最高速318km/hのラグジュアリーセダン、ベントレー フライングスパー V8ならハンドルを握りたくなる

「世界最高のラグジュアリーセダン」を謳うベントレー フライングスパーに新型のV8モデルが登場した。ベントレーブランドの象徴とも言えるW12エンジンに加え、高い人気を誇るV8エンジンの追加により、ラインアップの充実を図っている。
この10年間でユーザーの動向は様変わりし、フライングスパーをショーファーカーとしてではなく、人を乗せて自らハンドルを握るためのドライバーズカーとして使用される人が大幅に増加したという。アメリカと中国で実施された2件の顧客調査をはじめとする世界的な調査で、40%以上のユーザーが週に1度は後席に人を乗せて自ら運転するという結果が報告されている。もはや、ふんぞり返って後席に乗っているばかりがセレブではないのだ。こうした調査結果に基づき、新たな4ドアグランドツアラーの在り方をドライバー目線で見つめ直し、新型V8が誕生した。贅沢な作りと最新テクノロジーとが織り成す極上のインテリア空間はもちろん健在だ。
運転するための車として進化したフライングスパーV8は敏捷性が向上し、エンジンはこれまで以上に個性豊かなサウンドを響かせている。640km以上という航続距離の延長に伴い、CO2排出量が削減されていることも大きな魅力だ。
心臓部はベントレーの4.0リッターV8ツインターボエンジンで、最高出力は550PS。ツインスクロールターボの恩恵を活かし、2000rpmに達する直前に770Nmという最大トルクを発生し、その分厚いトルクを4500rpmまで維持してくれる。
ツインスクロールターボは、タービンハウジング内に独立する2つのパラレルフローチャンネルを備えているため、低速域から強大なトルクを発生させることができる。 ツインスクロールターボをエンジンのV字内側に搭載し、エンジンからターボチャージャーへの排ガスの移動距離を最小限に抑えることで、素早いレスポンスと高効率を実現した。
スロットル開度が小さいときは、ダムに水を蓄えるかのように、ターボチャージャーが過給圧を蓄え、アクセルを踏み込むと即座にその過給圧を利用しり。これによってスロットルレスポンスが格段に向上し、エンジンが持つポテンシャルが最大限に引き出されるのだ。シリンダーボア内部には応力と摩耗への耐性を高めるために、大気プラズマ溶射を用いて、丈夫でありながら、わずか150ミクロンの薄さの鉄の膜を生成している。
90度のバンク角、クロスプレーンクランクシャフト、完璧なバランスの8気筒によってV8エンジン特有のサウンドが生まれ、0-100km/h加速4.1秒、最高速318km/hという文句なしのパワーが発揮される。

このV8エンジンでは燃費性能を最大限に引き出すため、エンジン低負荷時、つまりトルクが235Nm未満で、エンジン速度が3000rpm未満の場合、8気筒のうち4気筒が休止し、燃費の向上にも役立っている。気筒休止は約20ミリ秒という瞬きの10分の1の時間で行われるため、乗員が気づくことはない。
W12モデルより100kg軽量なフライングスパーV8は、俊敏性と応答性が一段と向上し、V8ならではの走り味をもたらしてくれる。V8モデルには最新のパワートレインとシャシーが採用され、アダプティブエアサスペンション、トルクベクタリング・バイ・ブレーキ、ドライブダイナミクスコントロール、電動ステアリングなどが標準装備される。さらに軽快な走りをお望みのお客様には、ベントレーがいち早く採用した48V電動アクティブアンチロール技術(ベントレーダイナミックライド)や、エレクトロニックオールホイールステアリングの搭載が推奨される。
ベントレーダイナミックライドは乗り心地と横方向のロールを調整するシステムだ。各車軸両端のホイールをデカップリングすることによって過度の振動を和らげ、コーナリング時には0.3秒で最大1300Nmのアンチロールトルクを加えてボディの安定性を維持する。
エアサスペンションには、先代フライングスパーと比べて空気量を60%多く確保できる3チャンバーエアスプリングが採用されている。このエアスプリングは、ドライバーが選択したモードに応じ、スポーツ走行向きの硬めのバネ設定からリムジンのような贅沢な乗り心地まで、幅広く対応する。
フライングスパーに初導入されるオプションのエレクトロニック・オールホイール・ステアリングは、高速走行時の安定性と市街地走行時の操縦性を向上させ、低速走行時は、このシステムにより後輪が前輪と逆方向に操舵される。それによりホイールベースの短縮効果が生まれ、回転半径が小さくなって敏捷性が向上し、驚くほど楽に駐車できる。
高速走行時には前輪と同じ方向に後輪が操舵され、追い越しや車線変更の際の安定性が確保される。エレクトロニック・オールホイール・ステアリングが、高速時の自信に満ちた走りと低速時の扱いやすさを両立させてくれるのだ。
エクステリアカラーには、フライングスパーV8のキャラクターとボディラインを引き立てるために選び抜かれた7色を標準設定。60色以上の豊富なオプションカラーから選択することも、マリナーに自分だけのエクステリアカラーをオーダーすることも可能だ。ブラックラインスペシフィケーションを選択すると、エクステリアのブライトウェアがモダンな雰囲気のブラックに統一され、オプションのイルミネーション付き電動フライングBもダークバージョンに置き換わる。新しくなったスタイリングスペシフィケーションを選択した場合は、エクステリアのスポーティ度がさらに高まり、フライングスパーV8の比類なき走行性能が一段と向上する。
エクステリア装備としてはペイント仕上げの20インチ10本スポークアロイホイール、V8ウィングバッジ、クワッドエキゾーストパイプなどが標準設定され、インパクトのあるリアデザインを演出する。
新型フライングスパーV8には4シート仕様と5シート仕様があり、どちらを選択しても、ドライバーや乗員がクラストップのインテリジェントなテクノロジーを直感的に操作できる。また、業界初のベントレーローテーションディスプレイを搭載すれば、Apple CarPlay®を利用できるほか、衛星地図でリアルな画像を表示したり、ローカルハザードインフォメーションサービスから最新の交通情報などを受信できる。
エンジニアリング担当役員のマティアス レイブ博士は次のようにコメントしている。「当社の調査結果やお客様のご意見、クルマの使用目的の変化などを踏まえて設計された新型フライングスパーV8は、ドライバーが求める性能を提供しつつ、豪華リムジンのような洗練性、快適性、最新技術で乗員をもてなします」
「フライングスパーシリーズは威風堂々としていながらも実に優雅なクルマです。ベントレー伝統のデザインが息づき、最高峰の職人技が注ぎ込まれ、本物の素材とディテールへのこだわりにあふれています。新型フライングスパーV8には最新のトライバーアシストシステムとインフォテインメントシステムも搭載され、どんなときも乗る人の安心安全とくつろぎのひとときをお約束します」

すべてのフライングスパーは、高級自動車メーカー初のカーボンニュートラル工場であるクルー本社で製造される。注文は現在受付中で、納車開始は欧州および英国で2020年末頃、その他の地域では2021年初めを予定している。

https://www.bentleymotors.jp

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2020/10/25937/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 063

アーカイブ