ブランド120周年を記念した500
今年ブランド創業120周年を迎えたフィアットから、限定車の第二弾となる「500/500C 120th Tuxedo」(ワンハンドレッド・ トゥウェンティース・タキシード)が発売された。販売台数は、500 120th タキシード(2,690,000円10%税込)は限定185台、500C 120th タキシード(2,890,000円)は限定100台の計285台となっている。
今回の限定車は、フォーマルな場で着用するタキシードにインスピレーションを受け、そのドレッシィな装いをカラーリングで表現すると共に、名称にも採用したモデルだ。
3層仕上げのパールペイント、アイスホワイトをベースに、ルーフならびにピラー、ドアミラーをブラック仕上げとしたビコローレ(2トーン)のボディカラーを取り入れ、フォーマルな雰囲気を演出している。しかも通常のビコローレとは異なり、各ピラーの付け根の部分から色が切り替わる特別な配色となっているのも特徴だ。
エクステリアではこのほか、アクセントカラーとなるブロンズのクロスメッシュデザインを採用した専用16インチアルミホイール、ならびに専用120周年記念バッジが装備され、上質な雰囲気が引き立てられている。
さらにインテリアは、ブラックのインストルメントパネルや縦ストライプを特徴とする専用ファブリックシートにより、通常のモデルとは一味違う、ブラックを基調としたシックな雰囲気に仕立てられている。
なお限定車は、装備が充実した1.2リッターエンジン搭載モデル「1.2 Lounge」をベースとしており、バイキセノンヘッドライトやマニュアルエアコン、Beats® オーディオシステム(500のみ)、リアパーキングセンサー、ガラスルーフ(500のみ)などを標準で備えており、快適性も十分だ。
この限定車販売と創業120周年を記念したイベントが青山スパイラルホールで開催された。1936年に誕生した初代フィアット 500(トッポリーノ)も並列で展示され、フィアットの歴史の重みを感じさせるものとなっていた。
フィアットジャパンでは、フィアットとNPO法人「メイド・イン・ジャパン・プロジェクト」とのコラボレーションが行われており、会場には、フィアットをロゴや500で表現した、オリジナルの和傘や日光彫の伝統工芸品が飾られており、日本とイタリアの結びつきをより強く感じさせるものとなった。
そして、メインの伝統工芸となったのが、金継ぎ(きんつぎ)だ。金継ぎとは、割れや欠け、ヒビなどの陶磁器の破損部分を漆によって接着し、金などの金属粉で装飾して仕上げる修復技法で、金繕い(きんつくろい)とも言うそうだ。恥ずかしながら、筆者ははじめてこういった伝統工芸があるのだということを、このイベントで知ることになった。
その金継ぎ作家の八木しげき氏、マルコ フェルリ氏がトークショーを行い、司会進行のFCAジャパン、ティツィアナ氏、清水氏とともに、金継ぎの芸術性と日本文化について語り、感心させられた。
発表会後半には、ポンタス ヘグストロムFCAジャパンCEOと、駐日イタリア大使のジョルジュ スタラーチェ閣下も加わり、全員でフォトセッションが行われ、フィアットというブランドを通じて、日本とイタリアの距離を縮める印象の発表会となった。