つまりこれは、V6に手が届かない人向けの、より廉価なロータス エミーラということ?
気筒数(6気筒ではなく4気筒)、パワー(405馬力から365馬力)ともに、エントリーレベルだ。
しかし、新型ロータス エミーラi4は、ロータスオーナーへの安くて陽気な扉ではない。現在、ロータスが販売するのはキットを装着した「ファースト エディション」モデルのみで、価格は日本で16,610,000円、英国では81,495ポンド(1,500万円)からと高額だ。とはいえ、これは英国の場合、V6「ファースト エディション」の調整価格に対して4,500ポンド(83万円)安い。
i4は60,000ポンド(1,100万円)くらいじゃないかと思ってたのに
その通り。60,000ポンド(1,100万円)とは、ロータスが数年前に見積もった金額だ。しかし、それ以来、インフレ率の上昇、材料費、ヘセルの生産遅れが価格を押し上げてしまったのである。ベーシックで素晴らしいアルピーヌ A110と競り合う価格から、熟練したポルシェ ケイマン GTS 4.0までの価格を求めるようになった。BMWのM2マニュアル、あるいはエミーラのエンジンを受け継いだ車を買えば、10,000ポンド(184万円)節約できる。
痛いなー。ぶっちゃけ、メルセデスAMG A45でしょ?
まあね。エミーラ i4は、AMGの最もホットなハッチと同じ2.0リッターターボ「M139」4気筒エンジンを搭載している。ただし、Aクラスでは421psを発生するのに対し、ここでは365psに抑えられている。これは吸排気系の見直しによるもので、ロータスが意図的にV6モデルと競合させないためでもある。
365psでも十分?
そう、道路を走るには十分なパワーだ。数値は健全だ: 0-100km/h加速4.4秒、最高速度は275km/h。熱心なマニアならお気づきだろうが、これはエミーラV6よりコンマ1秒遅いだけだ。実際の走行では、エキサイティングというには十分な速さだが、怖いというにはほど遠いものだ。パンチが効きすぎていて、その実力を十分に引き出せていないと感じることもない。
安っぽいエンジンサウンド?
4気筒ターボエンジンなんていうと、通常は何の変哲もない構成だが、これは本当にエンターテイナーだ。ヒューヒュー、チュンチュン、パンパン、なんて音を立てながら、ため息もつくし、うなり声もあげる。ターボは本物のキャラクターであり、あなたと一緒にキャビンにいる人格を持っているのだ。操縦中に窓を開ければ、エンジンカバーの向こうでヘリコプターが猛追しているような音がする。これはターボであることを隠そうとしているのではない。強制吸入を謳歌しているのだ。ブースト万歳!
ターボのヒストリックの下には、エンジン自体の低音のうなり声がある。7,000rpmを超える回転数で、アルピーヌのようなgrrrrrから激しいbwaaahhhhに変わり、すばやい三菱エボのような記憶を呼び起こしてくれるのだ。エンジンカバーの下で、かろうじて怒りのエネルギーが封じ込められている感じと言ったら良いだろうか。
ラグが多いとはいえ、ターボが仕事をする音を楽しみながら、いつ後ろから叩かれるかを予想できるので、気にならないだろう。
自分でギアのシフトチェンジをできないのはもどかしい?
それについては、議論の余地があるところだ。エミーラ i4にはAMGの8速DCTギアボックスしか設定されておらず、パドルは長方形のステアリングホイールの少し低い位置に吊り下げられている。マニュアルはV6専用だ。だが、ロータスがエヴォーラに詰め込んだオートマチックよりも宇宙レベルで優れており、クルージング中に突然の急発進を要求されるとギアを長く保持しすぎることがあるが、それ以外は素晴らしい。8速ギアで100km/h程度の安定した速度で走ると、14km/L以上の燃費を記録する。
退屈しないようにパドルシフトをマニュアルにしたらどうだろう?
マニュアルのシフトチェンジは、それほど楽しいものではない。パドルはクリック感があまりなく(金属製で高価な感じはするが:アウディとBMWに学んでほしい)、シフトダウンは理想的なタイミングよりほんの少し遅れる。シフトアップは魔法のようで、全開発進はシームレスだ。
トランスミッションはまた、ドライブとリバースの間の切り替えが遅く、駐車が少し面倒になる。とくに、ギアレバーの設計が好みではなかった。ドライブとリバースの切り替えには2回引っ張る必要があり、スティックのシフトチェンジには左右に動かす必要がある。
エミーラi4はライトウェイトなロータスなのか?
その気配はある。エンジンはV6より小さいし。エンジンは、V6エンジン搭載車のスチール製に代わり、新しいアルミニウム製サブフレームに収められている。そう、エミーラ i4は全体的に軽くなっているのだ。その差、12kgだけど。しかし、重量配分のバランスはより取れている。というのも、小型化されたパワープラントはエンジンルームのさらに前方に押し込まれ、バックウインドウ下のこぶを見る限り、V6の目立つスーパーチャージャーよりも低い位置にあるように見えるからだ。
それがハンドリングにどう影響したのか?
もしあなたがロータスのシャシーエンジニアであり、クルマのダイナミクスの微細なニュアンスに敏感で、エミーラV6を運転した後、ドライビングシートからそのまま飛び出してきたとしたら、その感触は明白な違いを生んでいるはずである。サスペンションが再チューンされ、スポーツモードとトラックドライビングモードが、より小さく、より活気あるエンジンを活用するために新たにコーディングされたことに気づくだろう。そうでなくても、きっと楽しめるはずだ。
これは大きな自信を抱かせるクルマだ。最高のミッドエンジンシャシーから得られる素晴らしいバランス感覚に満ちている(ケイマンやアルピーヌなどでも同じように感じるだろう)。腰のあたりからクルマが回転し、大きなグリップを生み出し、外側のリヤタイヤがもう限界だとでも言っているかのように、背中から感じ取ることができる。昨年乗った(プロトタイプの)V6よりも、エミーラi4の高速クロスカントリードライブのほうが幸せだった。
i4が買うべきエミーラってこと?
ぶっちゃけ、価格がネックだ。トップギアが英国のロータスに問い合わせた上で、「非ファーストエディション」バージョンの価格は60万ポンド後半(1,200万円台)じゃないかと予想している。だから、ロータス史上最高のインテリアと、フォルクスワーゲンを困惑させるインテリアのコネクティビティを備えているのは当然だろう。この価格を求めるのなら、そうであるべきだ。
そしてまた、ライバルはどうでもいいのかもしれない。いや、本当に。
ポルシェ 718 ケイマンは今まさに成熟期の段階にあって、モダンで心地よくトリミングされたロータス(こんな文章を書く日がやってくるなんて、思いもよらなかったよ)よりもずっと時代遅れのキャビンだ。また、ベストなアルピーヌは標準モデルのA110だ。i4が直接競合するA110Sをわざわざ買う必要はないだろう。また、BMW M2は完全なスポーツカーではない。だから、ロータスは自分自身のためのとても小さなニッチ市場を切り開いて成功することができる。
正直なところ、あれこれ考えず、試乗してみるほうがいい。こういうクルマは、永遠に存在するわけではないのだから。ロータスはすでに、2028年発売予定のオールエレクトリックスポーツカーに取り組んでいることを確認している。ロータスのミッドシップスポーツカーに搭載されるエンジンの大きさを選ぶ苦悩さえも、もうすぐなくなるだろう。
他に気をつけなきゃならないことはある?
了解。最後にまとめておこう。トランクに入れたものは、気合を入れて運転するとかなり暖かくなる、。激しいキャンバーや轍のある道でも、エミーラは決してノーズを擦らない(だからフロントリフトボタンがないことを心配する必要はない)。超粘着性のあるCup 2タイヤを装着したスポーツシャシーよりも、よりしっとりしたツアーサスペンションがいいと思った。そう、これで結局私たちはあなたにお金を少し節約したことになるね。
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=海外の反応=
「ロータスのフィット感とフィニッシュが、ライバルと同等かそれ以上だなんて、本当に信じられない😂。しかし、よくやったロータス、中でも投入されたすべての中国の投資効果よ」
「より多くのオプションがあるということは常に素晴らしいことだ。マニュアルギアボックスのオプションも用意してほしかったが、それは私の考えに過ぎない。だから、オートマチック装備のスポーツカーを手に入れなければならないなら、価格差がかなり大きいA110を手に入れるだろう。軽量化のうち、アルミ製サブフレームがV6搭載のエミーラのスチール製サブフレームをどれだけ上回っているのか気になるところだ。その数値がどこかで入手可能かどうかはわからない」
「サーキットを走ったり、山を走ったり、曲がりくねった起伏のある道を走ったりすると、考えが変わるかもしれない。とはいえ、加速の良い実用的な車も楽しいものだ。V6とi4両方所有するのもいいかもね」