内装
レイアウト、フィニッシュ、スペース
とにかく個性的だ。ぼてっと大きなヘッドレスト付きのグレイトな一体型シート、トランスミッショントンネルの上につけられたラジオ、銅のインレー、カーペットに覆われたスペアタイヤが大部分を占めてるトランク。それに、ワイパーブレードとフロントガラスの間の抵抗を測定してワイパーの動きを決定するシステム、つまり原始的な雨滴センサーまで搭載されてるときた。スクリーンが濡れてるときはモーターへの負荷が低いんで、ワイパーがノンストップで作動し続けるしくみ。ダイアルや機器類は比較的オーソドックスって言えるかな。と言っても、GSとかCXみたいな当時の他のシトロエン車に搭載されていたものに比べると、全く違うものだった。
思ったより角度がキツめのフロントガラスの後ろに、思ったより高い位置につけられた、思ったよりずっとサポート力があるシートに座る。ステアリングはお好みで位置の調整が可能。後ろには人も乗せられるし、乗った誰も文句を言うことはないんじゃない?前のボンネットの長さ、なかなかのもんだよな?でも、この長さを意識させられるのは、見た目じゃなく、ハンドルを回したときなんだ。
クルマ自体の高さが調節できるってのも忘れちゃいけない。運転席側のシルにあるレバーで油圧式サスペンションを動かすことによって、近代のSUVの多くよりも車高を大きく上下することができるんだ。最低地上高は…結構なもの。あるいは、ローライダーに乗るよりも腹をえぐるような感じ、とも言えるかな。
黒のプラスチックの一部は壊れやすそうで総じてエクステリアの過激なショックには及ばないんだけど、ギアチェンジは落ち着いてて優美だし、急ハンドルや急ブレーキといった唐突な動きもしないよう自分に言い聞かせているうちに、そんな脆さも気にならなくなってくる。
ドライビングの最後の段落、「てる。」ってなんやろか?
シトロエン SM、乗ってみたいが日本じゃ希少だし本文にもあるように複雑な構造ゆえ維持が大変そうだ。
ご指摘ありがとうございます。編集ミスでした。
早速修正いたしました、教えていただき、感謝申し上げます。