伝説のトヨタ カローラGT AE86を、80年代や90年代のクールなパフォーマンスカーと並んで、「安いときに買っておけばよかったクルマ」のリストに加えるときが来たようだ。
この完全オリジナル、ワンオーナー、走行距離92,000マイル(14.8万km)の1987年式AE86は、オークションで46,250ポンド(700万円)で落札された。2006年にはあまり価値がなく、誰かに鍵をかけられてほとんど抹消されたようなクルマにしちゃ、悪くない金額だ。
さて、このようなクルマは今ではあまり見かけなくなったし、そのようなクルマは改造されていることが多い。しかし、英国市場で販売されているAE86で、新車時からたった1人のオーナーしか持っていない完全オリジナルの車を見つけるのは…まあ、これ以上のクルマはそうそう出てこないだろうと言っておこう。
ケンブリッジのトヨタディーラーから供給され、ディーラーが取り付けたナンバープレートを付けたままのこのAE86は、ある女性が「別れた後の自分を励ますため」に新車で注文したものだ。彼女は1987年に12,500ポンド(190万円)を支払ってこの車を購入したが、最近怪我をして、パワーステアリングのない車を運転することが困難になったため、34年間の所有期間を経て今回売却することになった。
オリジナルのパンフレットを含む書類一式を添えて出品されたこのクルマは、オンライン・オークションハウスのCar & Classicによると、「このタイプの車がオークションに出品された中で、英国で記録された最高の価格」だそう。
数年前に買っておけばよかったと思う、今となっては買えないクルマって他にどんなのがあるかな?
=海外の反応=
「これらの車は、かつては貧弱なスピードしか出せなかったが、今では360モデナ並のお金を要求してくる。なら、僕はフェラーリを買うよ、ありがとう」
↑「貧弱なスピードってか、Noスピードっていう…」
「ルノー クリオのV6にするわ」
「もうさ、そろそろ長年の夢であったホンダのブラックバードを手に入れなきゃ」
「初代ゴルフさ。僕は、標準的なものから「ちょっといじった」ものまで、何台も持っていた。2000年代初頭には、これらのクルマははした金で買われていたけど、今ではねずみ色の納屋から見つけた車でさえも馬鹿げた金額になってしまった。
さらに、最近、スーパーの駐車場で高額な初代フォード エスコートを見かけたんだ。2mほど離れたところにいたオーナーと話をしていたら、5万ポンド(770万円)の保険に入っていると言っていたよ。狂気の沙汰だ。でも、とても素敵ではあった」
「なぜ?なぜ誰かが、まともではあるけど目立たないエコノミーカーに高額を支払ったの?」
↑「FRであり、今はもう作られていないボディスタイルだから」
「アストンのDBSだって、10数年前にはピーナッツのような価値だったのに、今じゃ大金が必要」
「これは、ある意味、現代の自動車産業の状況を反映している。700万円もの予算を持つ人が、最新の競争相手ではなく、このシンプルなトヨタ車を欲しがる」
「30年以上前に父を説得してアストンマーチンDBMk3を買わせようとしたことを覚えている。確か6,000ポンド(95万円)くらいで、同じようなハッチバックのキャバリエ Mk3と同じ値段だったけど、新車だったので結局アストンの「代わりに」買った。最近になって、Mk 3のキャバリエが25万ポンド(3,900万円)程度の価値があるかどうかは疑問だけど…。
そしてもちろん、1971年に6,000ドル(65万円)で販売されていたフェラーリのGTOは、現在では9万ドル(990万円)に相当するようになった。2018年に販売されたもので、7,000万ドル(76億円)ってのを見たこともある…。
僕の両親は1966年にロンドンの家を9,000ポンド(140万円)で買ったが、110万ポンド(1.7億円)で売れた。GTOを買ってキャラバンに住むべきだったかな」
「少なくとも、最近海外で大金で売られているサビの穴が開いたものよりは、こちらの方が状態が良さそう」
「元のコストを含め、34年経っても借りがないとすれば、370%の利益」