イギリスで300km/hオーバーを出した伝説の’スモーキー’永田に会いに行く

チューナーたちは「ちゃんとクレイジー」で、みんなほとんど病的に近いと言ってもいいくらい、スピードへ対する強迫観念に取り憑かれていた。当時このチューニング界隈では、茨城県の谷田部テストコースで記録された0–300 km/h加速のタイムがもっとも価値のあるファクターだったのだが、そのうち谷田部の周りに新しくて自由に走れる道路ができ、谷田部テストコースも閉鎖され、トップスピードを求める走り屋の舞台はストリートへと移っていく。とくに、東京湾アクアラインの10kmに及ぶ東京湾の下を走る海底道路トンネルは、夜遅くになるとスモーキーの地下テストトラックと化した。とにかく最速ならなんでもいいというスタンスなので、特定のブランドへ対するこだわりはまったくなく、いろんなメーカーのパーツをごちゃまぜに使うことはザラで、それで明るいゴールドのVマックスマシンを作り上げるのだ。とはいえ、ゴールドがゲットできるのは、限られた人だけしかいないけれど。彼は長年この仕事をやっているので、トップシークレットで製作されたR32をはじめ、他社のものも含めて、各世代のGT-Rを見てきている。例えば、HKSのR33 スカイライン GT-Rが谷田部で0–300km/hを17.64秒で到達したことなど。そして自分が作ったR33も、300km/h以上出した。こういったことが後に決行されるA1ランのアイデアを作り上げていったのかどうかは、我々が知る由もない。

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