06CVTのパドルシフト
CVTは現代の驚異的な技術だ。エンジン固有の不完全なトルクカーブの問題を、段階的なギア比ではなく、ほぼ無限に広がるトルクの増量レンジで解決し、エンジンが最適なトルクバンドに収まるように常に調整している。天才的。
しかし、実際に体験してみると非常にひどいものであった。3,500rpm程度の回転数で加速しているときのエンジン音は、効率の良さを表しているのかもしれないが、今まで聞いたことのないようなひどいブンブン音だ。
だからこそ、日産やホンダ、スバルなどのCVTの採用メーカーは、パドルシフトを搭載する傾向にあるのだろう。パドルシフトは、CVTにあらかじめ設定された少数のステップを実行することで、通常のギアボックスに近い状態にするものだ。細かいことを言うつもりはありませんが、それではせっかくのCVTが意味をなさないのではないのではないだろうか。段を切ったギアボックスが欲しい人はそれを買えばいい。もしあなたが、CVTによってエンジン音をスズメバチの箱のような音にしても構わないと思っているなら、間違ってこのサイトにたどり着いたのかもしれません。