フェラーリ SF90 XX ストラダーレ、SF90より30馬力もアップして、これで公道走行可能とか

フェラーリ SF90 ストラダーレをベースとする799台限定生産の新型スペシャルシリーズ、SF90 XXストラダーレが日本でお披露目された。

フェラーリ SF90 ストラダーレをベースとする799台限定生産の新型スペシャルシリーズ、SF90 XXストラダーレを日本でお披露目した。会場で登壇したフェラーリ極東・中東地域 代表取締役社長 ディーター クネヒテルは、新モデルのコンセプトを、「特別仕様車の最高の技術特性とXXプログラムの技術特性が初めて融合した公道仕様車」と説明し、「私たちが目指したのは、レーシングカーの"エキサイティングな体験”を再現すること」とその パフォーマンス特性について語った。ちなみに、価格は9,800万円からで、完売となっている。

2005年のFXXから2008年のFXX Evo、2010年の599XX、そして2014年のラフェラーリベースのワイルドなFXX-Kまで、フェラーリの有名なXXシリーズは、常にレーストラックに縛られてきたサーキット専用車だった。だが、フェラーリは今回初めて、公道走行可能な2台のXXを公開したのである。2台、というのは、SF90 XXスパイダーが599台あるということ。

フェラーリがすでに過激な「レギュラー仕様の」SF90からさらなる魔法を引き出すために冒険している。このクルマの3.9リッター、ターボV8はその出発点であり、XXでは吸排気ダクトを磨き上げ、新しいピストンで圧縮比を高め、「燃焼室の特殊加工」を施している。フェラーリはセカンダリーエアシステムを廃止し、エンジン質量を3.5kg減らしたという。

「フェラーリV8サウンドの象徴的で素晴らしく豊かな爆発音」と説明している。3基の電気モーター(エンジンとボックスの間に1基、フロントアクスルに2基)は、フェラーリの「特許取得済みのエクストラ・ブースト・ビークル・ダイナミクス・ロジック」によってパワーアップ。ノーマル車の1,000psを30ps上回る、合計1,030psの猛威を奮う。フェラーリはSF90 XXの2台とも、電気のパワーだけで135km/h(航続距離は25km)まで行ける。

エアロは、フィオラノでのラップタイムが明らかに速くなったという。アンダーボディとサイドルーバーに手を加え、大型のフロントスプリッターとワイドなディフューザー、ボンネットの「Sダクト」、バンパーのブローダクトを新たに装着した。ボディは、フラビオ マンゾーニのオリジナルデザインを微妙に、しかし顕著にリファインすることで、レーシングの血統を誇らしげに身にまとっているという。

SF90 XXのヘッドライナーである巨大な固定式リアウイングは、低ドラッグフォースにも高ダウンフォースにも調整可能だ。これは1995年のF50以来の採用となる。ダウンフォースはたっぷり: リアは250km/hで最大315kg、フロントはトップスピードで最大325kg。

フェラーリは、SF90 XXストラダーレとスパイダーともに、0-100km/h加速2.3秒、0-200km/h加速6.5秒(スパイダーは6.7秒)、最高速度320km/hを見込んでいる。繰り返しになるが、どちらも通常のロードカーの数値より向上している。

トルクベクタリングやエネルギー回生を含むさまざまなシステムを取り込む電子制御サイドスリップコントロール1.0が、このような速度の制御を行う。296 GTBのABS EVOコントローラーは、ブレーキ配分を改善するためにここでも登場し、6W-CDSセンサーは従来よりも多くのデータを提供するという。

eManettinoの「Qualifying」モードをオンにすると、「カーブを曲がるクリティカルな瞬間にブーストがかかる」ようになる。コーナリングが「クリティカル」と表現されるのはフェラーリXXだけだ。最大30回までのブーストの残り回数まで表示される。

カートといえば、フェラーリはXXで高速ハンドリングが9%向上し、ロールレートが10%減少してコントロール性が高まったとしている。もちろん、巨大なブレーキも装備されている。

外装にモータースポーツの要素をあしらったこのクルマは、内装にもモータースポーツを取り入れている。ダッシュボードにはアルカンターラがあしらわれ、カーボンファイバーが使用され、レーシングシートは通常のストラダーレの一体型より1.3kg軽い。

フェラーリはSF90 XXストラダーレもスパイダーも「フェラーリのロードゴーイングモデルの性能を新たなレベルに押し上げる、特別仕様車のコンセプトの最新かつ最も極端な例」である。

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