バーゲン速報:2.2億円のフェラーリ 500 モンディアル スパイダー(軽いレストアが必要)


フェラーリ 500 モンディアル スパイダーがオークションに出品され、落札価格は2.2億円と言われている。ピニンファリーナが元々デザインし、後にスカリエッティがリボディングした。

まさか、ここに来ているみなさん、これがフェラーリ 500 モンディアル スパイダーで、ピニンファリーナが元々デザインし、後にスカリエッティがリボディングしたものだとわからないってどういうこと?そんなだと、自称ガソリンおたくって言われちゃうよ?

なるほど、ご覧のかわいそうな4気筒フェラーリは過酷な人生を送ってきたわけだが、現在売りに出されており、その見積もりは確かにコンディションを反映していない。実際、来月開催されるRMサザビーのモントレーオークションでは、120万-160万ドル(1.7-2.2億円)の値がつくと予想されている。もちろん本当の話だ。

そこで、この車の背景を少し。500 モンディアルは、アルベルト アスカリが1952年と1953年にワールドチャンピオンに輝いたことから生まれたモデルだ。当時はF1ではなく、F2でのレースがドライバーズ選手権にカウントされていた時期で、F2の競争力が不足していたためだ。

この時期、フェラーリはアウレリオ ランプレーディが開発した2.0リッター4気筒エンジンをマシンに搭載していた。このエンジンは可動部品が65%削減され、重量も40kg以上軽くなっていた。しかも、最高出力は170bhpで、よりパワフルだった。

アスカリの成功を受けて、フェラーリはこのエンジンをスポーツカーに搭載することを決定し、500 モンディアルが誕生した。この特別なクルマ(シャシーNo. 0406 MD)は2番目に製造されたもので、ピニンファリーナが組み立てた13台のスパイダーのうちの1台となった。1954年3月に完成し、当初はロッソ コルサにベージュの内装が施されていた。完璧。

しかし、前述したように、0406は厳しい時代を経験してきた。初期には、元フェラーリのファクトリードライバーのフランコ コルテーゼによってイタリア全土でレースが行われた。1954年のミッレミリアでクラス4位に入賞した後、スカリエッティによってリボディングが施された。

1955年6月のイモラグランプリに登場したときには、ボンネットにレーシングストライプが入ったホワイトに塗り替えられていた。しかし、それはアメリカへ向かうときに起こることに比べれば大したことではなかった。

数年間アメリカでレースに参戦し、さまざまなオーナーを経て、スタンレー サリッジ氏に売却されたこのクルマは、すぐにヨーロッパ製の4気筒を取り去り、オールアメリカンのV8に換装した。RMサザビーズによれば、モンディアルはその後2年間のある時点でクラッシュし、現在のような状態にまで焼失したという。痛ましい。

オークションロットには、シャシーとナンバーが一致するリアアクスルとギアボックスが含まれているようだが、フェラーリのエンジンは750モンツァと同じ、3.0リッター、ランプレディ4気筒だ。

「確かに、0406 MDはその栄光の日々の状態に戻すために包括的な復元が必要であることを否定することはできません」と、サザビーズのオークションリストには述べられており、これはまさに世紀のアンダーステートメントかもしれない。「しかし、適切なビジョンと資源を持つ将来の管理者にとって、再生への旅は非常に充実したプロセスになることを約束します」

これが、腐ってもフェラーリ、の証明なのだろうか?

フェラーリ KC23は488 GT3 Evoベースの600馬力を発揮するワンオフカー

フェルナンド アロンソのフェラーリ エンツォがオークションに 落札予想は7.5億円以上か

アジア初の会員制ドライビングクラブ、THE MAGARIGAWA CLUBは最低いくらあればフェラーリをぶん回せるのか?




=海外の反応=
「この車から取り出せるもので、役に立つのはVINタグだけだ」
「これは「テセウスの船」の典型的なケースである。古代ギリシャのパラドックスで、すべての部品を交換した物体が、根本的に同じ物体のままなのかという疑問を投げかけるものだ。墜落して燃えただけでなく、アメリカのV8によって汚染された。ここで救い出せるのはシャシーナンバーだけだ。そして、シャシー番号が書かれた金属でさえも交換しなければならない」
「なんてくだらないんだ。廃車にして、栄光の時代を遺産にすればいい。これが修復される頃には、オリジナルではなく、何百万ドルもかかり、博物館やガレージに置かれるだけだろう」
↑「このようなものがとんでもないレベルで評価されるのは、バブル崩壊が近づいている証拠だ。人々は利益を上げようと、生け垣からどんな古い錆びたスクラップでも掘り出し始める」
「それにふさわしい埋葬を施し、ドライブトレインに何か手を加えるかもしれない。ガレージの壁に吊るされた静的なディスプレイとなりそう」
「そうだね。それか、すべてのパーツを分解して、釣り糸で吊るしてアート展示にするか。正直なところ、再建するのはかえって損かもしれない。全ての歴史を奪っているようなものだ。ただ、このシリアルナンバーで新しいものを作るよう買い手にライセンスして、彼がレースに出られるようにし、それから、これを世界中の人が見ることができるようにどこかに置いておくんだ」
「莫大な金額を実質的に無駄に支払う。NFTと同じかもしれない」
「オークションハウスの広報部で、160万ドルのスクラップの山のプレスリリースがTGに送られ、全員が笑い転げる貴重な瞬間なんじゃないの?」

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2023/07/61971/trackback

バーゲン速報:2.2億円のフェラーリ 500 モンディアル スパイダー(軽いレストアが必要)」へのコメント

  1. samon2023年8月5日 12:34 PM

    どうせレストアしたところで元のパーツは一切残らんだろうし、そのままの状態で残した方がいい。
    事故といってもレース中に起こした物だしその来歴だけでも価値はある

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 063

アーカイブ