ホンダの初の電気自動車はめちゃくちゃカワイイ。美しく設計され、多くの技術が詰め込まれている。おそらく、手に入れたくなるだろう。価格は?使い勝手は?どのグレードがおすすめ?今回は、いち早くホンダ eの試乗を行ったので、その詳細についてお知らせしよう。
1 概要
どういうクルマ?
もはや伝説となった、ホンダのアーバン EV コンセプト。伝説はプロトタイプとなり、最も小さくて可愛くなっていき、スズキのジムニー以来、最もデビューが期待されるクルマであった。これがホンダ eで、初めて巨大な市場に打って出たピュアEVであり(確かに、ホンダは1997年にEV プラスという電気自動車に手を出したが、約350台しか生産されなかった)、みんなが欲しがる電気自動車なのである。
ホンダは、ホンダ eでテスラと競うとわけでないのは明らかだ。寸法はフィアット 500より少し大きくて、ホンダのジャズ(フィット)よりは広い。だが実際は、ホンダ eにはドアミラーがないので、横幅はホンダ eの方が小さくなる。これは町中を走り回るのにぴったりだ。220kmという航続距離は、町から遠い場所にいかない人向けである。だが135psか154psのものを選べば どちらも特に48km/hまでならまともな性能を発揮するし、ホンダの優れたハンドリング性能と、いくつかのモードから設定可能なドライビングエクスペリエンスを実現させてくれるシャシーは、「適切」な運転を思い描いていて…余分なバッテリーを管理するつもりがある人ならば、ホンダ eの強みから逸脱していないということだ。
しかし、ホンダ eは決して安くはない。ホンダは車体の大きさを抑えてバッテリーを35.5kWhに抑えたが、ベース車両の価格は26,160ポンド(335万円)から始まり、よりハイパワーかつハイスペックなアドバンスモデルは28,660ポンド(370万円)である。この価格には3,500ポンド(45万円)の政府補助金が含まれている そのため、ホンダ eと比べるととても大きなボディサイズの、フォルクスワーゲン ID.3を超える価格を正当化するためにも、ホンダはテクノロジーを惜しみなく搭載しているのだ。
標準装備としては、ドアミラーとリアビューミラー用のカメラ、30分で100kW充電できるDC電源急速充電機能、運転前にクルマのコンディションをチェックするのと、充電中にメンテナンスをするアプリ、さまざまな衝突回避システム(自動ブレーキ、クルーズコントロール、レーンキープアシスト、自動点火ハイビームヘッドライトを含む)、めっちゃデカいスクリーンがある。そしてこれらすべては、小生意気なルックスと調和するような、少しだけレトロなカラーと素材のパレットで包まれている。ボディカラーは、白、黒、グレー、青、蛍光イエローから選択可能だ。
長い道のりではあったが、ホンダ eはようやく新しい小型で手ごろなEVの波に乗ることができた。高価でプレミアムなテスラやジャガー Iペイス、アウディeトロンではなく、新しいプジョー 208(およびその姉妹車のコルサe)やミニ エレクトリック、ルノー ゾエなどがライバルであり、ホンダ eの安くはない価格と、決して長くはない航続距離を考慮に入れ、数値ではなく、顧客の心に訴えかける作戦に出た。