さらに豪華なマリナー仕上げ ベントレー コンチネンタル GT マリナー

ただのベントレー コンチネンタル GTじゃない。さらに豪華なマリナーだ。これは、世界最古の「コーチビルダー(自動車ボディ製造業者)」であるマリナーが手作業で製造したクルマだ。

いや~、けっこうな高級感ですなあ…
まあ、ベントレー コンチネンタル GT マリナーだからね。コンフィギュレーターを駆使してペイントやらレザーやら縫製やらのオプションを選んで、「いいね~、でもちょっと普通だったかな…?」って結論付けちゃう人がいっぱいいると、こういう結果になる。

これって、高級タイプのコンチネンタル GT?
そうだよ。新しくつけられたダブルダイヤモンドグリルなんて、通常バージョンのGTについてる控えめなグリルと比べたら、結構みんなの注目を集めそうじゃない?横に回ってみると、各アーチの後ろに隠されてマリナー製のベントが設けられた22インチホイールが見える。中央には、「B」マークが走行中でも直立し続けるセルフレベリングホイールバッジが採用された。
水たまり照明つきの新しいサテンミラーカバー、ライトアップされたマリナーのドアシル、そして目玉は、「3トーン」のインテリアだ。

3色ってこと?
そそ、3色。この美的センス、恐れ入るよね。万が一、色の組み合わせがお気に召さなければ、他の3色の組み合わせもたくさん用意されてるから心配ナシ。ドアの内側と各シートの上部まで270度に施された格子状に並んだダイヤモンド イン ダイヤモンドのステッチが、最高にムードを盛り上げてくれる。
ベントレーは次のように述べた。「このキルティングをクルマのキャビン全体に施すには約40万針のステッチが必要で、1つのダイヤモンドには712針のステッチが入っています。この工程を実現するための刺繍工程の開発だけでも18ヶ月を要しました」

なんてこった…
解説はまだまだ続くよ、こんなもんじゃないんだから。ダッシュの真ん中に埋め込まれているのはブライトリングの時計。お隣のレブカウンターとスピードメーターとマッチした渋いテイストで仕上げられている。「そんなの大したことないじゃん」とか思ってる?それが思った以上に良い働きをしてくれるんだな、これが。

走りはどうなのよ?
550psの4.0リッターV型8気筒と、635psの6.0リッターW型12気筒、これら両方のツインターボエンジンが販売されてる所もあるそうなんだけど、残念ながらイギリスでは前者しか売られてないみたい。そして、日本ではW12のみ。まーまー、イギリス人のみんな、そんなに目くじらを立てなさんなって、長距離はイカスから。ロングツーリングを得意とする兄さんに負けず劣らず、とっても心地よくて優雅なんだけど、V8は、必要なときに出せるパワーもちゃんと持ち合わせてるんだ。
GTカーとしての顔も、しっかり残しているよ。マリナー渾身のインテリアが落ち着いた雰囲気をかもし出し、いかに静かでエフォートレスに回転数3,000rpmくらいに達するのか、見たらきっとうれしくて泣いちゃうこと必至なんだけど、その一方で、賢い48Vのアンチロールバー システムと、リアよりの全輪駆動が快適な乗り心地をサポートし、軽めのV8エンジンは、予想してたより鋭角だったコーナーにもフロントエンドを果敢に挑ませる。911 ターボさながらにぶっ飛ばした日には、乗ってるみんなに4万針のステッチを数えさせる余裕を与えない。

でも、お高いんでしょう?
あー、202,900ポンド(2,800万円)だよ。普通のコンチネンタルGT V8より51,100ポンド(700万円)高い。でも、それだけの価値があるって絶対わかってもらえるはず。マリナー スペックに格上げするってことは、普段ならオプションで買い足さなければいけないほどの贅沢なウッドやレザーやステッチが、はじめから使われてるってことだから。ちなみに、普通のコンチネンタルは、スペックアップするたびに値段も跳ね上がるんだ(これ、断言する!)。
だからって、このクルマにしさえすればスペックアップは必要ないよって言ってるわけじゃない。「88カラーのウッドパネルをご用意しておりますので、内外装に合わせてさらなるパーソナライズが可能です」って、ベントレーが言ってた。「バー ウォールナット材を使用したウッドパネルは、手作業でサンディングとポリッシュ仕上げをしております。そのため塗装の前段階で既に完璧に滑らかな仕上がりとなっており、どのペイントともマッチします」だってさ。

「マリナー」だと何が優れてる?
名前自体の歴史は1760年代までさかのぼるんだけど、20世紀に入ってからは「熟練工の手作りのクルマ」って意味で使われるようになってる。ベントレーでマリナーはビスポーク(特別注文)を手掛ける特別な部門を指す名前。また、特にスペシャルなクルマだけに与えられてきた冠でもあるんだけど、最近では3つの方向性になっている。コンチネンタルGTマリナーは、現在市販されているマリナーの中で一番手軽なんだって。
あと、新型ブロワーとか、新型バカラル スピードスターをはじめとするいろんな特別版ハイパーカーとかの「シリーズもの」を表す意味としても使われる。聞くところによると、平均的なベントレー オーナーはクルマを9台もってるらしい。ってことは、マリナーシリーズ3つ全てを一気にオトナ買いしちゃう人がいる可能性は十分あるってこと。ブロワーとバカラルの両方を持ってる人は、絶対いるね。

他のノーマルなベントレーも、将来マリナーになる可能性が?
その通り。コンチネンタル GTの次は…必然的にコンチネンタル GT コンバーチブルだよね。フライングスパーやベンテイガも、そろそろ格上げしていい頃かも。ゴージャスなグリルや3色のインテリアは、全ての人が手に入れられるものだとは言えないけど、チェックしてみるだけの「本物バリュー」がそこにはあるんだ。

スコア:9/10

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2020/11/27040/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

HP Directplus -HP公式オンラインストア-

ピックアップ

トップギア・ジャパン 060

アーカイブ