新型フェラーリ デイトナ SP3の美しさに息を飲んだという人もいるはず。この新型車にインスピレーションを与えた、レース界の巨星たちをご紹介しよう。
330 P3
デイトナで優勝したフェラーリ 330のスタイリングを参考にしていることは、その名前からもうかがい知ることができる。そのため、新型デイトナがラップアラウンドウィンドスクリーンとタルガルーフをレーシングカーの前身と同じように備えていることは、驚きでもなんでもない。同じリアミッドエンジンのレイアウトにより、ホイールアーチのしなやかなラインがボンネットやドアラインの高さよりも高くなっている。機能的には申し分ないし、見た目にも美しい。
330 P4
330のP3とP4が似ているというのは、一卵性双生児が似ているね、って言ってるのと同じ意味。しかし、P3のような完成度の高い形をしているのに、それを急いで変える必要があるだろうか。結果として、シャシーを少し短くしたり、サスペンションを改良したり、エンジンをパワーアップしたりと、小さな変更を重ねていった。さらに、フェラーリはP3のシャシーにP4のエンジンを搭載したマシンを走らせていたため、330 P3/4がデイトナで優勝したこともある。
312 P
ハイハンチ、ローノーズ、ラップアラウンドキャノピーなど、ビジュアルキューが似ている。しかし、312 Pが最も成功したのは、タルガではなくクーペだった。そしてポルシェは、908で312 Pを完全に吹き飛ばしてしまっている。しかし、だからといってその素晴らしいスタイリングを参考にしないわけにはいかない。私たちは、フロントベントが312 PベルリネッタのNACAダクトに見事にオマージュを捧げていると考えている。
512 S
フェラーリがオープントップの耐久レーサーにこだわるのは…まあ、「称賛に値する」という言葉が一番近いかな。しかし、ニュルブルクリンク1000kmでジョン サーティースが駆った512 S スパイダーは、人を惹きつける魅力があり、参考にすべきフェラーリの逸品である。
512 M
ご存知ない人のために説明すると、フェラーリの末尾の大文字のMはModificata(モディフィカータ)、つまり改造されていることを表している。これは、オリジナルの車両が十分な性能を持っていなかったことを暗黙のうちに認めているとも言えるが、それは置いておこう。いずれにしても、512 Mは、ブレーキ、サスペンション、燃費、そしてパワーが向上している。形状については、より低く、より空力的になっただけで、非常にゴージャスな512であることに変わりはない。デイトナのロングデッキテールは、少なくとも512 Mの魅力的なリアのお尻に由来しているのではないだろうか。
350 Can-Am
350 Can-Amは、330 P4を改造してプレス加工し、カナダ・アメリカ・チャレンジカップに投入されたもの。しかし、フェラーリにとって皮肉なことに、330のエンジンを維持できる範囲の4.2リッターV12では、大排気量のカンナム車に対抗するには大きさもパワーも足りなかったのである。もしも、パルクフェルメで最も美しいクルマを競うっていう、別のコンペティションがあったとしたら…。
…あと、たぶんテスタロッサも?
フェラーリは言及していないけれど、確かに、確かに、新型デイトナには栄光の80年代テスタロッサの要素が少なからずあるのではないだろうか?フェラーリにストレーキを装着すると、「ニード・フォー・スピード」で警察から逃げ回っていた頃のフラッシュバックを感じさせないわけにはいかないだろう。
これはピニンファリーナの250 P5コンセプトを意識したものだと思われる。しかし、昔から言われているように、「ひづめの音を聞けば、フェラーリ テスタロッサを思い浮かべる」のと同じこと。そんなところだろうか。
初代デイトナへの愛はないの?
とにかく、公式な声明は何も出ていない。というのも、あなたや私たち、そしてほとんどの人が知っているデイトナは、フェラーリによってそのように命名されたことはなく、公式の名称はフェラーリ 365 GTB/4だから。また、「デイトナ」ではないモデルはフロントエンジンで、新しい正式なデイトナはミッドエンジンであるという避けられない事実もある。また、先日の記事によれば、「フェラーリは病的なまでにレトロに反対している」のだというし。
=海外の反応=
「どの車も美しいね!!! そして、現代のデイトナもしかり。フェラーリが変わったことをするのは大好き」
「リアは250 P5の影響を100%受けてる」