アルファ ロメオ ブレラ V6
事実:最もクールなタイプのクルマとはクーペである。それは、ローファーと雨用の長靴の違いだ。前者は、あなたが桟橋に沿って短い時間を過ごすだけという計画をした実用性のために履くものを意味する。逆に、長靴は、先見の明のある人のためのものだ。
現実的で計画的なことは、なぜかとても…つまらない。それは、今を生きていないことや信念や勇気を持っていないことを示唆しているからだ。なにかに賭けるのをやめて、あなたの心が望むものをすべて放置してしまうことになる。エステートを愛するのと同じくらい、いくら賭けてもいいと思えるほどワゴンに夢中だ。が、スペースよりもスタイルで選ぶことが、クールなクルマへの近道であることは認めざるを得ない。メルセデスやBMWなどがSUVをこねくり回してクーペのように見せかけているのはなぜだろう?ってこと。
しかし、そのようなぞっとするようなショーは別の日にとっておくとして、ヨーロッパ的でゴージャスな、そして漠然としたヒストリーを感じる形でのたわごとで遊ぼうじゃないか。アルファ ロメオ ブレラ V6のことだ。このクルマは、テクニカルなドライバーのためのクルマではない。つまり、ドライビングをコンマ数で測ったり、「シャシー」という言葉を「サスペンション」と入れ替えて使ったり、どちらか一方のバランスについて耳を傾けて話を進めたりするような人のためのクルマではない、ということ。実を言うと、このクルマは運転していてもそれほど素晴らしいものではない。しかし、特徴として挙げられる要素は、ゴージャスなインテリアと、鳴り響くV6、そしてポルノグラフィの境界線上にあると感じさせる、セクシーなエクステリアラインなのだ。