日産 R34 スカイラインGT-Rの価値が世界中で異常な高騰を見せる中、イギリスからとんでもないニュースが飛び込んできた。ミッドナイトパープルIIから、水野和敏氏の名を冠したMスペック、最終モデルのニュル、さらにはニスモ大森ファクトリーによる究極のレストモッド「CRS」まで。総額いくらになるか想像もつかない、奇跡の超低走行コレクション5台の全貌を英国トップギアがお伝えする。
1台のR34 日産 スカイライン GT-Rよりも素晴らしいものとは何だろうか? もしあなたが三菱 エクリプス スパイダー(※1)だと答えたなら、とっとと出て行ってくれ。それは映画『ワイルド スピードX2』の見方が間違っているというものだ。とにかく、正解は「5台のR34 スカイライン GT-R」である。上の写真にある、イギリスを拠点とする見事なコレクションがそれを証明している。
しかし待ってほしい。話はさらに良くなる。というのも、これら5台の低走行R34はすべて、来月ブロード アローが主催するヴィラ デステのオークション(※2)にかけられるからだ。ソファのクッションの隙間に落ちている小銭を探し始める時間だ(※イギリス特有の強烈な皮肉。もちろん小銭で買える額ではない)。
さて、実際には何が出品されるのだろうか? まずは、この中で最も古い1999年製のミッドナイトパープルII エディションから始めよう。この車は走行距離が43,452km(27,000マイル)弱と最も多いが、ニスモのLSD(リミテッド スリップ デフ)を装備しており、日本の保坂チューニングファクトリー(※3)によるチューニングのおかげで「壮大なパフォーマンス」が約束されている。つまり、改造された2.8リッターエンジン、鍛造ピストン、そしてトラスト製のGReddy T88-33Dターボチャージャーの話をしているのだ。2023年5月のシャシーダイナモ(出力計測機)でのテストでは、699馬力(690bhp)を発生していることが確認されている。
コレクションに含まれる2001年製の2台は、ベイサイドブルーのVスペック IIと、シリカブレスのMスペックだ。マニアック(オタクっぽく)になりすぎたら止めてほしいが、そうなることは絶対にないだろう。ともかく、前者は走行距離わずか10,782km(6,700マイル)で、ニスモのS-Tune(Sはストリートの略)が施されたわずか14台のうちの1台である。つまり、405馬力(400bhp)の出力、カーボン製リアウイング、そして実用的な公道志向のサスペンションセッティングを備えているということだ。後者はGT-Rのチーフエンジニアであった水野和敏(だからMスペックなのだ)に敬意を表したモデルであり、Vスペック IIのトリムをベースに、フルレザーインテリア、シートヒーター、そしてよりソフトなサスペンションを採用している。
もちろん、2002年はR34 GT-Rの生産最終年であり、それを記念して日産は、改良されたRB26エンジン、より大型のターボ、強化されたサスペンション、そしてゴールドに塗装されたエンジンカバーを備えたVスペック II Nür(ニュル ※4)を発売した。ここにある1台はニュル専用カラーのミレニアムジェイドに塗装されており、日本で20年間にわたりワンオーナーだったという輸入前の豊富な履歴(ヒストリー)が付属し、走行距離はわずか28,968km(18,000マイル)強である。
そして、最後になったが決して軽んじるべきではないのが、ニスモによる2002年製のクラブマン レース スペック(CRS)だ。これは正真正銘、非常に希少なR34である。というのも、元々はMスペックとして誕生したものの、その後ニスモの大森ファクトリーでニスモ自身によってレストモッド(※5)されたからだ。CRSプログラムは2013年に始まったが、それでもこの車は、排気量を拡大した2.8リッターのF Sport Rエンジン(※6)を搭載したわずか6台のうちの1台だと言われている。これは本物のZ-Tune(ゼットチューン)の雰囲気を漂わせ、507馬力(500bhp)を発揮することを意味する。また、鍛造のレイズ製アルミホイールとR-Tuneのカーボンボンネットも装着している。クラブマン レース スペックへの変身は、悪名高いほど時間がかかり高価なことで知られており、この特定の車は2022年に作業が行われてから321km(200マイル)未満しか走行していない。
さて、それぞれの車がいくらで落札されると予想するだろうか? そして、この極めてクリーンなコレクションを散逸させずにまとめておく(維持する)だけの余裕資金を持っている人が、この世界のどこかにいるのだろうか?
【補足・注釈】
※1 三菱 エクリプス スパイダー:映画『ワイルド スピードX2』で主人公の相棒ローマンが乗っていた車。主人公ブライアンが乗っていたR34スカイラインGT-Rのほうが圧倒的にクールだというカーナード(車オタク)特有のジョーク。
※2 ヴィラ デステのオークション:イタリアのコモ湖畔で開催される世界的に有名なクラシックカーイベント「コンコルソ デレガンツァ ヴィラ デステ」に合わせて行われる、世界屈指の超高級オークション。
※3 保坂チューニングファクトリー:日本の有名なGT-R専門のチューニングショップ。
※4 Nür(ニュル):ドイツの過酷なサーキット「ニュルブルクリンク」に由来する最終特別仕様車。現在、世界中で最も高値で取引されているR34の一つ。
※5 レストモッド:レストア(修復)とモディファイ(改造)を組み合わせた造語。劣化した箇所を新品同様に直すだけでなく、最新の技術やパーツで性能をアップデートすること。
※6 F Sport Rエンジン:原文ママ。ニスモ大森ファクトリーが提供するコンプリートエンジン(ファインスペックエンジンやR2エンジンなど)の特注または派生仕様を指していると思われる。
トップギア・ジャパン 072:トヨタが放つV8スーパーカーの衝撃と、2026年を支配する18台
日産が気になった方へ
中古車相場をチェックする在庫車多数ガリバー
![]()
今の愛車の買取価格を調べる カーセンサーで最大30社から一括査定
![]()
新車にリースで乗る 【KINTO】





