合成燃料は、ポルシェ911 GT3をN/Aでキープできる救世主になるのか?

新しいポルシェ911 GT3が登場した。これまで通り、ターボチャージャーのないフラット6エンジンを搭載し、9,000rpmまで高らかに歌い上げることができるものだ。自然吸気のスポーツカーが、殺虫剤をかけられたハエのようにポトポトと落ちていく中、ポルシェのレンジ内でも、勇敢にも自然吸気エンジンの御旗を振り続けている。しかし、いつまで続けられるのだろうか?

ポルシェのスポーツカーラインのボスであるフランク バリサー氏は、「もし普通のエンジンに終止符が打たれるかどうかを決めることができるとしたら、もちろんノーと言うでしょう」と語る。「しかし、それは規制の手に委ねられています」

伝統に固執する911 GT3の開発が厳しくなるのは、いつになるのだろうか?「最終的に決まったわけではありませんが、世代を重ねるごとに厳しくなっていきます。今回、私たちがエンジンでやり遂げたことは、本当に、本当に厳しいものでした。このエンジンを実現化するために、私たちは本当にすべての力を注ぎ、張り詰めていました」

「競合他社を見ても分かるように、大型の普通吸気エンジンを搭載している数は非常に少なくなっています。このような高回転のエンジンは、ポルシェのように比較的多く販売されてはいますが、それを維持していくのは難しいのです。眠れない夜が続きます」

私たちも、GT3でさえレブカウンターに9,000rpmというビッグな数値が表示されない世界を考えると、眠れない夜を過ごすことになる。しかし、ポルシェが最近開発を進めている合成燃料が救世主となるかもしれない。その最初のトライアルは、ごく少量のクルマで、2022年に開始される。

「長い道のりです」とバリサー氏は言う。「ですが、これは輸送部門のCO2排出量削減に向けた世界的な取り組みの重要な一部であることは間違いありません。考え方として基本にあるのは、エンジンに変更が必要ないということです。誰もが性能に影響を与えずに使うことができます」

そう、それは510psの911 GT3が、通常のガソリンと同じくらい簡単に新しい燃料で走ることができるということを意味している。では、どのような利点があるのだろうか?

「排出ガスがはるかに少なく、成分構成が少なくなるのです」とバリサー氏は言う。「これらの合成燃料には8-10の成分が含まれています。でも、現在の燃料だと、30-40の成分が含まれていますから。人工燃料なので副産物がなく、はるかにクリーンです」彼によると、ガソリンに比べて、井戸から車輪までのCO2排出量を85%削減できるという。

それがN/Aスポーツカーの長期的な未来の可能性だとしたら、もっと迫りくる短期的な未来はどうだろうか?バリサーの同僚であるポルシェのGTプロダクトのボス、アンドレアス プレウニンガーによって、718 ケイマン GT4 RSの発売が間近に迫っていることは、完全に確認済みだ。

「YouTubeや他の場所に投稿されたスパイショットを見てみると、718をベースに大きなウィングを持つ何かが出るのではないかという噂を裏付けるようなクルマがいくつかありますよね」と彼はもったいつけてほのめかしたのである。

エキサイティングじゃない?

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