「ピンプ・マイ・ライド」みたいな日産の災害復旧支援コンセプトカー「RE-LEAF」

日産が製作した電気自動車のコンセプトカー。次世代のGT-Rを予告しているというわけでもなく、1,000hp+の奇人変人ハイパーシングでもない。被災地の中心部に乗り込み、緊急電気支援を行うために作られた、プロトタイプなのだ。
その名も「RE-LEAF(リリーフ)」(シャレ、分かるよね?)が、欧州で発表された。これは、「災害復旧における電気自動車の可能性を実証する」ために作られたものだそう。実際、日本では2011年からリリーフが自然災害時の非常用電源や輸送に利用されている。

「RE-LEAF」には瓦礫など障害物の多い災害時の悪路走行を可能とする改良を加えるとともに、簡単に電気を取り出せるよう、クルマのフェンダー部分に耐候性の高い電気ソケットを取り付け、搭載する大容量リチウムイオンバッテリーから110-230Vの電気機器へ電力の供給を可能とした。高められた悪路走破性により「RE-LEAF」は、被災地域を自由に移動し、復旧作業に必要な照明や作業ツールの電源としてだけでなく、通信や冷暖房など、被災者の方々が必要とする機器に電力を供給する。

このクルマには、いくつかの変更が加えられていることがわかるだろう。車高は70mm上げられていて、カスタムされたサンプガードが装備されていて、道路の障害物や落ちてきた瓦礫にも対応できるようになっている。さらに、幅広のトラック、カスタムホイールアーチ、17インチのモータースポーツホイールを装着し、まるでウィールウェイストカーのような仕上がりになっている。

日産は、重要装備品の収納スペースを確保するために後席のシートを短くし、フロントとの間にはカスタムバルクヘッドを設置している。また、アメリカの改造車TV番組「ピンプ・マイ・ライド」を思わせるような、32インチのLEDスクリーンを備えた特注の引き出し式デスクが、この収納エリアから出てくる。

「日産は、電気自動車が単なる移動手段としてだけでなく、人々の生活に豊かさをご提供できる方法を常に模索しています。『RE-LEAF』のようなコンセプトカーは、災害復旧支援における電気自動車の可能性、よりスマートでよりクリーンなテクノロジーが救命活動、災害復旧支援などの一助となることを提案しています」と欧州日産でプロダクトマーケティングを担当する、ヘレン ペリー部長は述べた。

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