ダイハツ ロッキーにハイブリッドモデルが加わり、オンラインで発表会が行われた。小さなクルマに適したハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」を新開発し、従来の1.0Lターボ(4WD)、1.2Lガソリン(2WD)、e-SMART ハイブリッド(2WD)の3つのパワートレインとなる。価格帯は1,667,000 -2,347,000円。トヨタ ライズは、1,707,000-2,328,000円。
ダイハツは、「良品廉価」「最小単位を極める」「先進技術をみんなのものに」という基本思想のもと、 脱炭素化へのニーズが高まる中、LCA(Life Cycle Assessment)での環境に優れた小さなクルマに最適な電動化を徹底的に追求してきた。1960年代から取り組んできた電動車の研究開発の財産や、トヨタグループの技術・ノウハウも活用しながら、ダイハツならではのハイブリッド「e-SMART HYBRID」を開発。ハイブリッドにはマイルドHVなどのパラレル、モーターとエンジンを使うシリーズパラレル、そしてエンジンは発電専用で100%モーターで走行するシリーズ式があるが、このe-SMART HYBRIDはシリーズ式。CO2排出量低減の観点から、台数規模の大きなロッキーから採用していくことになった。今回の新ロッキーから搭載し、今後、軽自動車へも拡大し、さらに100%EVにもつなげていくという。
新開発の「e-SMART HYBRID」は、エンジンで発電し、その電力を使用してモーターで走
行するシリーズ方式を採用した。新開発1.2Lエンジンを発電専用として組み合わせたシンプルな機構により、小さなクルマに適したコンパクトなハイブリッドシステムとした。100%モーター駆動によるレスポンスの良い加速性能と高い静粛性に加え、発電と充放電を最適に制御することで、コンパクトSUVクラストップレベルの低燃費と、X HEV(ハイブリッド車・2WD)が2,116,000円という低価格を実現している。
加えて、新型1.2Lエンジンは、2WDのガソリン車にも搭載される。燃費性能とともに、低回転時のエンジントルクを高めることで、力強くスムーズに加速する日常使いに適したエンジンだ。従来から好評だった1.0Lターボエンジンも4WD車に継続採用される。安全・安心性能の進化、電動パーキングブレーキやハイブリッド専用デザインの採用などにより、商品力も向上させた。
ダイハツとしては、コンパクトカー市場の中で、SUV比率が4割程度に高まっている中、業界としてはハイブリッド化の遅れ、高価格帯という背景があり、課題に感じていたという。今回の新型ロッキー/ライズが日本の小型SUV市場を変革する一台になるのは、間違いないだろう。