クレイジーな日本のコーチビルダー光岡が、1980年代のシボレーの顔をトヨタ RAV4に移植

よく考えてみれば、日本のコーチビルダー光岡が次に何をしようとしているかを当てるよりも、来年の宝くじの数字を予想する方が可能性が高いのではないだろうか。何年にもわたって、この素晴らしい奇想天外な会社は、これまで何台もちゃんとしたクルマを作ってきた。その中には、8頭身8尾のドラゴンをモチーフにした奇妙なスポーツカー「オロチ」も含まれている。また、昔ながらのジャガー XK120スタイルからヒントを得た、54,000ポンド(730万円)の光岡ロードスターでは、3代目のマツダ ロードスターが、アールデコ調のクルエラ デビルの漫画のように変身を遂げるなど、多くのフェイスを自社のクルマに移植してきした。しかし最近では、古き良きアメリカにインスパイアされているようだ。

数年前には、コルベットC2の写真を美容師に見せながらヘアカットに行ったであろう、マツダ ロードスターベースのロックスターを披露してくれた。そして、アメリカンドリームはまだ終わっていないようで、今回送られてきたのは「光岡 バディ」。アメリカンマッスルと日本のハッスルを融合させた一台である。

今回光岡は、トヨタ RAV4をベースにメスを研ぎ澄まし、オールドスクールなバカでかいアメ車の影響を受けたものを切り取ってきて、太平洋の向こう側で作られたSUVのフロントとリアに散りばめた。その結果、とっても…ドラマチックなものができ上がったのである。

まずはフロントから始めよう。昔のシボレーのカタログからデザインのヒントを奪ったのは明らかで、光沢のあるK5 ブレイザースタイルのフルワイドグリル、積み重ねられた2ピースの長方形のヘッドライト、大きなクロームのチン/バンパー、そして新しいLEDのノーズリルが見て取れる。象徴的な外観だけれど…不思議なことに、それが見事に形になっている。サイドを見るまでは、ボディワークに新しいキャラクターラインが入っていたり、クロームのハブキャップが付いている1980年代スタイルのスチールホイールをくるむオールテレインのT/Aタイヤが気になっていたのだが、結果的に純粋なRAV4のルーフラインとシルエットになっている。なんせ、もう一度言うけど、クロームは王様だからね。トヨタのライトはゴミ箱に捨てられ、キャデラック ブロアムに似た細長い縦型のオプションに交換され、ジープ グランドワゴナーで有名な大きな太い対照的なトリムパネルが後ろに叩きつけられ、クロームのレタリングで飾られている。なぜなら、何度でも言うけど、クロームは王様だから。

454立方インチのような非効率的な大容量V8をボンネットの下に設置するのは、これまで当然のことだったが、光岡はそんなことはしない。選択肢はトヨタの2.0リッター4気筒ターボガソリンエンジンか、フルーティーな気分なら2.5リッター4輪駆動ハイブリッドか、どちらも現行のRAV4のものだ。残念ながら、インテリアの写真はまだないけれど、「アメリカっぽく」でググったことがあれば、おそらく何が出てくるかの予想はつくだろう。個人的には1960年代のダイナーの雰囲気を想像しているけれど。チェッカーがたくさんあって、グローブボックスにチーズバーガーが入っていて、"Yee-haw "ホーンが鳴っているかもしれない。

現在のところ、バディがイギリスにやってくるかどうかはわからないが、日本では11月26日にオーダー予約がオープンする。値段は?さあね。しかし、再塗装されたロードスター(バロック調の仮装をした後期型のマツダ ロードスター)が53,800ポンド(725万円:新品の4代目マツダ ロードスターの3台分に相当)だったことを考えると、安くなるとは思えない。しかし、本当の意味で個性に値段をつけることなんて、できるのだろうか?

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