メルセデス ベンツが東京の南青山に展開する「Mercedes-Benz STUDIO TOKYO」が、世界観を深く体感できる新エリアを設け拡張オープンした。新たに特製ラウンジやミュージックバーが併設され、大人気の「I'm donut?」限定メニューも登場する。自動車誕生140周年の節目に、クルマとカルチャーが交差するこの場所の全貌を紐解いていく。
自動車という発明品がこの世に誕生してから、2026年で140年という途方もない年月が流れた。1886年にカール ベンツが世界初の自動車特許を取得し、ゴットリープ ダイムラーが4輪のモトキャリッジを完成させたあの日から、メルセデス ベンツは常にモビリティの未来を形作ってきた。(馬なし馬車が自走すると聞いて当時の人々は腰を抜かしただろうが、現代の我々はSクラスのアンビエントライトのド派手な演出に目を白黒させている)。
そんな彼らが、単なる技術革新にとどまらない新たな「Welcome home」の感覚を生み出すべく、東京の南青山にある「Mercedes-Benz STUDIO TOKYO」を拡張オープンさせた。この施設は「メルセデスの交差点」をテーマに、伝統と革新、多様なカルチャーが交わる場所として機能している。
今回の目玉は、なんといっても新設された「Mercedes-Benz LOUNGE」だ。ラウンジ内には、極上の音響体験を約束するブルメスターのサウンドシステム(ポルシェやメルセデス ベンツの高級オーディオでおなじみの、あのやたらとスピーカーグリルが美しく光るやつだ)が鎮座し、ドイツの高級家具ブランドであるロルフ ベンツのファニチャーが並ぶ。さらに、トラッドマンズ ボンサイによる見事な盆栽まで飾られているという。(ドイツの質実剛健なクラフトマンシップと日本の侘び寂びの融合というわけだが、酔っ払った客が盆栽をひっくり返さないか少し心配になる)。
そして、そのラウンジには「PANAMERICANA BAR by MUSIUM」なるミュージックバーが併設されている。六本木でレコードバーを展開するマザーエンタテイメントが企画・運営を担当し、音楽体験やオリジナルドリンクを提供する。この「パナメリカーナ」という名称は、1950年代のメキシコで開催された過酷な公道レース「カレラ パナメリカーナ メヒコ」に由来している。1952年にメルセデス ベンツの300 SLがこのレースで大成功を収めた歴史的背景へのオマージュだ。(死のレースとも呼ばれた過酷な公道ラリーの名前を冠しているが、ここで提供されるのはメキシコの土埃ではなく、こだわりのラム酒を使った洗練されたカクテルだ)。一部のドリンクは、この施設限定仕様のリーデル製グラスで提供される。
クルマで行くから酒は飲めない? ご安心を。連日大盛況のカフェ「Mercedes-Benz Cafe by I'm donut?」では、6月30日から新メニュー「Mercedes-Benz Special キャラメルエスプレッソ」の販売が開始された。(連日大行列を作るドーナツ屋と組んで集客を狙うあたり、メルセデス ベンツのマーケティング部門は実に抜け目がない)。
さらに、大阪府出身の世界的グラフィックデザイナー、VERDY氏とのアートプロジェクトも始動するという。ストリートカルチャーを牽引する彼とのコラボレーションの詳細は、公式SNSで順次発信される予定だ。(彼のアートが全面に描かれたGクラスでも登場するのだろうか? 期待して待とう)。
2026年1月29日にはドイツ本社で新型Sクラスが発表され、現在3台の新型Sクラスが世界140カ所を巡る旅に出ているという。東京のド真ん中で盆栽を眺めながらドーナツをかじり、伝説のレースに思いを馳せる。メルセデス ベンツが描く未来の交差点は、我々が想像する以上にエキセントリックで魅力的な場所のようだ。
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