【TAS 2023】日産:2024年の新型GT-R、ゴジラをマイルドにアップデート


日産GT-Rがヨーロッパの地を離れて久しいが、ライバルスーパーカーへの嫌がらせは他の地域でも続いている。その本拠地である日本も含めて。日産は「新型」GT-Rの日本仕様車を公開した。合わせて、特別仕様車「NISSAN GT-R Premium edition T-spec」と、「NISSAN GT-R NISMO Special edition」を東京オートサロン2023でお披露目した。なお、「NISSAN GT-R」2024年モデルの発表・発売は今春が予定されている(「NISSAN GT-R NISMO」のみ今夏発売予定)。

しかし、この言葉にはかなり重い注意書きがついている。明らかに新型ではなく、R35のリフレッシュ版だから。その要素は、R35の伝統的なV字型ノーズを廃止した新しいグリル、新しいデザインのロアバンパー、異なるフォグランプなどだ。

リアは4本出しのエグゾーストを踏襲しつつ、モデルによって新しいバンパーデザインを採用している。T-specの復活を含め、現在8種類から選ぶことができる。「ピュア」、「ブラック」、「プレミアム」、「プレミアムTスペック」、「Track engineered by Nismo」、「Tスペック」、そしてニスモ仕様として2種類がある。

15年の歳月をかけて磨き上げられた3.8リッター・ツインターボVR38DETTは、全車に搭載されている。出力は以前と同じだが、「アンダーパワー」と呼ぶには無理がある数値だ。レギュラーGT-Rは570ps、ニスモの2台は600psと、従来と変わらない出力だ。同じギアボックス。同じ4WDセットアップ。同じ加速と性能。

日産によれば、全車でエアロダイナミクスを改善し、「洗練された乗り心地」を実現したほか、騒音や振動を低減し、乗員の快適性を向上させたとのことだ。GT-RプレミアムエディションのT-Specには、「専用セッティングのサスペンション」と「カーボンブレーキ」が装備されている。

そして、ニスモはモータースポーツ仕様。フロント・ファイナル・ドライブに機械式リミテッド・スリップ・デフを採用し、エアロパーツやサスペンションのチューニングを施すことで、日産いわく「史上最高性能のGT-R」となっている。GT-Rの最高峰である「ニスモ・スペシャル・エディション」は、これらのパーツに加え、ピストンリング、コンロッド、クランクシャフトといった重量バランスのとれたエンジンパーツ、NACAダクトを備えたクリアコーティング・カーボンボンネットを装備している。

日産自動車COOのアシュワニ グプタは、「新しいグリルデザイン、最先端技術、クラフトマンシップを前面に打ち出した新モデルは、GT-R R35の頂点に立つものです」と述べている。日本では今年の夏以降に発売される予定だ。この「快適性」を重視した改良で、ユーロ騒音規制をクリアし、再び英国に登場することになるのだろうか。乞うご期待。

【その他出展車両】

●FAIRLADY Z CUSTOMIZED EDITION
前回の東京オートサロン「東京国際カスタムカーコンテスト(2022)」でグランプリを獲得した「FAIRLADY Z CUSTOMIZED PROTO」を忠実に再現した市販モデルを初公開する。今回は特別に「FAIRLADY Z 432R」とのコラボレーション展示を実現する。(ボディカラーは参考出品)
●ROOX SUITE CONCEPT
日産の先進技術が詰まった軽自動車である「ルークス」をベースに、あなたの大切なパートナーと共に特別な日をお祝いするためのコンセプトカーを仕立てた。広々とした室内空間をさらに広げ、電子ピアノを搭載。プレミアムシートのようなリラックスできるラグジュアリーな空間を演出している。日産の先進技術やアイテムと共に新たな可能性をご提案する。(参考出品)
●Powered Base for PRO
電気自動車リーフの再生バッテリーを活用したポータブル電源を「キャラバン」に4つ搭載し、様々な現場でプロ(PRO)の活躍をサポートする基地(Powered Base)を提案する。クルマには太陽光パネルも装備し、大容量の電力が供給可能だ。電動工具の充電も、車内での快適な休憩も全てポータブル電源がサポートする。また、車両装備として可動式の工具棚や、除菌空調システム等、タフな現場のニーズを満たす充実の装備が満載の1台だ。(参考出品)
●CUBE Refreshed & Retro CONCEPT
2019年に販売終了した「キューブ」の中古車をベースに、傷や色あせなどが気になる外装パーツや、手の触れることの多い内装パーツを新品に交換してリフレッシュしたコンセプトカーだ。キューブらしさとレトロを融合させたカスタマイズを施し、レトロな旅に行きたくなる一台に仕上げた。(参考出品)
●SERENA Highway STAR ACCESSORY CONCEPT
本年11月にフルモデルチェンジをした新型「セレナ」に日産純正アクセサリーに加え、東京オートサロン専用カスタマイズを施したコンセプトモデルだ。エクステリアには、よりダイナミックな印象を与えるフロントスポイラーやフロントグリルイルミネーションなど日産純正アクセサリーを装着した。また、東京オートサロン専用架装として、ボディラッピングとアルミホイールラッピングを施した。インテリアには、室内空間の居住性を高め、より楽しくドライブできるアイテムを装備している。(参考出品)
●SERENA AUTECH CUSTOMIZED
新型「セレナ」をベースに、「スポーティ」、「上質」へのこだわりを込めて仕立てられた「SERENA AUTECH」。18インチアルミホイールとローダウンサスペンションにより、スポーティさをさらに昇華させるカスタマイズを提案する。(参考出品)
●SAKURA e-share mobi KYOTO CONCEPT
●ARIYA e-share mobi KYOTO CONCEPT
本年5月に発売した新型軽EV「日産サクラ」と、クロスオーバーEV「日産アリア」の「NISSAN e-シェアモビ」向けコンセプトモデルを展示する。日産が展開するカーシェアリングサービスである「NISSAN e-シェアモビ」のA PITオートバックス京都四条*2に配備することを目的とした車両で、和モダンのテイストを強調したデザインになっている。また、京都をイメージしたアイコンをボディサイドへラッピングした。さらに、「SAKURA e-share mobi KYOTO CONCEPT」のインテリアには、業務提携を推進している株式会社オートバックスセブンが開発したインテリアパネルとインテリアラバーマットを装着している。(参考出品)

●MOTUL AUTECH Z
2022年のSUPER GT GT500クラスに松田 次生選手、ロニー・クインタレッリ選手のドライブにより参戦した「MOTUL AUTECH Z」を展示する。また、東京オートサロンでは、人気のキッズ向け乗り込み体験を実施する。(参考出品)
●X-TRAIL AUTECH CUSTOMIZED
新しく生まれ変わった本格SUVの新型「エクストレイル」をベースに、さらに高級感や特別感を高めた「X-TRAIL AUTECH」。今回の出展にあたり、エクステリアではダークスパッタリングの20インチアルミホイールを、また、インテリアではホワイトレザーシートを採用し、上質さやエレガントな印象をより際立たせたスタイルに仕上げた。(参考出品)
●NOTE AURA NISMO
「NOTE AURA NISMO」は、「ノート オーラ」をベースに、フォーミュラEからインスパイアされた「駿足の電動シティレーサー」をコンセプトに、NISMOの魂とこだわりを注ぎ込んだモデルだ。NISMOらしい新世代のデザイン、高揚感をもたらすハンドリング、そして俊敏なレスポンスと伸びのある加速などを特長としている。





=海外の反応=
「なんと。私はGTRが大好きなのだが、これには純粋に笑いが止まらなかった。20年近く前の車なのに、まだ新型のふりをしようとしているっていう…。これで2度目だな」
「911と同じで、売れ行きが良いならさらに牛の乳を搾るつもりなんだろう。
このような場合、「GT-R50 by Italdesign」なんていう、よりクールな限定モデルを販売することになるのが定期なんだが…」
↑「さすがに911は比較対象にはならないと思う。実際、先代と系統を同じくする新しいクルマなんだから」
↑「911とは全然違う。911は、GTRの現在のプラットフォームがリリースされてから、全く新しいエンジン、新しいサスペンション、新しいブレーキ、新しいシャシー、ほとんどすべてが新しくなって、2世代が経つ。911で変わっていないのは、その一般的な外観とRRの構成だけだ。
一方、GT-Rはスタイリングの変更、エンジンとサスペンションのチューニング、そしてインテリアの更新のみ。実質的には16年間、すべてが手つかずなんだよ」
↑「まだ速いし、かっこいいじゃん」
「このままだとキツいな…。一度寝かせよう」
「そろそろアルコールが飲める年齢ですねー」
「このままでは、R36は生産中止になってしまう。ということで、今回は「R36」をご紹介する、ってことでどう?
また、この「フェイスリフト」は、私にはさらに古く見えてしまっているだけなのだろうか?意図したものと逆のことをしてしまったように思えるんだけど」
「この車をまだ継続できてるってのはかなり素晴らしい。もし、コンセプトが破綻していなければだけど…。でも、このイヤーモデルは最も醜いイテレーションだと思う」
「全くもって素晴らしい!その速さ、キャラクター、オーラ!
リチウムフリーで、これこそガソリンマニアを満足させる安息の地なんだ。
この楽しさは英国以外なら味わえる」
「ニスモじゃない方のフロントバンパーがやばいな」
「R34に近い感じだからなんか良いけど、一方でこれはロックスターとGTA Vみたいに3世代前のゲーム機なのにまだ同じゲームなんだよな」
「もうR36でいいんじゃね?」
「これをR36と呼ぶのか、それともR35と呼び続けるのか。それが問題だ」
「このままだと、モデルチェンジしたのはグリルとバンパーのみということになりそう」
「正直、大好き。私には成長しているように見えるし、シンプルなデザインだが、ニスモのスプリッター無しのバンパーがT-Specに似合いそう。たしかに新しくはないけれど、少なくとも日産はまだGT-Rを作り続けているんだ」

トラックバックURL: https://topgear.tokyo/2023/01/56637/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ピックアップ

トップギア・ジャパン 063

アーカイブ