DS 4はアート感度の高い人にしか刺さらないけど、むしろそこがいいのよね

DS オートモビルの新型CセグメントハッチバックモデルとなるDS 4が、フランス大使館フランス大使公邸で発表された。パワートレインは1.2Lガソリン(PureTech/398+449万円)、1.5Lクリーンディーゼル(BlueHDi/469万円)、そして1.6Lガソリンを ベースとし、56km(WLTCモード)のEV走行レンジを誇るPHEV(E-TENSE/572万円)の3種類を設定している。組み合わされるギアボックスはすべて8速ATだ。グレード構成はベースモデルがTROCADERO(受注生産 、PureTechのみ)で、主力モデルのRIVOLIは、DSとして初採用の各種インフォテイメントシステムやDS アクティブスキャンサスペンション等を装備している。

DS 4の国内導入を記念して、フランス語で"The First"を意味する特別仕様車DS 4 LA PREMIERE(ラ プルミエール)も発表。パワートレインはPureTech(514万円)、BlueHDi(534万円)、E-TENSE(642万円)の3種類から選択を可能とした。ボディカラーはグリラケおよびクリスタルパールのメタリック2色を設定、計50台の限定発売となる。

庭園に置かれたDS 4をひと目見て、これはアート感度が高い人でないと刺さらなそうだと感じた。もしかしたら、この記事を開いた時点で、アート感度が高い人なのかもしれない。誤解のないように添えておくと、アート感度が高いから良い、という話ではない。日常生活を送る上で特段必要のないものだし、時にはそのアート感度が高いからこそめんどくさいことになったりもする。だが、アート感度の高い人は、妥協を許さない一面を持つ。他人からなんと言われようと、自分が納得したものを手に入れたときの喜びや満足度は計り知れないものとなるだろう。このDS 4との出会いと一緒に暮らす喜びは、アート感度の高い人の人生をより豊かなものにさせてくれそうだ。

DS 4 は 、DS 7 CROSSBACK、DS 3 CROSSBACK、DS 9 に続く、DS オートモビル4番目のモデルだ。世界的に人気のプレミアムCセグメントに投入する戦略的な基幹車種であり、新世代のアヴァンギャルドなデザインと最先端のテクノロジーを搭載している。これにより、DS オートモビルのラインナップが完成した。

プレミアムCセグメントにおいて、従来のトラディショナルなコンパクトハッチバックに求められる価値基準を見直し、より洗練されて(“REFIN E MENTENGINEERED”)誕生したのがDS 4 である。全長を4415mmと、多くの競合車種よりも長くとることで、より一層流麗で彫刻的なプロポーションを強調。新たに採用する先進のテクノロジー、そして常に革新しつづけるパリのものづくりの技と美学“SAVOIR- FAIRE(サヴォア・フェール)が細部に息づく、他に類をみないDSならではのフレンチラグジュアリーを体現している。

DS 4は、本年1月にフランス・パリで開催された「第37回国際自動車フェスティバル」において、「Most Beautiful Car of the Year 」を受賞。"世界で最も美しいクルマ"に選出された。DS DESIGN STUDIO PARISをはじめとするデザイン&エンジニアチームの取り組みは、世界的に高い評価を受けている。

とくに、エクステリアは魅力的に変化した。フロントには、新しいライトシグネチャーを導入。スリムなプロジェクターヘッドランプには、「DS マトリクスLEDビジョン」を採用。シャイニーブラックのフロントグリルは、ダイヤモンドを モチーフとした大小2つのパーツで構成。ダイヤモンドを散りばめたようなクロームを配し、美しい幾何学模様のデザインに磨きをかけている。フルLEDデイタイムランニングライトは、誰もが目を惹くシ グネチャーデザインを採用している。

フロントからリアへ流れる流麗なシルエット、力強さを垣間見せる彫刻的なフォルムや大径ホイール、シャープなラインがDS 4の秘めたダイナミズムを印象づけている。サイドビューは、低く傾斜するルーフラインによって、流麗さとシャープなラインの両立を狙っている。リトラクタブルドアハンドルは、サイドパネルの彫刻的な面構成を強調している。細く横に伸びるリアライトがワイド&ローの力強さを表現。昼夜問わずに目を惹くリアライトは、レーザーエンボス加工された立体的な視覚効果を生み出す美しいダイヤモンドデザインで、片側で合計80個のLEDライトを使用し、美しくエレガントな発光を表現している。

際立つエクステリアに加えて、インテリアもクラスを超えたエレガントでピュアな室内空間を表現している。ダッシュボードは継ぎ目のないシームレスな造形で、中央部からは従来の大きなエアコン吹き出し口を廃し、新たなベンチレーションシステム”DS エア"を採用。スマートフォンと同様に直感的な操作が可能な10 インチタッチスクリーン、ボイスコントロール機能を備えたナビゲーション”DS IRIS SYSTEM“、フロントガラス越しの約4m先に各種インフォメーションを投影するヘッドアップディスプレイなど、DS初となる新たな先進装備を数多く搭載している。

そして、ハッチバックに求められる実用性も兼ね備えている。トランク容量は430L(ガソリン/ディーゼル)、390L(PHEV)で、クラストップの積載量だ。加えて室内にはセンターコンソールやドアポケットなど、ストレージを最大化するデザインを施し、必要十分なスペースを確保している。プラットフォームに第3世代のEMP2(Efficient Modular Platform 2)を使用する新型DS 4のボディサイズ は、流麗な個性際立つシルエットにゆとりあるキャビンスペース、そして高い積載能力を兼ね備えている。

最新技術が注ぎ込まれたパワートレインと軽量ボディにより、WLTCモード燃費はDS 4 PureTechが17.7 km/L、DS 4 BlueHDiが21.2km/Lを達成するなど、優れた燃費と環境性能である。

発表会の冒頭、駐日フランス大使のフィリップ セトン氏は次のように挨拶を述べた。「フランスが愛しているこのDS 4は、日本の方々も好きになってくれると確信しております。この新モデルが大きな成功を収めることを願ってやみません」

DS オートモビルは2014年に独立をし、日本では全国12店舗と拡大をしてきた。2018年にはDS クロスバック、2019年にはDS 3 クロスバック、2020年にDS 3 クロスバック E-TENSE、2021年にはDS 7クロスバック E-TENSE 4✕4、直近ではDS 9など、次々に日本に導入してきた。

マーケティング・ダイレクターのトマ ビルコ氏は「この8年間さまざまなモデルを発表してきましたがその中でも本日のBS4は特別なものになると思っています」と自信を見せる。

BSはステランティスグループの中で最も電動化に力を入れているブランドで、もちろん今回のDS 4もPHEVの設定がある。ちなみに、DS7クロスバックE-TENSE 4✕4では、PHEV比率が16%、そしてDS 3クロスバックE-TENSEは電気自動車の比率が21%に上っている。

ステランティスジャパンのデータでは、プレミアムCセグメントハッチバックのカスタマー像は以下のようなものとなっている。平均年齢は56歳、男性比率が66%、婚姻率80%、平均世帯年収1,340万円、子供なし世帯比率80%、複数社保有世帯比率が52%。

「このDS 4に関してはこういったカスタマー像に必ずしも当てはまらないのではないかと考えています。なぜなら現在、DS 4についてディーラーでお尋ねになるお客様は、30代の方や女性の方も多くいらっしゃっているからです。今までよりも広い層にアピールできているモデルになるでしょう」

DS 4は最も美しいDSから最も成功したDSになると考えているそうだ。2022年から2024年の平均でDS 4の販売構成比は、51%と、半分以上になると見通している。DS 4は日本で最も成功を収めるDS車になりそうだ。

途中では、フランス本社とオンラインでつなぎ、質疑応答のコーナーも設けられた。答えるのは、デザイン・ダイレクターのティエリー メトロズ氏と、グローバルプログラム計画担当副社長のギヨーム ドゥ スュルヴィエ氏両名だ。

―ヨーロッパでの販売について
「Q1でヨーロッパでは、DS 4が29%のシェアと、非常に良い結果をもたらし、中でもPHEVが48%と高い数字になっています」

―DSは最も電動化に積極的なブランドだが、室内は豪華なレザーを使っています。ビーガンインテリアの可能性は?
「レザー以外にもアルカンターラがあると思いますので、選択肢はあると思っています。ただし、今後カスタマー需要市場の展望などを見極めて、導入を検討していきたいと思っています」

―DS 4は従来のDSらしさを踏襲しながらも、特にフロントグリルなどはじめとして、大胆かつアバンギャルドない要素を取り入れているとが、今後のDSモデルにもこういったデザイン要素が踏襲されていくと理解してよいか?
「今おっしゃったようなデザイン要素でキープしていきたいものはもちろんあります。特にDSブランドのDNAとして、今後も残してきたいのはフロントの垂直方向のライトです。この先、DSのデザインの要素で変わっていくと思われるものは、フロントグリルが挙げられるでしょう。というのも、やはり環境に優しい製品、そして技術を受け止めていくならば、例えばエアダクトなどは不要となっていきます。そういった技術の進化からもフロントグリルの変更がなされることは必須でしょう」

―DSのデザインアイデンティティについて
「DS 4で一番大事にしたことは、グローバルプロポーションを持たせるということでした。良いデザインの6割7割はプロポーションから来ています。スタイリングやデザインに入る前に、まず、開発の設計の段階で、プラットフォームデザインから、非常にハイレベルにプロポーションを決めました。その後スタイリングを行っています。今回のDS 4を見ていただくと、非常に素晴らしいプロポーションになっているかと思います。たいへん流麗ですし、大径ホイールとのバランスもいいので、非常にユニークな新世代のセダンが出来上がったと自負しています」

―DS 4を見ていると、なかなか普通の自動車メーカーでは、通しにくいようなデザインに仕上がっていると感じるが、どのようにして作られているのだろうか

「私たちの仕事のやり方の影響が大きいのではないかと思っています。一つのモデルの開発と言っても、実際にはバラバラにやっていることは多いと思われます。私たちはチームがバラバラにならないで、インテリア、エクステリア、ホイール、ライトなどそれぞれの部署が、同じ空間で時間を共有しながら作り上げていくのです。必ず話し合いながらやっていくということを心がけているのです。非常に高いレベルで協力関係が保たれていますので、それが結果につながっているんだと思います。コスト管理の担当者も側にいながら、一緒に作り上げていくのです。デザインする前に、ステランティスグループの中でプジョーやシトロエンとは違ってこのDSをどのように差別化していくかという話し合いを行います。ここにはかなり力を入れています。あとは、それを実行に移しているだけです」

発表会終了後は、マーケティング・ダイレクターのトマ ビルコ氏、プロダクト・マネージャーの田村明広氏、広報マネージャーの英 信司氏を囲み、ラウンドテーブルが行われた。

今回のDS 4はデザイン面、コストパフォーマンスでアドバンテージがあるので、DSブランドの内の半分以上を占めるという見通しが立っているのだという。ただし、認知度の点では、少し課題もある。
「バッジ、パワー、サイズなどスペックが重要なドイツ車とは全くアプローチの仕方が違ってきます。DSは全然違うタイプのコミュニケーションです。エレガンス、快適性、サヴォアフェールですね。もう少しエモーショナルなブランドがDSなのです。フランス人はパワーよりもエレガンスやソフトな感じを好みます」と、トマ ビルコ氏。
英氏は次のように述べた。
「日本では、ドイツブランドの御三家は、みなさんもよくなじんでいると思うんですよね。でも、そこに満足していないという人も必ずいらっしゃるのではないでしょうか。スペックやパワーだけじゃなく、本来クルマには見つけにくい芸術性を感じてもらえる人に向けて発信していきたいです。DSブランドはレザーシートの縫い目やスイッチひとつとっても、細かいところまでこだわりがありますし、サヴォアフェールに引っかかってくださる方がチャンスだと思っています」
田村氏は、「既存のプレミアムCセグメント ハッチバックのターゲット層はもちろんですが、さらに間口を広げていきたいです。40代や30代の方にもアプローチしたいと思っています。これまでの流れからすると、30-40%は同じCハッチバックの方ですが、その他、さまざまな理由からBセグメントやDセグメントからCに移行するという方もいらっしゃいます。ドイツブランドをはじめとしたプレミアムブランドは、長い間お客様慣れ親しんだものですが、ちょっと今までとは違うものを見てみたいと言った方もいらっしゃると思うんです。そういったかたに、このDS 4はとても良い受け皿になると思います。物理的機能的な価値だけじゃなくて、さらに一歩進んだマインドセットを持っているのです。このDSの価値観や世界観を、エンジョイしてくださる方々に向き合っていきたいです。誰でもいいというわけではありません。サヴォアフェールの美意識を感じてもらえる人に届けたいです」ということだ。

DS 4は突き抜けたスペックなど、万人受けするクルマではないかもしれない。だが、DS 4との関係性を築けるのは、サヴォア・フェールに共感できる、アート感度の高い人しか当てはまらない。大向う受けばかり狙ったクルマが多い中で、DS 4のような存在もあっていいじゃないか。そして、この記事を読んでいるあなたは、DS 4の何かが刺さっているということなのだ。

https://www.dsautomobiles.jp

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