伝統を受け継ぐこのモデルは、目の肥えた人々をも喜ばせられるよう、プロポーションとシェイプが巧みに工夫されている。

スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン – アストンマーティン エディションの 44 mm ケースは、アストンマーティンによって選ばれた軽量かつ、アレルギーを起こしにくい丈夫な合金であるグレード 5 のチタンでできている。
ブラック DLC(ダイヤモンド ライクカーボン)コーティングを施すことで、ステルス性の高い外観となった。興味深いことに、チタン鉱は、ジラール・ペルゴが創業したのと同じ 1791 年、アストンマーティンの故郷であるイギリスにおいて、イギリスの聖職者ウイリアム・グレガーによって発見された。

サファイアクリスタル「ボックス」が前面と背面に採用され、同軸照明によってケース内部を照らすことで視認性を高めている。ムーブメントは地板が排され、2枚のサファイアクリスタル ガラスに挟まれることで、空中に浮いているように見える。文字盤全体に広がるジラール・ペルゴを象徴するスリー・ブリッジは、ブラック PVD(物理的蒸着法)処理を施したチタン製で、角がポリッシュ仕上げされている。こうした設計により、空気のように軽やかな印象となっており、通常は視界から隠されているムーブメントの部品も眺められ、息をのむような美しさに仕上がった。
ジラール・ペルゴには、見えないものを見えるようにする長い伝統があるのだが、この例では、従来の枠を超えて冒険に挑み、ケースの中でムーブメントが空中浮揚しているかのような時計となっている。これはムーブメントを切り詰めることで実現され、地板が消えたように見えることから、ケースの内部でムーブメントが浮かんでいるような錯覚が得られる。こうした独特な特徴から、「フライング ブリッジ」という名称が与えられた。

文字盤の下側に配置されたトゥールビヨン ケージは、19世紀にさかのぼるジラール・ペルゴのすべてのトゥールビヨンに見られる、特徴的な「竪琴(リラ)」の形をしている。ケージに取り付けられたブルーの針は、秒を示している。トゥールビヨン ケージは直径わずか 10 mm で、79 個の部品でできているにもかかわらず、重さは合計0.25 グラムしかない。この驚くほど小さな数字が、エネルギーの消費の抑制に役立っている。

12時位置に配された香箱にはスケルトン加工が施され、主ゼンマイの一部を眺めることができる。香箱の下に取り付けられたホワイトゴールド製マイクロローターが主ゼンマイを動かしており、多くの自動巻き時計とは異なり、これによってムーブメントの眺めが妨げられることがない。
マイクロローターの垂直の側面には、自動車メーカーの名前が刻印され、ここにはホワイトの蓄光塗料が塗布され、暗い場所だと青く見える。同様に、インデックスと針にもホワイトの蓄光塗料が塗布され、やはり暗闇では青い光を放つ。

ジラール・ペルゴの CEO、パトリック・プルニエは言う。「私たちはアストンマーティンとパートナーを組み、間違いなく私たちの最も象徴的な時計を彼らのチームに預け、高級時計の斬新な視点を提供することができ、嬉しく思っております。通常、私たちが他の人々との共同作業によってスリー・ブリッジに新しい解釈を加えるということは、ほとんどありません。しかし、デザインに関するアストンマーティンの優れた能力を踏まえ、今回は例外としました。

アストンマーティン車のデザインを見ると、特徴的なフロントグリルに気づきます。これは、1950 年代後半の DB Mark III で初めて登場したものです。同様に、アストンマーティンの現代のモデルに見られるスクープやサイドストレークは、空気力学を改善するための機能的な要素ですが、これによって車の全体的な外観も豊かなものとなっています。

ジラール・ペルゴも、これと同じような哲学を共有しています。例えば、今や伝説と化しているスリー・ゴールドブリッジ トゥールビヨンを 1867 年に発表したとき、ジラール・ペルゴはこの 3 つの機能的な部品を魅力的な美しい特徴へと変化させました。こうして示されたアプローチを、現在でも私たちは採用し続けています。最後に、この最新のパートナーシップにより、ジラール・ペルゴの 230 年の歴史に新しい魅力的な章が加わることになります」

また、アストンマーティンの執行副社長兼チーフ クリエイティブ オフィサーのマレック・ライヒマンは、こう言った。
「この新しい時計のデザインで私たちが直面した最大の課題は、ご想像の通り、スケールの問題でした。私たちは、自動車デザインの分野で、これまでよりもはるかに小さな規模で、線とプロポーションを考慮しなければなりませんでした。とはいえ、良いデザインは良いデザインであり、時計であれ車であれ、その原則は変わりません。完成した時計にはとても満足していますし、このコラボレーションが素晴らしい美しさを持つ時計を生み出したので、このプロジェクトに取り組んでくださった皆さんを祝福致します」

https://www.girard-perregaux.com/jp_jp/
https://www.astonmartin.com/ja/

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