小型EVのホンダ eをイギリスで初試乗、街乗りは?高速道路は?

ホンダ eには懐疑的だった

そう思ったのは、あなただけじゃない - 私もそうだったんだから。 ここでは、意図的に過去形を使っている。しかし、最初にホンダ eが展示されたとき、いくつかの疑問を抱えていた。それは、コンセプトほどクールで過激には見えなかったのだ。だいたい、ベース価格26,160ポンド(350万円)は高すぎると思ったし、130マイル(209km)の航続距離で十分とは思えなかった。カメラウイングミラーはギミックめいていると感じたし。全幅がスクリーンで占められているのも、よくわからなかった。キュートなスタイリングが、薄っぺらいエンジニアリングを隠すためではないかとまで、危惧していたのである。

そんなこんなで、今、数日を過ごしてきたんだが?

唯一気がかりなことが残っている。それは、ウイングミラー。画面が、着座位置からより自然な場所にあるので、アウディ eトロンより良いけれども、まだ欠陥のあるソリューションだ。今回乗っている£29,160(392万円)のアドバンスドバージョンには、電動リアビューミラーが付いているが、正直、乗りたくない。乗ってしばらくの間、自分の目がおかしく感じるようになってしまうんだ。まあ、1フリックすれば通常のリアビューに戻るので、いつものように後ろの乗客の頭を越えて見ることになる。
こんなふうに、これまでにあまり見られなかった問題が出てきたけれど、そのどれもが、ホンダ eが徹底的に優れた小さな電気自動車であることが否定されるには程遠く、それほど深刻なものではない。

いくつか欠点もある

嫌な話から始めていこう。欠点の中で一番大きいのは、トランクスペースだ。eは単一の電気モーターで後輪だけを駆動している。つまり、トランクの床は高く、コーンフレークのバカでかいマキシパックは、小包棚の下には収まらない。実際には、4人乗っていた場合、スーパーの買い物の残りの部分は後部座席の上におくことになる。ルノーのゾエが338リットルものトランク容量だが、eには合計で171リットルしかない。 ほぼ正確に1/2倍のサイズだね。それは契約をやめるほどのものではないが、物をひねったり、平置きにしたり、リアのフットスペースに入れるなど、工夫しなければならないことが多いのには驚いた。
リアスペースといえば、4人の大人が乗れるのだが、重量が増えてしまうと209kmの航続距離が大幅に落ちてしまう。特に冬場は。この場合は、航続距離は209kmとは考えられず、100マイル(160km)だろう。仲間を乗せちゃったら、80マイル(129km)だ。これだと、eが悪いように聞こえてきちゃうね?

長距離ドライビングには向いている?

うーん、向いてないと思う。航続距離が欲しいなら、ルノー ゾエの50kWhのバッテリーがいいだろう。ゾエは、WLTPサイクルで238マイル(383km)の航続距離を約束しているが、これは、より小さな35kWhのバッテリーを搭載したホンダ eより、100マイル(160km)以上も長いということになる。しかし、1日に160km、あるいは130kmの距離を運転する頻度はどのくらいだろうか?また、そのような場合だけ、他のクルマを利用することができないだろうか?これらは、充電インフラ戦略が解決のための過度期であるがゆえ、答えを出しておかなければならない重要な質問だ。イギリスなら、路上駐車場がある場合は、充電器を設置しよう。コストは、3-4万円に過ぎないのだから。家に到着してプラグを差し込むだけで、素晴らしい気分になれる。路上駐車場ではないって?ケーブルが舗道を横切るのはオプションにないので、充電ポイントを使用することになる。だとすると、ちょっと地雷系かもね。

街中でのホンダ eの走りはどう?

ホンダ eは、どんな燃料を使っていたとても、最高のシティカーかもしれない。重い(1,542kg)かもしれないが、コンパクトで、全長と全幅はルノー ゾエとVWのUpの中間だ。フロントガラスはミニエレクトリックとほぼ同じくらい直立しているが、高い位置に座ることで、非常にがっしりとしたボンネット越しに見渡せるようになっている。運転は非常に簡単で、ライトから勢いよく飛び出していく感じなんだ。
しかし、このクルマでの一番の魅力は、ラウンドアバウトを回ることだ。ロンドンタクシーが得意とすることを、eはやすやすとやってのける。駐車も簡単だし、数階建ての駐車場だって楽だ。遊園地で小型電気自動車をぶつけあうドッジムのように、タイトに曲がれば曲がるほど、奇妙な満足感がある。

郊外に出たらどう?

ショートホイールベース、重量、それから、硬いスプリング。路面の揺れや振動を受けると、eはその影響を受けてしまう。前後のピッチと跳ね返りが少しある。だが、思ったほどではないし、BMW i3ほどではない。もっと大げさにいえば、快適性は高くない。主な理由は、背が高くて座面が高いからだと思う。
ホンダは、ダンパーが良くなっているし、ステアリングは正確で反応が良く、152hpのハイパワーバージョン(エントリーモデルは135hp)では、本当に立ち上がりと動きが良い。ホンダは時速100kmまで8.3秒と謳っているが、時速97kmまでを測ってみたところ、7.1秒だった。トップスピードは90mph(145km/h)に制限されていまる。これでも十分に速いのだが、クルマが速度を出すために働かなければならないという感覚がなく、速度が上がるにつれて加速が著しく鈍くなるので、速さを実感することはない。しかし、小柄だからこそ自信を持って田舎道を走ることができるし、ハンドリングも予測可能だ。重心が低いのでロールが問題になることはなく、後輪が押してくれるので、フィールはあまり感じないものの、ステアリングはすっきりとしていて楽だ。
スポーツモードは、鈍いスロットルをシャープにしてくれるので便利だが、このモードに設定するとブレーキの効きが抑えられてしまうので、回生ブレーキに頼るよりもブレーキペダルを使わなければならない。しかし、パドルを引いて回生を増やせば、夢のようなダウンシフトができる。

クルーズ走行だとどう?

あなたはまさか、高速道路で長時間過ごすつもりはないでしょう?もしそう思っているのだとしたら、ホンダはeのノイズ、振動、過酷さを最小限に抑えるために非常に努力してきたので、担当者は本当に残念がり、落胆してしまうだろう。eの車内は孤立して絶縁された感じがするし、荒れた路面でも雷が鳴ることはなく、静かで落ち着いている。
実際のところ、紋切り型の固定概念にとらわれていると、ホンダ eの運転を楽しむことはできない。ステアリングフィールやパワーデリバリー、サスペンションコントロール、コーナリングなどは考えない。その代わりに、旋回円、ノイズの侵入のなさ、作り込みの良さに感嘆しながら、のろのろと走ってくれる。これは緻密でタイトなエンジニアリングの賜物であり、ミニと同じくらいよく組み立てられている。正真正銘のシティカーでありながら、クラスを超えた、別の楽しみ方を提供してくれるクルマだ。その意味ではスマートの立ち位置に近く、本来の魅力があるからこそ、誰が乗っていても見とれてしまうような上質さを持っている。その価値はサイズやステータスを超えているのだ。

キャビンはどう?

最初に言ったように、スクリーンは気が散るし、ギミックだと思っていた。確かに、そうかもしれない。しかし、画面があることで機能性や使い勝手は向上していく。画面をスワイプして入れ替えたり、同乗者がメディアやナビを操作したりすることができる。しかし、基本的にはドライバーの前にある画面で、必要なものはすべて揃っているし、表示されているグラフィックに夢中になりすぎて読みづらくなることもない。
ギアボックスのボタンはきちんとしたコンソールの上にあり、膝の下には携帯電話、USBデバイス、HDMIポート、さらにはイギリスの3インソケットなどが備え付けられている。ヤカンをもってこようかな。そうすれば、ヒューズのテストができるしね。
本当に感心させられるのは、材料や形状の使用方法だ。パット見だと、偽物のマットウッドのトリムは使えないし、平べったくて支えのないシートも、正直、ダメだ。しかし、触ってみて、座ってみると、何の心配もないことに気づくだろう。トリムは温かみがあって手触りがよく、生地にもコシがある。
その上、2本スポークのステアリングホイールは握り心地がよく、ホンダが選んだ素材は、安っぽいプラスチックから注意を逸らすために、巧みに使われている。

まとめ

ホンダ eは魅力と整合性の両方を持っている。このことは、ドライバーのあなたが、この愛らしい小さなクルマのための許容範囲を新しく作るということを意味してもいる。 あなたはトランクスペースを細かく管理し、航続距離のための回避策を作成し、コストに対処(この最上級モデルを購入するための392万円、または月額4万円、1泊2日で ミニエレクトリックを借りるのと同じくらい) しなければならない。最も実用的な小型電気自動車、または最長の航続距離を持つクルマではないが、ホンダ eは最高の構造と最も望ましい形で生み出されている。そして何よりも、ホンダ eは運転しているとき、あなたを幸せにしてくれるのだ。そうだとしたら、最高の小型車だと言えるのではないだろうか。

スペック:シングル Eモーター、RWD、152hp、315Nm、8.3秒、145km/h、209km、0g/km、35.5kwhバッテリー、トランク容量:171/861リッター、1542kg




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