日本市場に参入する中国のEVメーカー、BYDのアット 3は2022年らしいガジェット感が満載


日本にまた新しい自動車メーカーが参入してくるよ!→えっ、ホント?それもEV!→いいね、ワクワク 中国の自動車メーカーだよ!→お、おう…とかなっちゃってる人もいると思う、正直。でも、心を閉ざして選択肢を排除する前に、見るくらいならいいんじゃない?

日本の乗用車市場への参入するのは、BYDの日本法人ビーワイディージャパン株式会社だ。これに伴い、国内における乗用車の販売ならびに関連サービスを提供する100%出資子会社としてBYD Auto Japan株式会社も設立している。2023年1月より順次、EV3車種の販売を開始する。

2023年1月発売予定なのがミドルサイズe-SUV「ATTO 3(アットスリー)」、2023年中頃がe-Compact「DOLPHIN(ドルフィン)」、2023年下半期にBYDの最新技術を結集したハイエンドなe-Sedan「SEAL(シール)」の3車種となる。航続距離は順番に、485km、471km、555kmとなっている。

今回、このATTO 3に試乗させてもらった。驚いたのは車内に乗り込んで目に入るインテリアだ。ATTO 3は、2022年2月に中国で販売を開始して以降、シンガポールやオーストラリアなど中国国外でも好評を得ている。今回はオーストラリアバージョンのクルマに乗った。BYDが独自開発した「ブレードバッテリー」を搭載したEV専用のプラットフォーム「e-Platform3.0」を採用し、485kmの航続距離と高い安全性、フラットな床面によって広い車内空間と440Lの荷室容量を実現した。ちなみに、ATTOとは、単位の上に付けて100京 (けい) 分の1(10のマイナス18乗)を表す国際単位系(SI)のことだ。走り出しは非常になめらかで、EVとして何ら問題がない。0-100km/hは7.3秒ということで、加速のときもマイルドだ。テスラのように爆発的な加速力ではなく、乗員が快適に過ごせるような出力を感じさせる。モードや回生ブレーキも調整できるので、状況に応じて変化させられるのはEVの醍醐味だ。だが、先述したように、インテリアは印象的。グレー、ネイビーにオレンジを効かせていて、スポーティだ。説明によると、フィットネスジムをモチーフとしているということで、シフトレバーの部分のダイヤルや、ドアポケットのオレンジのゴムにそんな要素が漂っている。シトロエンGSAパラス…とまではいかないけれど、ガジェット感があって、気分が高揚してくるのだ。テスラのようにシンプル一辺倒とは対局にある世界観が広がってくるだろう。センターにはiPadみたいなタッチパネル(縦表示も可能)、メーターパネルは大画面のスマホくらいの大きさで、高精度な液晶になっている。その意味で、2022年らしいガジェット感だ。

中国・深圳に本社を構えるBYDは、乗用車のほかEVバスやEVトラックなどの商用車も含む新エネルギー車(NEV)を世界70超の国と地域、400超の都市で展開する世界最大手の自動車メーカーの一つだ。特に、BYDの乗用車は2021年、前年比220%増の約60万4000台のNEVを販売。さらに2022年1-6月には前年同期比3倍超となる約64万台を販売し、NEV販売台数世界No.1となった。2016年からはアウディのヴォルフガング エッガーをデザイン部門のトップに迎え、2010年には日本の自動車用プレス金型大手メーカーの館林工場を買収し、活動の範囲をグローバルに広げている。

BYDの日本法人として2005年に設立したBYDジャパンは、国内でEVバスやEVフォークリフトなどを中心に事業を展開し、国内EVバスシェアは約7割にのぼる。こうした中、日本政府が2035年までに国内新車販売で電動車100%を実現することを決定し、電動化が急務とされる一方で、2021年の日本におけるEV販売実績は約1%に留まっている。BYDジャパンが行った調査では、「車両価格の高さ」や「充電設備の不足」、「航続距離への不安」、「ラインナップの少なさ」などが電気自動車の購入のハードルとなっていることが分かった。そこで、日本の乗用車市場への参入を決定したというわけだ。

そのほかの2台についても紹介しよう。2021年8月に中国で販売開始した「DOLPHIN」は、海からのインスピレーションを得て、エクステリアとインテリアの随所にイルカをイメージしたデザインが施されている。「e-Platform3.0」を採用し、471kmの航続距離を可能にした。ラインナップはスタンダード、ハイグレードの2種類で、両グレードで交通標識認識システムや誤発進抑制機能などの充実した安全装備を標準搭載している。

「SEAL」は、「DOLPHIN」と同じく海からのインスピレーションを得ており、スポーティーかつエレガントなデザインを特徴としたEVセダンだ。BYDが2022年5月に発表したばかりの最新モデルで、その航続距離は555kmに達する。

アット 3の価格は11月頃までに判明しそうだが、日本での反響も良いのではないかと思えるが、いかがだろう。先入観にとらわれず、新しい製品にワクワクするという若い世代に刺さるのではないだろうか。

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