私たちは、アルピーヌ A110が大好きだ。だから、このアルピーヌ A110 ツール・ド・コルス 75だって、日本に入れてほしいと思っていた。だが、ぶっちゃけ、期待薄だったことも確か。だって、150台限定で、イギリスに5台というから、日本には難しそうだと感じてしまった次第。最近のアルピーヌ ジャポンの頑張りぶりを見くびっており、失礼。先日もジャン・レデレを導入予定だと発表されたばかりだし。まあ、導入時期については、後日発表があるまで、待っていよう。とにかく、日本にも来るのだ。
このマシンは、1956年に始まったコルシカ島の「10,000のコーナーラリー」と呼ばれ、少なくともコロナ以前は世界ラリー選手権の常連だったツール・ド・コルスにインスパイアされたものである。
A110 ツール・ド・コルス 75は、1975年に優勝を目前にして、最終ステージでランチア ストラトス HFに惜敗した同名のマシンにオマージュを捧げたモデルである。栄光を逃したとはいえ、この年のラリーでは77台中55台が完走しているのだ。大パワー車をギリギリまで追い詰めたこの戦いは、「記憶に残る」ラリーとして今でも語られている。この時の黄色を基調としたカラーリングは、ル・マンで優勝した A442B や最初の F1 マシン RS01に引き継がれ、アルピーヌ/ルノーのモータースポーツ史上非常に重要なカラーとなっている。
さて、今回はどんな車なのか?イエローのボディに、ルーフとボンネットはブラックコントラスト、ボンネットにはホワイトボーダーが施されている。さらに白と黒のグラフィックが施され、このクルマが特別な存在であることをアピールするモチーフがふんだんに盛り込まれている。
ホイールはグロスホワイト仕上げの「グランプリ」18インチで、ブレンボ製ブレーキキャリパーはオレンジ色に仕上げられている。インテリアには、ツール・ド・コルス 75のネームが刺繍されたサベルトレーシングのバケットシートが装着され、オプションで競技用ハーネスが用意されている。また、コンペティション用ハーネスもオプションである。
さらに、Android AutoとApple CarPlayに対応したアルピーヌの最新マルチメディアシステムも搭載。そして、この特別仕様車には、生産台数を示すプレートが付属している。
英国での価格は66,855ポンド(1,100万円)だが、日本ではいくらになるだろうか。だが、希少性も相まって、完売しそうな勢いを感じさせる。