ベントレーのSUV 新型ベンテイガ発表 まずはV8から ハイブリッドやスピードモデルも年内発表予定

最高速度305km/hを発揮する世界最速SUVのベンテイガ

ベントレーのSUV、新型ベンテイガが英国でオンライン発表された。まずは、4.0リッター32バルブのデュアルツインスクロールターボチャージャー付きV8からだが、今後、ハイブリッドや、6.0リッターW12 TSIエンジンが搭載されたスピードモデルも2020年内に発表予定ということで、展開が楽しみな一台となる。
最高出力550PS、最大トルク770Nm、最高速度290km/h、0-100km/h加速4.5秒、とSUVのパフォーマンスとしては、申し分ない。
どうやら、ベントレーのオーナーはベンテイガの縦長の顔と船尾の特徴が好きなようで、デザイナーは、今回のフェイスリフトのために倍加したのだそう。
そして、多くのオーナーとファンがいるのが、このベントレー ベンテイガだ。ベントレーは2019年だけで5,000台を販売しており、これはロールス・ロイスのカリナンやランボルギーニのウルスも含まれるような、スーパーSUVジャンルの11,000台市場のかなりの部分を占めている。このジャンルにおいては、どれもシュリンク中だとは言われておらず、というのは今後参入していくアストンマーティンをはじめとした他メーカーにとっても心強い。
エクステリアはベントレーのデザインDNAを活かした新デザインとし、ラインアップ全体で共通化されるこのデザインによって、他のラグジュアリーカーメーカーを寄せ付けない、フレッシュでモダンなベントレーファミリーを構成している。テールランプをはじめ、コンチネンタルGTからの流れを忠実に受け継ぎながらも、最新の車載テクノロジーを搭載し、キャビンの快適性がさらに向上するなど、外見も中身も大幅な進化を遂げている。
高性能グランドツアラー、ラグジュアリーリムジン、広々としたファミリーカー、オフロード車といった性能をすべて持ち合わせ、今日販売されているクルマの中で最も万能であるという先代モデルの特長も継承する。
ベントレーモーターズのエイドリアン・ホールマーク会長兼CEOのコメントは下記のようであった。
「約5年前に発売したベンテイガはラグジュアリーSUVの先駆けとなりました。コンチネンタルGTがそうであったように、初代ベンテイガもまた、まったく新しいセグメントを創出したのです。当社がセグメントのベンチマークを確立して以来、競合他社の進出が相次ぎましたが、ベンテイガほどの万能性を誇るクルマは他にはありません」
「当社は新型ベンテイガによって、ラグジュアリーSUVセグメントの頂点を引き上げ、ライバルのさらなる引き離しを目指します。私たちはお客様の声に耳を傾け、お客様が最も大切だとお考えのポイントに対し、改善を重ねて参りました。新型ベンテイガは、先代モデルの性能と魅力をモダンかつ美しく進化させた結晶です」
エクステリアでは、第3世代のコンチネンタルGTと新型フライングスパーに導入された、ベントレーの新しいデザイン言語からインスピレーションを得た。ベントレーの新たなラインアップを構成するこれら3車種は、これまで以上にデザインの統一が図られている。大胆なスタイリングによって堂々とした存在感を生み出しつつも、フロント部分の全パネルの設計を見直すことによって、すっきりとモダンな外観に仕上がっている。
大型化されたマトリクスグリルは、より垂直にそそり立ち、インテリジェントな新設計LEDマトリクスヘッドライトには、クリスタルカットガラスをイメージした独自デザインを採用。アグレッシブな印象のフロントバンパーからは、このクルマの驚異的なパフォーマンスがひしひしと伝わってくる。
フロントガラスに初導入されるウェットアームワイパーは、各ワイパーアームに22のウォッシャージェットを内蔵している。
リアデザインも全面的に見直された。車幅いっぱいに延びたテールゲートに溶け込むように新設計リアライトを配置。ライセンスプレートはバンパーへと移動し、すっきりとした印象に仕上っている。分割型のワイドなテールパイプは、このクルマの強力なパワーを主張している。リアトレッドの20mm拡張によってダイナミックさが強調され、ホイールアーチ内のホイール位置も変更されて、このクルマの佇まいが向上している。ホイールもベンテイガ専用の新デザインである。
新型ベンテイガでは、もともと定評あるインテリアに一層磨きがかけられ、主に、センターフェイシア、ステアリングホイール、ドアトリムなどが新設計となり、シートも一新されている。
オプションの5シートの場合、リアシートにもベンチレーターが付属する。シート設定によって異なるが、リアキャビンの足回りスペースが最大で100mm広くなり、ゆったりとくつろぐことができる。
次世代インフォテインメントシステムは、ベントレーの翼をイメージしてハンドクラフトされたダッシュボードにシームレスに組み込まれ、エッジトゥエッジの10.9インチディスプレイが搭載されている。
このデジタルディスプレイは完全新設計で超高解像度、しかもドライバーの好みに合わせて設定を変更できる。
リアシートに装備される新設計タッチスクリーンリモートはサイズが大きくなり、新型フライングスパーに導入されたものと同様の便利なタブレットだ。
コネクティビティも大幅に改善され、USBタイプCポートとワイヤレススマートフォンチャージャーが標準設定される。豪華なインテリアを一層引き立てたい場合は、ベントレー初となるダークティントのダイヤモンドブラッシュドアルミニウムのトリムを選択でき、まっすぐな杢目が美しいウッドパネル、KoaとCrown Cut Walnutもベンテイガのオプションにプラスされる。
マリナードライビングスペシフィケーションには新たなキルトデザインが加わり、シートの新しいオプションとしてはマイクロパイピングが登場する。
ベンテイガのプロダクトラインディレクターであるクリス コール氏は次のようにコメントしている。
「新型ベンテイガを開発する上で掲げた目標は、一言で言うと、ベストなものをさらにレベルアップするということでした。すでにベンテイガをご所有のお客様の声にじっくりと耳を傾け、そのご意見を基に、よりご満足いただけるオールラウンドな新型車を目指しました」
「新型コンチネンタルGTや新型フライングスパーといったベントレーファミリーに共通する、この上なく洗練された品質とデザインを新型ベンテイガにも取り入れています。すでにラグジュアリーSUVの頂点に君臨するベンテイガが、さらなる高みに到達します」

初代ベンテイガは2015年11月に発売が開始され、まったく新しいセグメントを創出した。世界初のラグジュアリーSUVとしてベンチマークを確立し、どんな地形にも挑んでいけるという新しいグランドツーリングの楽しみをもたらした。
初代ベンテイガはスピード、パワー、ラグジュアリーで他を凌駕する世界最高峰のSUVであった。
その開発には8億4千万ポンド(1,120億円)が投資され、英国で1500人の雇用を創出した。ベンテイガは自動車史上例のない幅広い性能を目指して設計された。ベントレーが誇るクラフトマンシップ、ラグジュアリー、クオリティを踏襲しつつ、スーパーカーのパフォーマンスとリムジンの乗り心地を両立し、半自動走行を可能とし、パワートレインには複数のバージョンを揃え、最高のプレミアムSUVに匹敵するオフロード性能を発揮することが求められた。
そうして完成したベンテイガは、ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドのどのエンジンでもクラストップのパフォーマンスを誇り、いくつもの国際的な賞に輝きました。2019年にはベントレーの世界販売台数の45%をベンテイガが占め、ベントレーで最も人気の高いモデルとなった。
初代モデルの発売以来、ベンテイガによって創出されたラグジュアリーSUVセグメントには、ライバル各社がニューモデルを次々に投入しているが、 ベンテイガがラグジュアリーSUVのベストセラーであることは今も変わりない。
ベンテイガの素晴らしさは販売実績だけではない。これまでに、地球上で思いつく限りのあらゆる地形を走破している。デンマークのビーチでカイトサーファーとスピードを競い、チリとボリビアにかけて広がる不毛な砂漠を横断し、アイスランドを駆け抜け、中東では砂丘を滑るように疾走した。そして、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムレースでは、量産型SUVにおける新記録を樹立した。スペシャルエディションについても、フライフィッシングやフィールドスポーツに特化したモデルのほか、鷹狩りの道具を備えたものまで発売された。
現在もなお、ベンテイガ スピードは最高速度305km/hを発揮する世界最速SUVである。
そして今年、ベントレーは新型ベンテイガを発表し、市場を牽引するリーダーの座をより堅固なものとする。初代ベンテイガのオーナーの7割ほどは新規の顧客だったが、そういったオーナーから寄せられたフィードバックを基に、エクステリアの存在感、インフォテインメントシステム、リアシートパッケージなどを一新した新型ベンテイガが、再び新風を巻き起こしそうだ。

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2020/07/23236/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 063

アーカイブ