熾烈な軽自動車BATTLE!ダイハツ ウェイクとホンダ N-BOXの差はどこに?

フェラーリも軽自動車も最高速は同じ

――地方は軽自動車がメインということですよね。

最近は地方だけではなく、ここ数年の販売状況で見ると首都圏でも軽自動車は選ばれ始めていて、新車購入者の3分の1が選ぶところまで伸びてきています。全国的に軽自動車に人気が集まっているといえるでしょう。

つまり、軽自動車は日本固有の時代トレンドや社会環境から見て、 これからも日本全国でさらに伸びていくだろうと私は予測しています。
軽自動車に関しては、上記のような必要性とさらに経済性も含めて「軽で十分、軽が良い」と言われ、加えて、軽自動車が商品として充分良くなってきていること、また、実は日本のインフラでは軽がちょうどいいと言うようなことも軽が伸びる一因と考えられるのではないでしょうか。――日本の高速道路は制限速度が100km/hですものね。

実際には違反ですが、下り坂等では少しだけオーバーしてしまうとしても、せいぜい110km/hかソコソコだと思います。今の軽自動車では、十分カバー出来る速度域です。

当たり前ですが、日本の高速道路では、フェラーリも軽自動車も最高速は同じなんです。また、街中に入れば一般的にアメリカやヨーロッパよりも道幅は狭く、取り回し的には軽自動車の方がフェラーリよりいいわけです。フェラーリは極端としても、5ナンバーと比べても軽自動車の方が良いわけです。
5ナンバーと言えば今ではフィット・ビッツなどのハッチバックスモールといわゆる5ナンバーミニバンしかなくなってきましたね。他の車種は殆どが3ナンバーになっています。5ナンバーミニバンといっても5ナンバーは標準車しかなく、後は3ナンバーです。車種的には5ナンバーは少ないのです。これは二極化ということかもしれません。

2015年4月以降に購入した新車の軽自動車税が増税されますが、これは軽自動車にアゲインストであることは事実ですが、現時点で軽が最も安価な車種であることに変わりはなく、社会環境や購入動機が変わらない限り、次も軽自動車を買うことにならざるを得ないと思われます。

軽自動車マーケットの競争力とは

――これからも軽が主流となっていくのだとしたら、自動車メーカーの開発に関して、勝利の方程式はあるのでしょうか。

それでは、軽自動車における開発アプローチの一端を差別化競争の観点から紹介したいと思います。 ホンダのNシリーズでは、当初より車内のパッケージング効率が他車との大きな差別化になると考えていたようです。

ホンダのNシリーズの開発責任者によれば、広いキャビンを作るという事は全長の決まっている軽自動車では、ドライバーの座る位置を出来るだけ前方にすることであり、そのためには、アクセルペダルをできるだけ前方にする必要があり、さらにアクセルペダルを前方にするには、その先にあるフロントタイヤの位置を前にすることになり、全長制限のある軽規格の限度一杯に設計し、そのアクセル位置を具現化出来る前後方向に扁平なエンジンなどを新しく作っています。

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2015/07/11580/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 063

アーカイブ